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宇治&奈良を訪ねて① 平等院編

 2022年6月22日、京都宇治と、奈良市内の観光地巡りに出向いた。昨年10月京都市内二泊三日の観光で足を伸ばせなかった地域だ。前回同様早朝7時前に自宅を出て、新横浜7時45分発の博多行き新幹線に妻と二人で乗り込んだ。コロナ影響が弱まったせいか平日の早い時間でも自由席は想像以上に乗客が多く、何とか二人で並べる席に着くことができた。2時間程で京都駅に到着、そこから在来線で宇治駅に向かった。今回は宇治の平等院と宇治神神社、そして奈良の東大寺、元興寺、興福寺、春日大社、唐招提寺、薬師寺、斑鳩の法隆寺等を一泊二日で廻る予定。妻にはあらかじめ「前回の京都観光同様今回も修学旅行並みの忙しさになりそう、だけどよろしく!」と伝え、妻からは「それができるのも体が動く今のうちかもね。」と快く?理解を得て、ハードな観光に挑んだ。今日はJR奈良駅のダイワロイネットホテルの温泉大浴場で疲れを癒し、翌朝も早朝から動き出す予定だ。天気は雨予報だったが雲間から陽が覗くなどかなり蒸し暑い1日になりそうだ。
 
 JR宇治駅に到着した。平等院への道がわかりにくかったので、駅前の観光案内所で市内イラストマップを入手し、行き方を教えてもらった。宇治橋商店街は「お茶お茶商店街」といった雰囲気で、ここが宇治だと実感させられる。商店街を進み宇治橋の交差点を右に折れると平等院表参道に入る。しばらく行くと平等院鳳凰堂の南門に出た。まずは本日一つ目の世界遺産との対面だ。参道を少し歩くと藤棚の向こうに池が見えてきた。そしてその右手にある朱色の建物が平等院の横顔のようだ。まずは鳳凰堂の拝観受付で拝観券を入手した。平日だけに空いているようで10分後のグループに入れた。5分前までに平橋に集合なので、そのまま並ぶことにした。それにしても蒸し暑く、じっとしているだけで汗が止まらない状態だ。池の向こう側に修学旅行の団体が見えた。楽しそうに記念写真を撮っているが、多くの生徒はそのうちここへ来たことも忘れてしまうのだろうなと思う。自分もここには中学時代の修学旅行で来ていたはずなのだが全く記憶がない。
 
 さて拝観時間だ。案内係の注意事項を聞いた後、平橋を渡り建物の入り口で靴を脱ぎ、極楽浄土の宮殿に足を踏み入れた。国宝の阿弥陀如来は後光が射しており、その金色の光背には12体の飛天が配置されている。二重の天蓋も金色の装飾が施されている。扉の内側には大和絵が描かれ、壁の上部には雲に乗った菩薩像が楽器を演奏したり、合掌したりと極楽浄土の楽しさを演出している。あの10円玉の平等院鳳凰堂の中は、このような極楽が隠されていたのかと改めて思った。よく声が通る慣れたガイドの解説に耳を傾けながら鳳凰堂を満喫した後は、池の正面側に移り平等院の建物全体を観察した。妻が「こうして見ると意外に小さかったのね」確かにもっと大きく荘厳な建物をイメージしていたが、実物は妻のいう通り想像より華奢な感じがした。
 
 御朱印をいただいた後ミュージアム鳳翔館に入ると、そこは涼しくて「まさに極楽」のようだった。ここで創建当時に造られた初代鳳凰や、天下の三名鐘の一つとなる梵鐘、雲に乗った木造雲中供養菩薩像、そして先ほど扉の裏に描かれたと説明を受けた絵を再現した堂内彩色などの国宝や重要文化財を見学した。鳳翔館を出て、抹茶が飲める茶房「藤花」に入ろうとしたら、水曜日なのに休みだった。「残念!抹茶は他でいただくとしよう!」

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