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食い物の恨みは怖い話

「食い尽くし系」という言葉をご存知でしょうか。例えば大皿料理を、他の人の取り分も考えずにひとりで食べ尽くしてしまう人のことです。ネットで検索すると事例がいくつも出てくるのですが、私はわざわざそれを調べてまで読み耽ってしまいます。と言うのも食い尽くし系まではいかなくとも、それに近いことをされてモヤモヤしたことが何度もあるから。ちょっと私の経験も吐き出してみようと思います。


事例1
私が今の主人の前に結婚していた相手ですが、仮にHさんとします。そのHさんは「俺はコロッケ1個あればご飯が食べられる」と豪語しているわりに、私が普通におかずを作っても足りない時があるらしく、冷蔵庫をゴソゴソする人でした。その頃はおかずを一人分ずつ盛り付けていたこともあるのですが、長女と私が一緒にご飯を食べていると仕事から帰ってきて、私がHさんの分の夕飯を準備している間に毎回私の分の夕飯を食べてしまう人でした。いったい私に何を食べろと…。


事例2
そのHさんとお付き合いしていた頃の話です。ある時二人でラーメン屋に行きました。私は普通のラーメンを、彼はチャーシュー麺を頼みました。私のラーメンにはチャーシューが1〜2枚入っていたのですが、食べてる途中に「あれ?チャーシューは?」と聞かれ「え?食べたよ」と答えると、次の彼の発言に私は耳を疑いました。
「なんだ、せっかく食べてやろうと思ったのに」
はぁ?食べてやろうと思ったのに?私はチャーシューが嫌いなわけでも、その時ダイエットをしていたわけでもありませんでした。だいたいあなたのチャーシュー麺にはチャーシューがたくさん入っているでしょ。その上からの言い方も何?そんな相手と結婚した私も馬鹿でしたが、やはりうまくはいきませんでしたね。


事例3
私の4才下の妹も昔からそんなところがありました。高校生の頃、妹のそんな空気を感じていた私はある時どうなるか試してみようと思い、たこ焼きを1パック買ってきました。一緒に食べようということになり、1〜2個食べた私はわざと席を外してキッチンへ。次に戻ってきた時には案の定、たこ焼きは全部なくなっていました。食べた本人はもちろん、罪の意識なんてまったくありませんよね。


事例4
私が友達の家のケーキ屋さんでアルバイトをしていた頃。そのケーキ屋さんではカステラも作って販売していたのですが、普段からチョコチップの入ったチョコレートカステラが食べてみたいなとずっと思っていました。ある時アルバイト中に私がお使いに行く機会があり、そのお礼にと奥さんからチョコレートカステラをまるまる1本いただいたんです。その時はやっと食べられると思いすごく嬉しかったのですが、次の日私が帰宅すると「妹がカステラを1本全部食べてしまった」と母から言われ、脱力したのを覚えています。


じつは今の主人も一度やらかしたことがあります。まだ一緒に住んでまもない頃、長女と3人で夕飯を食べていた時にエビフライが6本ありました。主人はそれを何も言わずに5本食べてしまったのです。他のおかずもあったし当時は黙っていたのですが、最近になって話の流れで次女にそれを話した時、主人はとても反省してそれ以来すごく気を使ってくれるようになりました。もともと優しい人なので何の問題もないのですが、一人っ子の期間が長かったのでそうなってしまったのかなと考えています。


書いていて思いますが、私もいちいち覚えてるなんてそうとう執念深いですよね。やはり食べ物の恨みは怖いのだと思います。子供たちは意地汚くならないようにちゃんとしつけよう。そして恨みを持たれるくらいおいしいご飯を作り続けられるように頑張ろうと胸に誓う私でした。

未来はいつも面白い!