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末子音[-ng]と[-c]の膨らまし音のしくみ

前回前々回と末子音[-ng]と[-c]の発音方法について見てきましたが、今回はその応用発音である[-ng]と[-c]の膨らまし音について解説します。

膨らまし音とは

膨らまし音は末子音の[-ng]と[-c]にのみ発生する「口を閉じてほほをプクッと膨らます」音(構え)のことです。この音を作るためにはもともとある末子音の発音に加えて、口をぴったりと閉じる動作も加えなければなりません。同時に二つの音を作らなければならないので膨らまし音は同時調音や二重調音とも呼ばれています。

具体的には以下のような式で表せます。

・[-ng]の膨らまし音=[-ng]+[-m]
・[-c]の膨らまし音=[-c]+[-p]

膨らまし音が発生する条件

[-ng]と[-c]の膨らまし音は手前の母音がo, ô, uのいずれかがくる場合に発生します。

つまり[-ong, -ông, -ung]と[-oc, -ôc, -uc]の時はもとの末子音の発音に加えて口を閉じてほほを膨らませなければならないということです。

それ以外の母音の時は通常通り口は開いた状態で発音します。

なぜほほが膨らむのか?

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