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スマホではなく目を見て欲しい

レモンのスコーン

レモンの皮をすりおろしてスコーンを作った。スコーンは、バターが必須だが、今回は米油を使った。

結構上手く割れるので驚いた。これからはバターなしでいこう。姪っ子宅へもっていく。


姪っ子

私は子供の正直で、ちょっと大人の言動を風刺するような一言があまり好きじゃない。


「子供は素直だねえ」


なんて思わない。なんも知らねえだけだろ、と思う。大人気ない。


でも、遊びに行った時にスマホを見ながら適当に返事をしていた私に「スマホではなく目を見て欲しいんだけどね!」と言われた時には、悪かったなと思った。


スコーン

なぜ、姪っ子に会いに行ったかといえば、姉が今3人めを妊娠していて甘いものとさつまいもが山ほど食べたいと言うことだったので、何かしら差し入れをしておいたほうがいいかと思ったのだ。


天敵の姉にスコーンを山ほど作るなんて言うのは、気分がいいものじゃない。でもこういう時に貸しを作っておかないと、あとあと面倒な人なのだ。だから、恩を売って、あとで何かに使おうと思う。


でも、そのおかげでスコーンが少し得意になった。今まであまりうまく層ができないし面倒だなって思っていたんだけど、うまくできるようになった。姪っ子も姉も、苦労も知らないでバリバリ食べていた。


付け合わせの苺ジャムも作ってやったのだ。お小遣いくらい欲しい。



もっといい人


最近youtubeを見ていると、なぜかおすすめに理想の結婚をするためのアドバイスをするタイプの動画が上がってくる。

なぜそうなったのかはわからないんだけど、いろいろな結婚相談所とか結婚コンサル?みたいな人たちがこぞって


その人はダメ!


とか、なんとかそれなりに説教をするみたいな動画たちである。


私のスマホは動画のサムネに焦点が合うと、勝手に再生してしまう設定になっているらしく(外したい)、それが再生されてしまった。


ある男性が、とても若い女性と付き合っていて申し分ないんだけど、なんとなく話が合わないというか、詰めが甘い考えがあるところが気に入らない様子で、投稿主に


「もっといい人を待ったほうがいいか」


といったような相談をしていた。



わからなくはない


こういうことを聞くと、なんだか「ほかにもっといい人がいると思って生きているなんて、なんて傲慢な」「自分はどうなんだよ」とか言いたがる人がいるが、私は正直わからなくはないなと思う。

私が夫と出会って婚約をしたのは27歳の時だった。あの時、夫は全然、私のタイプではなかった。

もしいつものように少しだけ脳みそが緩んでいたら「他にもっといい人いるだろう」と思って相手にしなかっただろう。


もっと頭のいい、もっと稼ぎがいい、もっと気が利いて、もっとイケメンの、もっともっと。

あの時、夫には、少なくとも私のような浅い表層しか見られない人間からして、特別な要素は何もなかった。学生だったし。



夫の好きなところ


にしても、最近思うこと。
この男を選んで本当に良かったな、と。運も天命も何もない私だが、こと人と出会ったことだけは死んだあとも誇れることだ。墓石に刻み込まれてもいい。


本当の贅沢とは、いいパートナーを持つことだな、と最近おもう。

ちょっといきなりだけど、私が体験している本当の贅沢、つまり夫の好きなところを書いてみようと思う。
のろけではない、これは本当。のろけるほど甘い感じじゃない、もう。結婚って、そういつまでも恋人同士みたいじゃないんだね、って最近になってわかってきた。


①勉強が好きなところ

大人になると勉強を止めてしまう人という人がいる。私だ。必要がないからしない。もうテストはないし、昇給のための試験や資格勉強はあっても、ある程度に達したらやめてしまう。

すごくもったいないとは思う。学校で3年間とかあれば膨大な量の勉強ができるのに、そのあと何十年と生きて勉強をしない。でも、私もしない人間だから、わからなくはない。


夫は、私に新しい勉強の概念を教えてくれた。それは、自分の中身を満足させるためにする勉強だ。
テストのため、資格取得のため、昇給のためなど、自分の外側に動機をもつのではない。自分の好きなことを興味を深堀するように勉強行くという方法。


夫は、フルタイムで仕事をしていて、家事もしている。だから、あまり時間がないがそれを理由にしないのは「楽しくて仕方ないから」だという。
寝る前布団の中で、朝起きて布団の中で、ご飯食べながら、昼休みの残り15分で、みたいな感じでちょっとちょっと時間を見つけて継続している。


それがなんだか、見ていて爽快なのである。博士の嫁にでもなったみたいだ。いつも、なにかを学んでいる。とても楽しそうに、わくわくして。


勉強と向上心は切っても切れない、と思っていたけど、そうじゃなかった。切っても切れないのは、勉強と好奇心だ。彼を見ていて思うのは、何かを知りたい、もっと楽しみたいとさえ思っていれば必ず勉強することはあるということだ。


私はばりばりの日本人で、日本社会で生きてしまったので、それだけ勉強するなら、資格を取らないと損ではないか、忘れてしまわないうちに!なんて思ってしまう。


②お金に対する執着がないところ

これはすごくいい意味で。
欲がないゆえにガンガン使っちゃう人もいると思うけれど、夫はあってもいい、手放してもいい、という考え方で、使いたい、といえばはいどうぞ、という感じ。貯めたい、といえばはいわかりました、という感じ。


べつに、金の使い方に決まった方向性はなくて、あってもなくても同じようなテンションで暮らしていけることが本当にすごいし尊敬する。金による気分の浮き沈みが一切ないのは、かっこいい。


③最後まで喧嘩ができるところ

私は喧嘩が好き、といったら語弊があるけど。
言い合いが始まった頃に「頭冷やして」といって部屋から出て行くタイプの相手は好きじゃない。
なぜ逃げる、と思う。お前が出ていったところで頭は冷えない。お前が現れれば、また熱くなる、と言いたい。


喧嘩はきちんと終結するまで相手をしてほしい。夫は必ず最後まで付き合ってくれる。私が納得するまで励ましながら説明をしてくれる。その説明が頭に入らないときは、私をとても物理的で特殊な方法で羽交い絞めにし、落ち着かせる。


それくらい暴れる私だから。


最後まできちんと喧嘩をするから、毎回の喧嘩のたびにお互いに発見や成長がある。ただ無意味に嫌な思いをしただけ、という喧嘩はない。

だから長引くことがないし、おやすみを言うまでには必ずまた仲良くなっている。そういう喧嘩の仕方がいい。喧嘩ゼロなんていうのは私にはちょっとあわないから。



もっといい人を探すことはわるいことじゃない。
トイレに入ったらみんな大抵、一番手前の個室に入らないし。
本能的にいつも他を探している気がする。


じゃあ、どうやってそういう相手と出会うのか、というのが問題になる。目の前にいる人が本当にいいかどうかを、じぶんのわがままとかじゃなしに見極めるってことだ。



それを見極めるためには・・・ごめん、わかんねえわ。運じゃない?としか言いようがない。私が運で出会った相手だから。


そういえば、そもそもわたし投稿主じゃないから、アドバイスとか必要ないんだった。なんでこんな話を長々としてしまったんだろう、と思ったらもう日がすっかりのぼった。朝ごはんまだだ。


一寸先は闇、そしてまた光、そしてまた闇。結婚もしかり。

そういうのって疲れるけど、生まれてきたんならやるしかないです。



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