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北米獣医師免許試験・備忘録35、小動物臨床はお好きですか?

「大学時代は小動物臨床、あんまり好きで無いと思ってたけど、変わったんだね」

と、昔からの友人にコメント頂いたのですが…正直、好きなのか今のところ分からないです(苦笑)。すみません、はっきりしなくて。

大学を出てすぐ某動物病院に勤めましたが、院長・副院長夫婦と看護師さん達の間で折り合いがつかず、暫くして辞めました。雇用条件も結構厳しいものがありましたし、大学時代に借りていた奨学金の返済もままならなさそうだったので。他の動物病院も幾つか見学しましたが、自分の体調なども考えて方向転換をし、北海道道職員に。食の安全を守る最前線で働くことになっりました。そして奨学金を完済した後に退職。この時も色々ありましたが、今は二つとも、勤めて、そして辞めて良かったと思っています。

獣医業の、小動物臨床の占める割合が高いのは日本もカナダも一緒です。従って獣医師試験も小動物臨床に関連する問題割合が高いです。やらざるをえません。好きかどうかは本当に分からず、以前から触れている大学のコースを履修したらもう少し自分の気持ちも明確になるのではと期待しています。

それでも昔と違って前向きなのは、小動物臨床に対するある種の罪悪感・恐怖感が薄らいでいることだと思います。20代の頃は頭でっかちだったので(今でもそうかもしれませんが)、何となく「世界中で飢えている人がいるのに、ペットにこんなにもお金をつぎ込んでていいのかな」とか、そんな風にも考えていたのです。獣医に寄せられる大きな期待と、それに応える責任に怯えている部分もありました。何より私生活が結構大変で、その罪悪感・恐怖感がどこから来ているのか、知る余地も考える余裕もないような…実際のところはその二つとも自分自身の内面の問題だったように思います。

う~ん、まあ、ともかく一口に獣医って言っても、働き方は様々ですよね。小動物臨床最前線を突っ走る人もいれば、Zuku Reviewの先生のように試験対策を仕事にする人もいる。要は獣医の知識と免許を持ってして自分が役に立てばいいのかなと最近は思います。そして自分の生活を支えられれば。


YUZU、型破りだと言われるのは小さい頃からでしたが、これからも型破りっぽいです。

現時点では、小動物臨床でよかった!と言えます。まあ、色々な飼主さんがいて驚かされますけど…

先週は「処方箋代を取るなんて違法よ!私は弁護士なのよ、知らないの?!」と受付さんに豪語した飼主さんがいて…え、宣伝したいなら、おでこに「I am a lawyer」ってタトゥーでも入れておけばいいのに…って思いました。知るわけないじゃん、私、日本とカナダの獣医師免許持ってますけど何か?って言ってみようかと病院のスタッフさんと皮肉りつつ、対応しましたが。

因みに処方箋代を課すのはカナダでは合法、アメリカでは違法だそうです。アメリカの事情は今回初めて知りました。そうなんだ。

ほんっとに色々な人がいますが、何だか慣れてきました。

カナダの、というか今の職場はブラック仕様では無いですし、働きやすいですし、有難いなと思います。日本の小動物臨床業界も少しづつ変わってきてるとは聞きますけど、どうなんでしょう。20年前は辛かったけど。

今度の一時帰国では、もしかしたら同期で開業している獣医さんに会えるかもしれないので、ちょっとその辺聞いてみたいです。

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