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2023年 ラ・ロック・ダンテロン国際ピアノ音楽祭レポート その1

毎年必ずやってくる南仏のラ・ロック・ダンテロン国際ピアノ音楽祭
今年は2度滞在しました。1回目は7月28、29日で、29日午前中には亀井聖矢君が初登場。フランスデビューがいきなりラ・ロックという快挙です。

亀井聖矢くんのリサイタル © Pierre Morales

2回目の滞在は8月2、3日で、メインのコンサートは、2日がアレクサンドル・カントロフ Alexandre Kantorow の「カルト・ブランシュcarte blanche」(主催者の提案によるプログラムではなく、演奏家が好きな曲を自由に組めます)、3日が藤田真央君のリサイタルです。

藤田真央くんのリサイタル © Pierre Morales

充実の4日間(2日x2)

まず4日間で聴いたコンサートを挙げておきましょう。
7月28日は「オルタンス・カルティエ=ブレッソン・デー」として、名教師として有名なオルタンス・カルティエ=ブレッソン Hortance Cartier-Bresson の若手の弟子5人が朝から次々と登場。夜には、彼女が5人と2台ピアノ、4手連弾、2台ピアノ8手連弾、10手連弾で共演する「師弟コンサート」が行われました。29日の夕方は近くのシルヴァカン旧修道院でクラヴサンのリサイタル。最近活躍が目覚ましいイタリアのクリスティアーノ・ガウディオ Cristiano Gaudio が登場。夜は今年初めてラ・ロックにお目見えしたエレクトロで、ポーランド出身のハニャ・ラニ Hania Rani さんのコンサート。
8月2日の夕方はシルヴァカン旧修道院で巨匠スキップ・センペ Skip Sempé のクラヴサンリサイタル。3日の夕方はメイン会場であるフロラン公園の特設ステージで、夜の真央君のリサイタルの前に、アディ・ネイガウス Adi Neuhaus(ロシアピアノ楽派の創始者ゲンリフから連なる音楽一家の血筋を引く若手)のリサイタルがありました。出発日の3日の朝は、リスト、ジュネーヴ、ルービンシュタインなどのコンクールでいずれも1位をとっているケヴィン・チェン Kevin Chen(18)が夜のリサイタルのピアノ選びとリハーサルをしていたので聴きにいきました。

リハーサル中のケヴィン・チェン君
© Victoria Okada


南仏の太陽に照らされた風景は格段に美しい

私が住んでいるパリは、6月後半から7月上旬までは暑い日が続いていましたが、7月下旬になると気温もグッと下がり、雨が降って肌寒い日々が続いていました。ラ・ロックに出発する日の朝も雨。ですので、エクサンプロヴァンスTGVの駅について電車を降りた時の暑さと太陽の輝きとセミの鳴き声があまりにも異世界のように思えました。TGVの車窓からはは遠くにセザンヌの絵で有名なサント・ヴィクトワール山を眺望できました。

TGVの車窓から見えるサント・ヴィクトワール山 © Victoria Okada

ラロックダンテロンに到着。

音楽祭の入り口 © Victoria Okada

次の写真で南仏の太陽が伝わるでしょうか。

フロラン公演のメイン会場 © Victoria Okada
フロラン公園 © Victoria Okada
フロラン公園周辺 © Victoria Okada
舞台袖から © Victoria Okada
フロラン公園 © Victoria Okada


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