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吉田ヴァンフォーレ展望

これまで他の21チームを紹介してきたが、我が愛するクラブについても同じように書いてみようかと思う。
他のチームよりも熱を込めて書いていきます!

1.移籍

例年以上に多くの選手がチームに残った印象を受ける。
メンデス、野津田、中村と主力クラスの移籍もあったがいずれも想定内の移籍であったのではないか。
泉澤は大きな怪我もしており、想定していなかったかもしれないが離脱後穴埋めはできていただけに心配はないはずだ。
野津田は期限付きでの移籍であり、中村も移籍金を得ていると考えればクラブとしては想定の範囲内であろう。
唯一誤算だったのは小柳ではないだろうか。
貴重なバックアップを失ってしまい、ピッチ外でも貢献度が高い選手であっただけに痛手となる。

獲得した選手で見ると例年通り大卒の選手が多くなっている。
中でもアカデミー出身の山内と高校サッカー選手権で得点王にもなった飯島に掛かる期待は大きい。
経験豊富な石川俊輝と年代別代表の松本もボランチの層を厚くする楽しみな存在となる。
また、昨シーズンに続き三浦颯太が特別指定となり、内藤大和が二種登録されそうだ。
昨シーズンよりも若い選手が増え、シーズン通しての成長も期待できる陣容となった。

一方で不安材料は外国人選手の来日時期とコーチングスタッフの入れ替えだろう。
メンデスの代わりに獲得したレナトヴィスキと得点を期待して獲得したブルーノパライバの活躍にも期待したいが、来日時期がいつになるのか定まらない。
また、伊藤監督、渋谷ヘッドコーチ、山岸GKコーチがチームを去ったことは残念であった。
J1クラブへの挑戦のため、素直に応援したいがチームとしては伊藤監督がチームを離れるなら渋谷ヘッドコーチを監督にするつもりでいたはず。
吉田達磨監督にとっては2度目の監督就任となるが、前回はチームを降格させてしまい翌年には解任と一度目の挑戦は失敗に終わっている。
2度目こそは成功したい。

2.陣容


白字は新加入、赤字は特別指定選手と二種登録選手

監督交代はあったものの昨シーズンをベースにチームを作っていくことは間違いないはずだ。

【GK】
河田を中心に3人がポジションを奪いに行く構図となるだろう。
ここ数年コンディションが安定しない河田だが、昨シーズン終盤は復活と言っても良い活躍を見せていただけに今シーズンは昨シーズン以上の活躍を期待したい。
岡西は怪我もあり、出遅れてしまうかに思われたが順調に回復して練習にも少しづつ合流しているようなので開幕に間に合って欲しい。
小泉は昨シーズン岡西が怪我をして以降、ベンチに入っていただけに今シーズンは河田と岡西を脅かす存在となりたい。
山内はクラブにとって初のアカデミー出身のGKとなる。
プレッシャーも大きな物となるはずだが、負けずに長年甲府のゴールマウスを守る選手となって欲しい。

【DF】
レナトヴィスキがいつ合流できるかわからない中で野澤陸への期待を込めてこの陣容とした。
山本も健在のため、新井を左に回した形が無難かとは思うが新体制発表会見でも佐久間社長が名指しで期待していることを述べたように野澤陸の成長は今シーズンのポイントでもある。
また、北谷にも同様のことが言える。
昨シーズンは怪我もあり、出場機会が増えていかなかったが持っているポテンシャルは高いだけに発揮できるシーズンとしたい。
野澤陸か北谷が出てこないとDFラインの陣容は厳しくなってしまう。
高卒ルーキーの大和はJリーグのスピードに慣れるための1年となるはずだ。
DFの選手が高卒1年目から出場することは大変であるが、小柳の移籍もあり層は薄くなっているためチャンスはゼロではないはず。
虎視眈々と狙っていきたい。
中央は怪我などのアクシデントが無ければ問題は無い。
新井が昨シーズン後半戦のパフォーマンスを維持してくれれば充分である。
また、山本も控えており心配はいらない。
新井キャプテンの元でにオミと共に再びJ1へ行きたい!
昨シーズンレギュラーとして活躍した浦上は背番号も若い番号となり、クラブからの期待も大きい。
昨シーズン以上の活躍を見せて欲しい。
レナトヴィスキは映像を見る限りビルドアップに長けた選手のため、吉田達磨監督のサッカーにはフィットするはずだ。
年齢も若いだけに長く甲府で活躍する選手となってくれたら嬉しい。

【MF】
ボランチは昨シーズン中心となっていた野津田が広島に復帰した。
中村も鹿島へと移籍したが、終盤にはシャドーでの出場が多かったため石川、松本、林田を獲得したことで選手層は厚くなったと言える。
石川は若い選手が多い中で経験値が豊富であり戦術理解度も高いだけに、中心選手としてチームを引っ張ってくれるだろう。
開幕から石川の出場機会は多いのではないか。
松本には甲府での活躍だけでなく、年代別代表での活躍にも期待されるが、J1のレギュラークラスやフル代表にも選ばれた選手が同じポジションにはいるため、並の活躍では選ばれないはずでありJ2で圧倒的なパフォーマンスを見せて甲府を牽引して代表にも入ってほしい。
林田は他に獲得した大卒選手に比べて無名であるかもしれないが、大学4年間では最もリーグ戦に出場した鉄人である。
怪我をせず、チャンスを掴み取りたい。
残留した2人にも昨シーズン以上の活躍が期待される。
山田は昨シーズン飛躍した1年となり、恩師である伊藤監督がチームを去ったことから移籍するかに思われたが残留を決意。
今シーズンは同じタイプの選手が増えただけにポジションを渡さない活躍を期待したい。
野澤には攻撃を司るコンダクターとして吉田監督のサッカーにはフィットする選手である。
王子様のような雰囲気を持つ選手だが、王様のように攻撃のタクトを振ってほしい。

WBは昨シーズンのメンバーを維持することができた。
最も安心できるポジションとなる。
須貝と関口は今シーズンもサイドで豊富な運動量を活かし、上下動を見せてくれるだろう。
須貝には両サイドで、関口には右サイドで躍動することが期待される。
戦術理解度が高く、外でも内でも的確なプレーをこなせる荒木は今シーズンも残留してくれた。
今シーズンは新たに背番号を7番へと変え、甲府の顔となることも期待される。
新体制発表会見で佐久間社長が明言していたが、来シーズンからの加入内定が決まっている日本体育大学の三浦颯太は今シーズンも特別指定選手としてプレーすることとなるようだ。
昨シーズン出場は叶わなかったが、今シーズンはまずは初出場を果たして欲しい。
WBで最も期待したいのは小林岩魚。
4年目のシーズンとなるが、怪我も多く力を発揮できているとは言い難い。
今シーズンは勝負の年となるはずであり、荒木、関口、須貝を追いかける存在となって欲しい。

シャドーは泉澤が移籍したが、昨シーズン終盤に若手の活躍もあり穴埋めができていると言っても良いかと思う。
中心となるのは長谷川と宮崎か。
長谷川には10ゴール10アシスト、宮崎にも2桁得点を期待したい。
昨シーズンスーパーサブとして活躍した鳥海がどこまで2人に迫れるのかも注目だ。
泉澤に近いタイプでもあり、個での打開で違いを見せて欲しい。
法政大学から加入した飯島は高校サッカー選手権で得点王となった点取り屋だ。
1トップでの起用も考えられるが、長谷川との法政大学ホットラインは注目となる。
また、中山陸が期限付きからの復帰となった。
同期の宮崎が昨シーズン飛躍の1年になったのに対し、中山は出場機会を求めて移籍したカターレ富山では1試合の出場に留まり活躍できなかった。
だが、身体が大きくなって帰ってきた印象もあり期限付きでの移籍も無駄ではなかったはずだ。
高校生ながら柏レイソル相手に衝撃的なデビューを飾った活躍をプロ入り後、見せられていない。
今シーズンこそは実力を発揮できるシーズンとしたい。

【FW】
昨シーズン中心となったメンバーを維持することができた。
リラは昨シーズンは開幕後の合流となったことでコンディションが上がらず、前半戦は力を発揮できなかったが後半戦は8ゴールとチームを牽引した。
献身性も兼ね備え、味方を活かすこともできるリラだが、今シーズンは既にチームに合流しており昨シーズン以上の活躍が期待できる。
三平は昨シーズンムードメーカーとしてチームに無くてはならない存在ではあったが、怪我も多くピッチで力を発揮できたとは言い難かった。
昨シーズン加入した際に2桁得点を決めたシーズンは昇格していると言っていただけに今シーズンは2桁得点を挙げ、チームをJ1に連れて行って欲しい。
ブルーノパライバはプレー映像を見ると年々、成長を見せており吉田達磨監督の指導の元でさらなる成長が見込めるはずだ。
早い段階で日本のサッカーに慣れるようだと楽しみな存在となるが、いつ合流できるか…
また、内藤大和は今シーズンも二種登録となるようだ。
ポジション争いのライバルは強力であるが、内藤の頑張りはアカデミーの選手だけでなく山梨県内でプレーする同世代の刺激ともなるだけに今シーズンは初ゴールに期待したい。
今シーズンからプリンスリーグ関東に昇格したU18での活躍も期待され、年代別代表でも中心となれるか楽しみだ。

3.展望

監督就任の報道が出た際に吉田達磨監督が当時率いていたシンガポール代表の分析を行った記事を書いてみた。

こちらを参考に話を進めていきたい。
基本布陣は先程上にも書いたように昨シーズンをベースとするのではないか。
シンガポール代表でも採用していたため、馴染みもあるはずだ。
吉田達磨監督は積極的にボール保持をしたい監督となるが、伊藤彰監督のように可変を行うかは注目だ。
新井が中盤に上がる形を行うかは不透明だが、荒木が見せたインサイドに入る動きはシンガポール代表でも見せていた。
その動きに合わせ、シャドーの選手がワイドに出る形は昨シーズンからの継続として見られそうだ。
シンガポール代表ではサイドからクロスという形が多くあり、サイド攻撃はポイントとなる。

ビルドアップは昨シーズンよりも期待が持てるのではないか。
メンデスは得意としていたとは言い難かったが、今シーズンの陣容は得意としている選手を多く揃えている。
GK陣も新たに加わった中川GKの元で足元の技術を磨いて欲しい。
GKがビルドアップに積極的に参加できるようになると11対10の数的優位でボールを回せるようになるため、ボール保持は安定する。

また、前回就任時は得点力不足に悩んだ印象を持っている。
1年目はウイルソンが決めきれない場面やドゥドゥのコンディションにも悩まされた。
2年目は金園やリンス、バホスが力を発揮できず前回就任時にはストライカーに苦しんでいた印象がある。
今シーズンはリラや三平がいるだけにこの点は心配は無いはずだ。
ブルーノパライバがチームにフィットし、内藤が成長してくれるとより楽しみは増す。

ボール保持を許すとブロックを形成する傾向にシンガポール代表はあったが、前回就任時には積極的にボールを奪いに行く積極性も見られた。
どちらにしても個人の能力に依存する傾向は強い。
ボランチにボールを奪える選手を揃えたことは補強として良かったのではないか。
また、シンガポール代表ではDFラインの背後を突かれることが多かったが、昨シーズンからの継続と考えるとハイラインの背後を突かれるリスクは高い。
新井、レナトヴィスキはスピードもあるだけに対応は可能かと思うがこの点も個人に依存傾向にある。
昨シーズンのように一体感を持って守備を行えるのかはポイントとなるだろう。

昨シーズンの課題としてセットプレーからの失点の多さがにあった。
失点の半数以上がセットプレーからと昇格を逃した要因にもなっていた。
終盤に同点あるいは逆転を許したことで勝ち点を逃した試合もあり、GKコーチの変更により失点が減ることを期待したい。

軽く展望してみたが、詳しくは先程紹介した記事で書いていますのでご覧いただければと思います。

4.あとがき

今J2にいるのは2017年にJ1に残れなかったからである。
あの最終戦の雰囲気や悔しさは今でも鮮明に覚えているが、勝負の世界で最も大切なのは結果であり第一次吉田体制はチームをJ2に降格させたという事実が残っている。
それ以上に次の年、上手くいかなかったことが個人的には不安要素となっている。
昇格を目指す勝負年に達磨さんで良いのか?と報道が出た時には正直考えた。
だが、今は就任を要請したチームと引き受けることを決意した達磨さんの覚悟が実って欲しいと思っている。
あの時のような追い出し方は絶対に今後繰り返してはいけない。
今回こそは一体となり、チームをサポートしましょう!

再び夢のJ1という舞台に戻りたいと思っているが、自分にできることはほとんど何も無い。
だが、少しでも力になれることなら全力でやりきる。
自分自身も覚悟を決めてチームをサポートしたいと思う。
必ず笑ってシーズンを終えましょう!

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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