[過去記事特集] ăn - ngủ - làm(食う-寝る-働く)特集

人間の基本動作であり、ベトナム語の基本動詞でもある「ăn - ngủ - làm(食う-寝る-働く)」について深掘りした過去記事をまとめました。


⑴ ănのいろいろ

ănは「食べる」という意味の誰でも知ってる超基本単語です。ănを使った熟語は非常に多く、その意味は多岐にわたります。

すでに「現代ベトナム語における動詞 ‘ăn’( 「食べる」)の本質」という論文でănの本質と様々な用法について解説されています。ănについて詳しくまとめられた良い論文なのですが、分類が細かすぎたり、日常で使わない単語も紹介されていたりするので、あまり実用的ではありません。

そこで今回は上の論文を参考にしながら、日常会話でよく使うănの類型と熟語表現をわかりやすくまとめ直しました。

ănのコア

ănの本質は基本の意味通り「食べる」です。この本質から4つの類型に分けることができます。

ănの類型

食べる系

「口に物を入れる」というコアそのままの意味です。

ーー例ーー
・ ăn sáng
朝食をとる
・ăn cơm
ごはんを食べる
※ăn cơmは「白米を食べる」という意味と「食事する」という2つの意味があります。日本語の使い方と同じです。
・ăn nhậu
飲み会をする
・ăn uống
飲食する
・ăn kiêng
食事制限する、ダイエットする

祝う系

ベトナムでは冠婚葬祭など人が集まる時は必ず「食べる」行為が伴います。祝うことは一緒に食べることであり、一緒に食べることは祝うことです。つまり"食"と"祝"が一体になった表現がănなのです。

・ăn tiệc
パーティーをする
・ăn tết
テト(旧正月)を祝う
・ăn mừng
祝う
・ăn cưới
結婚式に参加する
・ăn hỏi
結納を交わす

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