見出し画像

ギックス(9219) #上場企業 #IPO 2022年上場| IPO・目論見書の解説 | メモ・ノウハウの共有

2022年3月 新規上場 ギックス「データインフォームド」

事業概要

クライアント企業の経営課題解決、競争力強化のために、データを用いて物事を理解・判断する「データインフォームド」を推進するサービスを提供しています。
個別の企業・事業の状況に応じた、データを活用した判断の在り方を検討する「DIコンサルティング」、その判断を継続的に行うために必要な、データ活用の仕組みを構築・運用する「DIプラットフォーム」のサービスを提供しています。また、DIコンサルティング、DIプラットフォームの中で得られたノウハウや独自のツール群を活用し、ソフトウェア・サービスである「DIプロダクト」の提供も行っています。

事業情報

FY21/06期の売上構成は
・100%がデータインフォームド事業

事業(または売上)について
データインフォームド事業は、
DIコンサルティング、DIプラットフォーム、DIプロダクトに大きく分かれます。

DIコンサルティングは、
まず、クライアント企業の成長戦略や経営課題、経営方針を深く理解し、クライアント企業が抱える解決したい経営課題をヒアリングします。
この課題に対し関連する全件・全量・全粒度のデータを預かり、全件・全量・全粒度のデータを分析ができる状態にクレンジングを行い、データを様々な角度から分析します。
企業の抱える課題は、定性的で、概念的であるケースが多いため、データを用いて論理的・合理的に判断を行うために、課題を、計算可能な問いとして再定義します。
そして、DIの根幹である「人間が判断する」という思想に基づき、機械(AI/アルゴリズム)が、どういう情報加工を行い、どういうアウトプットを提供するべきか、を定義すると共に、機械の担うべき役割の実現性を実際のデータを用いて、機械学習、数理最適化等の分析の方法論を適用して検証します。
実データを用いて分析結果を確認可能なツールを作成したうえで、クライアント企業との議論を重ね、可視化、分析、解釈のサイクルを繰り返すアジャイル型のアプローチで実施しています。
このフェーズの結果として、Data-Informedな業務の在り方が定義され、その業務を実現するための一連のアルゴリズムや簡易ツールが生成されます。

DIプラットフォームは、
コンサルティングのフェーズを経て、生成されたアルゴリズムや分析手法、分析結果レポート等を、クライアント企業が日常の判断に用いることができる仕組みとして構築していくサービスです。

DIプロダクトは、
個別課題解決を提供する中で、新たに創造された解法やアルゴリズム、ツール、ノウハウを活用し、特定業界、あるいは、社会一般に共通する課題に対する解決策として提供可能なプロダクトを開発しています。
具体的なプロダクトには、加盟店マスタ、トチカチ、マイグルなどがあります。

PICKUP情報

主要取引先について:
大口顧客としてJR西日本が約29%、アサヒグループHDが約20%、三菱UFJ銀行が約14%と大手3社で約63%の売上構成比率を占めています。大口顧客からの案件増加が止まると成長が鈍化する可能性があります。特にクライアントのキーパーソンの異動などによる契約解除などの可能性があり得ます。

プロダクトについて:
①加盟店マスタ:
カード利用明細書に記載された企業名の業種やブランド等の情報を付加する、クレジットカード会社向けサービスです。
顧客が購入した店舗では、店舗とカード会社との契約により、店舗情報の不均一性が存在します。
顧客購買行動分析に必要な均一表記のマスタを独自の手法で作成し、そのマスタにさらに分析に必要な情報を独自データベースから補うことで、カード会社が正しく分析し、自社の顧客に商品やサービスをより正確にレコメンドできることが期待できるサービスです。

②トチカチ:
特定の500m×500mのエリアにおける人口動態をリアルタイムで提供するサービスです。
ベースデータは、NTTドコモが提供する携帯電話の基地局電波を活用した「モバイル空間統計」のデータを連携し、ギックスが独自に算出した「ある事象の影響がなかった場合のあるべき人口変化(パラレルワールド値)」を提供しています。
実際の人口動態とこのパラレルワールド値の予測値とを分析することで、“街の変化”を理解していくことが可能となります。

③マイグル:
商業施設での施設内回遊や、観光エリアの観光名所・飲食店などのエリア内回遊を促進するスタンプラリーの提供サービスです。
商業施設の運用事業者、観光エリアを抱える地方自治体、鉄道やバスなどの公共交通事業者が主要顧客です。
当サービスでは利用者自身が利用施設やサービスを選択して独自のスタンプシートを作ることが可能であり、参加者の達成率を引き上げる効果が見込まれ、また、参加状況をデータで捕捉可能であることから結果分析の高度化も実現されます。

今後の成長について:
成長は、データ分析に基づくコンサルティングの市場拡大を背景に、既存の大手顧客からの受注継続と単価アップが需要となりそうです。
また新規顧客を開拓するための販売・営業パートナーとの取り組みを強化することで、大口顧客への依存度低下となり経営に安定性が増す可能性が考えられます。

リスクとしては、先ほど述べた大口顧客依存度の高さと経営戦略コンサルやデータサイエンティストの採用難が成長の阻害となりえます。

同業他社について

最近はデータ分析に基づくコンサルティングの重要性が高まっているため、多くの企業が競合他社となりえます。
(9613)NTTデータ、(4307)野村総合研究所、(9719)SCSK、(8056)日本ユニシス、などの大手上場企業や、非上場のコンサルティング会社などがあります。

まとめ

・データ活用コンサルティング(データインフォームド)の事業
・粗利率が約50%程度
・2012年創業
・代表取締役が筆頭株主で約38%を保有、創業者メンバー3名で約73%を保有
・ベンチャーキャピタルが合計で約15%ほど保有
・JR西日本、日本ユニシスと資本業務提携によってそれぞれ5.8%と4.9%の株式を保有
・新株予約権が約3%ある

業績について

直近21年6月期の売上面では、機械学習を日常業務へ組み込む活動が、顧客企業へのデータを用いた判断の浸透しつつある状況によって、既存の大手顧客企業からの大型案件の受注や、新規顧客開拓が進み、売上成長が前年同期比で約+17%となっています。利益面では、即戦力人材の採用によって人員増加したこともあり粗利率が5.4%から4.9%へ若干低下したものの、販管費の増加比率を抑えたことから営業利益は前年同期比で約+30%となりました。特別利益として助成金収入が+9.9百万円あります。

22年2Q時点では、売上面では、前年のペースの売上成長率を維持していますが、利益面では、粗利率が49%から38%へ低下していることが気になります。また、22年の通期会社予想では、売上成長率は約+34%ですが、▲62.5%の営業減益予想となっています。これは、人員増加やIR対応、上場申請手数料などの影響とのことです。上場後の決算発表内容は要チェックです。

IPO情報

AI分析

最後まで読んでいただき、ありがとうございます。

私自身が感じたことの課題解決として、
「ポイントがどうも分かりにくい目論見書をわかりやすくできないか?」
を目標に試行錯誤でポイントをまとめてみました。

さらに磨いていきたいと思いますので、ご意見ご感想がございましたら、お送り頂けますと幸いです。
ご一緒に新規上場銘柄の理解を深めていけたら、うれしい限りです♪
これからも、よろしくお願いします。

他の記事もよかったら、御覧頂けますとうれしいです。

これらは、株式の購入や売却等を勧誘するものではなく、また、投資アドバイスでもありません。投資に関する最終的な決定は、ユーザー自身で判断するものであり、運営者および情報提供者は一切関与せず、一切の責任を負いません。サイトの情報を利用したことや、データ・内容の誤り、サイトへのアクセス、ダウンロードによって生じた、いかなる損害について一切の責任を負いません。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?