[nghi]は日本語で書くと「ギ?」「二?」「ンギー?」のどれ?

Twitterで以下のような投稿を見かけました。

nghi sơnをなんとなく聞いただけでは、「ギソン」「ニソン」「ンギーソン」など様々なパターンが思い浮かびます。

今回は感覚的な表記ではなく、音声学のルールに従った形で、原音に近く、根拠があり、日本語でも違和感がない表記を考えてみましょう。

[nghi]はガ行の鼻濁音

まずnghiの頭子音である[ng-,ngh-]は「[発音ピンポイント講座] 頭子音[ng-]と末子音[-ng]の発音方法」でも見たように、「軟口蓋鼻音」といいます。
つまり舌の根元を持ち上げ、鼻から抜く鼻濁音の「ガ行」です。IPA(国際音声)記号では[ŋ]と表記します。

実はこの鼻濁音は「ガ行鼻濁音」とも言われ、日本人も無意識に使っています。あんがい、かんご、だんご、など「ん」の後ろに表れるガ行はすべてガ行鼻濁音です。

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