4歳女児#お月様と人魚姫とオンナ
ソウルに4歳児(メロンと呼ぶ)を連れて、語学留学した頃の日記です。学校やソウル日常生活、と、その頃面白かった子供の言動など。
そんな中からまずは可愛い編。
冬の夕方遅めの時間、暗くなり始めた空に
クッキリと綺麗な三日月が見えた。
と、メロン(4歳)が言う。
「あ、韓国のお月様だ!」
お月様っていうのは1つしかないの。だから世界中の人がこの月を見るんだよ、日本にいるお父さんもだよ。
歩きながらテキトーに説明したら
ふーん、と、言ってから
不意に空へ向かって叫び声をあけだ。
「お月様〜!! 急いで日本へ行って〜!!
メロンのお父さんがいまから見るから〜!!」
地球🌏やら衛星やら、そんなのはまだ頭にない。彼女の地球は古代人と同じ果てしなく平面なのだろう。
月に早く日本へ移動するよう頼んでいた。こういう時は(いや、いつも可愛いんだけど笑)とても愛おしい4歳だ。
が、最近は高い確率でちゃぶ台返しをされる。
彼女が一人で人魚姫の絵本を見ていたときだ。
あるページで手が止まってる。穴でも開けたいのかってほど眺めているので、いったい何のシーン? どのページ?
興味が沸き後ろから覗いてみると
裸の胸の前で手をクロスさせ
哀しそうに顔を伏せている人魚姫がいた。
そうか〜。絵本から喜怒哀楽エッセンスを取得中なのだね。意味はよくわからなくても、人魚姫の哀感が伝わるのかな。
貴女も大人になって恋愛もするのだよね。いつの日かママと恋愛トークなんてする日が来るのかしらぁ〜フフフ。
私は娘と物語に寄り添うように
優しくお声掛けをした。
「人魚姫さん哀しそうだね。どうして泣いてるんだろうねぇぇ」
すると
「え? ママ分かんないの? この子ブラジャーが無いから泣いてるんだよ」
……返せ。ワシの陶酔を。ほんでこの子て。
先日の夜はこんなことが。
何度注意しても、はしゃぎふざけて一向に寝ようとしないから、久しぶり大型⚡️雷を落とした。
「いかげんになさい!!(しばくぞ)」
すると4歳にして逆ギレされる。
「もうっ! そんなに怒らないでよ! メロンはねっ寝たくないオンナなの!」
どっひゃあオンナと来たか。しかも『寝たくないオンナ』て、なんじゃそれーそんな使い方どこで覚えてきたのだー。
韓国人園長先生にも言われたばかりだ。この幼稚園には日本人駐在員家族の子供たちも多く通うため、日韓両方のクラスがある。
「韓国の子供たちは大きな声でよく話す子が多いんです。そして、日本の子供たちはだいたい静かです。でもメロンちゃんは、本当に本当によくお喋りしますよね。職員室でも先生たちとほんとにお喋りがすごくて、私はびっくりしています」
力説される。
「はぃぃ……」
ため息しかない。
【彼女が成人したころ。あの日夢想した女同士の恋愛トークが出来るようになり嬉しかったです。が彼氏が出来て、紹介したいと言われたときは少し寂しく複雑で、そして、やたら焦りました。前夜から長い挨拶文を考えたりして(めちゃ重いって話ですよね😆)笑】
続く
ひとことシリーズ
終わり
ソウル生活日記は続く
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