ハリウッド俳優Jim Carrey氏から学ぶ、「恐れ」との向き合い方
担当:長田
新学期・新年度を迎えるこの時期、「この進路でいいんだっけ」とか、「希望する方向に思い切って一歩が踏み出せない」…という悩みを抱えたりしませんか?そんなとき、俳優Jim Carrey氏のある名言がチカラをくれるような気がします。私自身、悩みもがくときには、その言葉に立ち返るように意識していて、改めて自分に問うようにしています。
Jim Carreyって誰?
もともとハリウッドネタが私は好きで、暇さえあれば俳優さん達のインタビュー動画を観てしまいます。トークショーにゲストとして招かれた時に、特にシリアスな苦難に直面したときの彼らの「挑戦の構え」が垣間見えて、生きるヒントを得られる気がするのです。
ハリウッドで成功をつかんだ俳優さん達の中では「貧困家庭から這い上がって…」という話は珍しくないですが、Jim Carrey氏も例外でありません。コメディアンとしての下積みを経て俳優へ転向してからは1990年代以降の彼のキャリアは順風満帆にも見えますが(※代表作は文末にて)、爆笑をさらうコメディ俳優を演じる一方で濃い影?憂い?が漂っていて、そこに私は惹きつけられてきました。最近はスピリチュアルすぎる言動で「Jim Carreyどうした」と報じられたこともありますが、逆にその悟り発言が支持を得て、ハリウッドの中でも「悟り系」に位置づけられていると思います。
話題の有名なスピーチ
画家としても活躍するJim Carrey氏ですが、2014年、米アイオワ州マハリシ経営大学の卒業式で、美術の名誉博士号を授与された同氏が、社会人として巣立って行く卒業生へ向けて激励として贈ったスピーチの動画が話題になりました。「恐れと向き合い、迷わず情熱を選べ」と語っています。
①動画リンク 5分に編集されたダイジェスト版 https://youtu.be/cCDAiFrWNP0
②動画フルスピーチ https://youtu.be/V80-gPkpH6M
③スピーチ全文 訳者不明ですが、素敵な和訳 https://logmi.jp/business/articles/67454
スピーチ全文は名言の宝庫なので、ぜひ一読いただきたいです。このスピーチが話題になったとき興味深かったのが、色んな人が「私に刺さったのはこの言葉」などと、それぞれスピーチの違う箇所を引用してSNSなどで挙げていることです。それだけ色んな聞き方があるんだと感じます。
私が一番ハっとさせられた言葉は、実は自分にとっても意外な箇所でした。
“So many of us choose our path out of fear disguised as practicality.”
岐路に立った時、多くの人は「恐れベース」で選択をしてしまいます。 この道のほうが「合理的だから」と誤魔化して。(長田訳)
心当たりありすぎなうえに、私は「恐れベース」の選択だったことを認めてすらこなかったことにグサグサきました。岐路の選択でならまだいいです。岐路ですらないことまで「Fearの対象」にしてしまいがちです。「コロナウィルス拾っちゃうと迷惑かけるからしばらくスポーツクラブに行かないほうがいいのかな(※私自身、自粛して今は通ってません)」「HIP HOPダンスのレッスンを受けてみたいけど、リズム感ないし体固すぎて恥ずかしいからやめようかな」「このブログで頭の中を伝えることが恥ずかしい」「告白されたけど、この人と付き合うべきか…(笑)」。
「ホントしょーもないことで、一歩すら踏み出せてないじゃん!」と鬼ツッコミを入れるしかない始末。※もちろんコロナウィルスの感染拡大防止には、社会全体で「外出自粛」に取り組むことは重要だと思っています。
…リアルすぎる例を共有しちゃいましたが、皆さんもこういうことで踏みとどまる事って多いのかもと思います。でもJim Carrey氏は「進みたい道があれば、恐れずに追及していいんだ」と語ります。「失敗なんて何をやってても起きる。好きな道で失敗するならまだしも、『合理的だからと選んだ好きでもない道』で失敗したときの虚しさは計り知れない」ということです。私たちは社会が「推奨するコースの生き方」に従いがちで、それはそれで「均一なスキルの人」が揃って社会にとってのベネフィットもあるのですが、この価値観はすでに大きくひっくり返されつつあると思っています。学校に行かない子がいたっていい、世界で活躍するのにTOEICが高得点じゃなくたっていい、転職なんて何回したっていい、前科があったって平等に社会に参加するチャンスがあっていい、特定の職種につくのに男性とか女性とかトランスジェンダーとかどういう障がいを持って生まれたとかどうでもいい。好きな道を歩む人の失敗には寛容な社会にしていきたい、と社会に参画する1個人としては思います。最後にJim Carrey氏のもう1つ勇気をくれるひと言(これはぜひ英語のニュアンスを感じて欲しいです)。
“You are ready and able to do beautiful things in this world, and after you walk through those doors today, you will only ever have two choices: love or fear.
Choose love, and don’t ever let fear turn you against your playful heart.”
今、皆さんは準備万端であり、世の中ですばらしいことを成し遂げる能力があります。今日、あのドアを通り抜ければ、選択肢は2つしかありません。好きを貫くか、恐れて逃げるかです。好きを貫いてください。恐れにより、遊び心を捨てる必要はありません。(訳者不明)
教育に関わるvery50というところに身を置くからなおさら思うのですが、学生のみなさんには、選択肢は自分が作り出す分だけあると感じて欲しいし、学生とか大人とか関係なく一緒にそういう社会を作っていけたらと思います。
そんな仲間を集めたい、増やしたい
そしてもし同じように教育に関わる方が、これを読んでいてくださっていたら…。
日本の卒業式にも、こんな風にユーモアいっぱいにインスピレーションを与えてくれるゲストスピーカーが登場する場面があるといいな…と思います。
人生における次のチャプターへ一歩を踏み出す時、Jim Carrey氏のような言葉で背中をポンと押してくれる人たちであふれる世の中が作っていけるように。
個人的には、まずは自分が前述したようなFearという幻想を壊して、一歩を踏み出すことを続けて、色んなドアを開いていかないと、と感じるばかりです。
さて次回は、俳優キアヌ・リーブス氏の話をしようと思います…嘘です(笑)。
付録:俳優Jim Carrey氏の主な作品
どこかででてる代表作のコピペではなくて、完全に私が観た中からのお勧めをセレクトしてリストアップします。
『マスク』
『トゥルーマンショー』
『エターナル・サンシャイン』
『イエスマン “YES”は人生のパスワード』
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