10-2 ふたりのミラクル
眠眠スネークの東京サバイバル
2024年10月7日~13日
7月曜
徹夜明けの朝、ハンターハンターの連載が再開したのでジャンプ買ってきてじっくり読んでから寝る。コミックスで一気に読むのもいいが集中が続かずつい読み飛ばしてしまうのでそれはそれで勿体ない。週に一話ずつ何度も読み返し理解しながら楽しむのも良いかもしれないな。相変わらず予想だにしない展開で面白かった。
しかしビヨンドに対して股を開くことへの抵抗はないのか女子達よ。戦国時代の殿様じゃあるまいし。
よく寝て夜に起きる。飲食店で接客している夢をみた。
水曜のライブまでに「新曲を作り歌う」と馴染みのお客さんと約束していたのでここ数日ずっとしんどい。やって出来るもんじゃないが、だからと言って何もしなければ出来るはずもない。ゆえに焦燥。
所謂【メロディや言葉が突然降ってくる】なんてことはないよ。その現象が起こり得るのは365日常に音楽のことを考え続けてる状態の時のみで今の僕は該当しない。
しぶしぶギターを抱え闇雲に鼻歌を当て込んでいくが全くパッとしなかった。毎度のことやけどそんな都合よく出来るわけがないのよ。納得いく曲が出来るのは体感【万馬券が当たる確率】より低い。運よく1レース目で当たる場合もあるにはあるが大抵10レースやっても20レースやっても当たらないのが普通。その道のりを知っているので尚更しんどいのよ。果てしない。無理。
しかしもうつべこべ言ってられないので雰囲気重視でごく簡単な曲を無理矢理形にしてボイスメモに録った。強引に作り進めていくうちに調子づいてくるパターンもあるからね。そうこうしてるうちに夜が明けた。
ちょうど12時間ズレてるわ。朝開店したばかりのスーパーへ行き僕にとっての夕食を買い晩酌してから昼過ぎに寝る。秋華賞のこと考えながら。
8火曜
たった1時間で起き美容院へ。小雨。眠い。髪切った。
買い物してから帰り夕方気まぐれで地方競馬で遊ぶも無駄に負ける。3万円を失った。
たまたま勝ちが先行すると勝ち分を減らしたくない一心で勝負を切り上げるが、負けが先行するとどうしても取り返したくなり安易な勝負を繰り返してしまう。結果的にどうなるかと言うと、勝つ時は小勝ちしか有り得ないのに負ける時はとことん負けるのである。よって僕は年間収支が常にマイナスなんや。これはビビりなメンタルが要因。勝ちを積む意識が毛頭ない。
昨日の曲に詩を乗せて一応完成。2分少々の曲。他に何歌うかを決め練習してから22時に寝た。
9水曜
本来の寝る時間じゃないのでぐっすり出来ず。ベッドの中でハンターハンターの考察動画見たりして朝までだらだら寝起きを繰り返す。
急に寒い一日でヒーター入れたくなった。前日までクーラー付けてたのに極端すぎるよニッポン。朝から曲の練習し午後仮眠してからギター担いでバーへ出勤する。ライブの日。
マスターも相当気遣ってくれていて助かるがステージの前後にスタッフ業も同時に熟すのは難しいね。人前で歌うということはそれほどセンシティブで体力を消耗する作業ということ。
また集客も悩みの種。演者にとっては余計なストレス以外の何物でもない。しかし客がゼロでは歌う意味もない。僕みたいにギター弾くことや歌うこと自体に楽しみを感じてないアーティストは尚更である。
この日も場合によっちゃあ十人程お客さん集まるかと期待していたが声掛けた人は悉くキャンセルに。来れなかった人達を責めるつもりは一切ないが、自主的に楽しみにして来てくれるサポーターを獲得するのは本当に難しいこと。僕の曲などほとんど周知されていないのやから当然っちゃ当然やが、バリバリ活動しながらも混迷していた6年前までと同じ轍は踏みたくないな。(以下略①)
不安定な睡眠の影響で声は出し辛かったがおかげでなんとか楽しく歌えた。6年前までと今との違いは眠眠を書き始めた点。眠眠活動が自分のパフォーマンスに深みを与えていると思いたいな。
特に打ち上げ等はせず大人しく帰りおうちで晩酌してから寝た。
10木曜
ライブのストレスから解放されようやく真っ当な社会生活を再開する。例えるなら晴れて試験期間が終わった瞬間よ。掃除機をかけ、コインランドリに洗濯物出し、空きペットボトル48本をリサイクルボックスに入れてきた。体が動く。
アコギの弦もおそらく7年以上張り替えておらず遂に新品を買いに行く。本屋と同様にこの15年で随分減ったであろう町の楽器屋がうちの近所にはまだあった。重宝するのでなんとか頑張ってほしいな。奮発して高い弦ダダリオを購入した。
夜、換金期限が本日までの当たり馬券があり慌てて川崎競馬場へ行く。紙馬券は換金し忘れのリスクがあるのでそれが怖い。二ヵ月前の的中など全く記憶にないしね。
道すがら仕事終わりの星矢とばったり遭遇し驚いた。しょっちゅう会ってるのにまだ会うかね。偶然こそ摩訶不可思議也。
帰り道ライブの打ち上げがしたくて一人旗の台へ寄る。好きな店2つのうちどちらかへ行こうと思っていたが双方僕の苦手な先客がいて入店を諦めた。奴らいっつもいるねんな。常連客と言えば聞こえはいいが【癖アリ客がその飲み屋に依存してるだけ】というケースは往々にして存在する。店側は口が裂けてもそんなこと言わないし思ってないかもしれないが、僕にとってはそのイメージ。
別の二軒を巡り安酒飲んで帰ったが美味い逸品にはありつけなかった。残念。
まるで時差ボケや。寝不足で眠くなるので夜に寝てみるが体的には昼寝の感覚なのか短時間で目が覚めやけにスッキリしてしまう。しかしそれでは結局日中眠くなり体が辛いだけ。顔もげっそりしてきた気がする。
惰眠を貪るのにもコンディションやタイミングが重要で、才能だけでは眠り続けられないことを学んだ。
11金曜
布団の中でぼーっとし続けるのもしんどいので起き上がる。早朝とは思えない空腹から買い置きしておいたカツオのたたきを食べる。先日京都帰った際におかんから渡されたお土産のふき味噌とマヨネーズを混ぜソースにした。やはり体はまだ夜と勘違いしている模様。無性に飲みたくなりビールと共に。
その後秋華賞の予想を固め11時に外出する。町内の催しのお手伝いへ。公民館的な地域の施設で音響機材の設置を補助した。人に頼まれたこととはいえ我ながら不思議なことをしてる。「そんな時代もあったね」と、これがいつか笑って話せる無職期間となるのやろうか。
午後はそのままバーの昼営業へ。忙しくない日で助かったよ。夕方でさっと上がった後は本門寺に行く。またもや仕事終わりの星矢と落ち合い毎年恒例の御会式(日蓮さんの命日に行われるお祭り)へ。一人ででも行くつもりやったが二人で乾杯出来て楽しかったよ。ほぼ毎週会ってるけどね。たこ焼きと鶏皮餃子を買って食べた。
屋台の数も参拝客も例年に比べめちゃくちゃ少ない気がしたがそれはこの日が前夜祭やったからか。もっとはちゃめちゃに混み合ってるカオスな境内も星矢に見せたかった。
時間も早く飲み足りなかったので昨日のリベンジとしてN2へ移動することに。貴重で美味い日本酒を沢山頂き大満足。タイジさんいつも有難う。この日も例外なく記憶をなくし気付けばベッドで眠ってた。
12土曜
勝手に目が覚めるので寝坊の危険性がないな。目覚ましイラズ。
早朝からせっせと馬券を仕込み、バーの昼イベント準備の為10時半に出勤する。しかし自転車こぐ足がやたらと重かった。立ち仕事をしてる上に今週はライブして川崎競馬場往復して祭り行って飲んで。ぐっすり眠れないと体力も回復出来ないことを痛感した。足がギシギシ。
なのに昼営業を5時間こなした後は夕方またマッハで川崎へ。秋華賞の馬券は購入しないといけない。前日発売にギリギリ間に合った。
水曜日のライブMCでは「本命ステレンボッシュと対抗クイーンズウォークの1点で勝負する」と宣言していたが一番妙味があるのはやはりボンドガールとみて相手筆頭に押し上げた。ステレンボッシュからボンドガール、クイーンズウォークとあとラビットアイに流す。実は大穴でラビットアイにも結構期待してるのよ。
遂にやってきたね、楽しいG1の季節が。年末の有馬記念まで1万円ずつ紙馬券を購入しトータルでのプラスを目指す。希望に溢れる紙キレを見つめながら一人乾杯する瞬間にこそこの上ない幸せを感じる。皆もそうでしょう。一番楽しい土曜の夜也。
焼鳥食べて帰宅するともう体力は限界に。風呂上り速攻で就寝。20時。
13日曜
何度目が覚めても「寝なきゃダメだ、寝なきゃダメだ」と自分に言い聞かせて朝まで。久々に10時間ほどゆっくり出来たか。足のダルさも消え体力は回復した。しかも日曜がまた昼から夜までのぶっ通し営業やったからね。これがプロとしての心構えや。プロとしての気合いの睡眠である。
18レース程仕込み出勤する。午後の休憩中に秋華賞の中継も見たよ。やはりボンドガールは来たか。チェルヴィニアが強かったのは人馬共に流石の一言。しかし肝心のステレンボッシュよ。もう少しなんとかならなかったのか。直線でもたつき足を余したように思える3着。馬券はワイドで小さく的中するも煮え切らない結果となった。接客しながらレース思い出す度納得出来ず、何度も首を傾げてしまったよ。
9時間働きスーパーで半額になった惣菜を買ってから23時に帰宅。その他馬券の結果を確認する。土曜はほぼ全敗やったが日曜で巻き返せていたのでほっとした。この日の借金返済勝負は18分の7的中。上出来や。
缶酒で晩酌し流石に眠くて0時過ぎには就寝した。来週はダノンデサイルが出る菊花賞やね。楽しみ。
9水曜(略①部分)
2021年12月、この年の有馬記念で引退するキセキに感謝の気持ちを込めて曲を作った。それが『ふたりのミラクル』という歌である。
ちょうどその年末に競馬仲間であるベルゲンさんと初めて飲みに行き、大森の居酒屋で「キセキにまつわるとてもいい曲が出来ました!」と語った記憶がある。競馬仲間にこそ響く曲やと思ってた。
その念願がこの日ようやく叶う。ライブの一曲目に歌ったよ。ベルゲンさんが見てくれている前で。感謝。
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