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宇治&奈良を訪ねて④ 東大寺・春日大社編

 2022年6月23日、旅行二日目、二人で早起きしてホテルを7時にチェックアウト。今日は奈良市内から斑鳩まで有名な神社仏閣を巡る計画だ。朝食は駅周辺の地場喫茶店でモーニングを食べる予定だったが、JR奈良駅周辺を廻っても喫茶店が見当たらない。やむなく駅ビルのモスバーガーとなった。この時間のJR奈良駅は通勤客がとても少なく「この地域の会社員は在宅勤務が多いのかね?」「会社員があまり住んでいないのかもね。」「近鉄の方が混んでるのかな?」と二人で話しながら朝モスを平らげ、朝7時半からオープンしているらしい東大寺に向かうことにした。
 
 東大寺まで歩いていくことも考えたが、昨日からの蒸し暑さが続いているので、朝から汗をかかないようタクシーで向かった。かなり距離があったので大正解だった。今日の移動は皆タクシーにした方が良さそうだ。南大門の入り口付近でタクシーを降りると、そこはもう奈良公園の一部らしく鹿がたくさんいる。この時間だとみやげもの屋もまだ営業していないし観光客もほとんどいない。東大寺の正門である南大門では、「東大寺の仁王さん」と言われる金剛力士像が睨みを効かせていた。左側が口を開いた阿形像、右側が口を閉じた吽形像、8mを超える寄木造は鎌倉時代の運慶&快慶の傑作だ。一方が口を開けば一方は口を閉じる、「なるほど!これが阿吽の呼吸だ。」
 
 南大門に入いると左手に大仏の手だけが飾られている。「凄い大きいね!」と妻も喜び記念撮影。ここは東大寺ミュージアム、オープン9:30とあるので、まだ1時間半以上ある。まずは大仏殿に向かうことにした。入り口が中門から50mくらい離れたところにあるので、うっかり通り過ぎて中門に隠れた仏像を見逃すところだった。あわてて戻り中門の階段を上がると、左側に北を護る毘沙門天(多聞天)、右側に東を護る持国天がいた。その毘沙門天はなぜか女神の手のひらで支えられていた。「んー、どのような意味があるのだろう?」
 
 大仏殿とミュージアムのセット券を購入し、御朱印をいただく。東大寺は華厳宗のお寺なので御朱印には華厳と書かれている。これは悟りをひらいた大仏様を象徴するものだなと感じる。そこから廻廊を通って再び中門に戻ると、正面に大仏殿を見ることができる。この金堂の大きさは壮観である。奈良のシンボル「国宝の大仏」が座っている姿を想像しながら燈籠に近づいていくと、徐々に大仏が姿を現してくる。中に入って鎮座する大仏を拝み、台座沿いにぐるっと回り後ろ姿も見ることができた。研究員が台座に上がっていろいろ調査しているので、「是非我々も!」と一緒に行こうとしたら「一般人は入れません」んー残念。
 
 大仏殿の西側に千手堂がある。朝8時半オープンとの案内があったので行ってみた。すぐそばの戒壇院は修復工事中だったが千手堂は見学可能で、着いたら丁度8時半で一番乗りだった。千手観音菩薩立像と四天王立像を拝み、鑑真和尚像の模刻像などを見学できた。そこを出てからはミュージアムのオープンまでにはまだ時間があるので、先に春日大社に向かうことにした。参道は南大門の先の交差点付近から奈良公園の林の中を通るようになっていた。すると妻が「涼しそうだから歩いていこうか」と珍しく前向きな意思を示したので、鹿が草を食む姿を見ながら歩いて向かった。「鹿は神の使いなのよ」など妻の話を聞きながらしばらく歩くと、二之鳥居が見えてきた。一礼して表参道に入ると左手に国宝殿が見えた。更に進むと左側に朱塗りの春日大社が見えてきた。ここは全国3,000社ある春日神社の総本社である。御朱印をいただき参拝する。修復工事中の若宮神社も参拝し、若宮十五社巡りの案内を見ながら、行くか戻るか悩んでいたら、「若宮十五社の一つ金龍神社って金運が上がるらしいわよ」と妻が言うので「ではピンポイントで参拝しよう。」これで金運が上がるだろうか?
 
 再び東大寺南大門に戻ると10時を過ぎてミュージアムがオープンしていた。セット券を見せて中に入る。朝から結構歩いたので冷房の涼しさがありがたい。千手観音菩薩立像、月光&日光菩薩立像、四天王立像、釈迦・多宝如来坐像などを見学し、このあたりから「どこに行っても同じような仏像ばかりで見分けがつかない」状態に陥っている。一通り見学してから休憩兼ねて「茶廊・葉風泰夢」で抹茶セットをオーダー、奈良で初めて本格的な抹茶をいただいた。作法は妻に聞きながら、、、んーよくわからないが、、、、美味しかった。
 
 南大門の先を右手に曲がったところにタクシー乗り場があった。そこでタクシーを待っていたら、1頭の大きな牡鹿が角を揺らしてトロトロこちらに歩いてくる。どうやら餌を期待しているようで、私と妻が両手を広げて何も無いよと見せると、その手を確認して去っていった。10分ほど待っていたがタクシーが来ない。案内板を見るとタクシー会社の電話番号が大きく載っている。「電話しないと来ないのかな。」と私が携帯を取り出したら妻が「ちょうど来たみたいよ。」と交差点を指さす。確かに空車だった。そのタクシーに乗り込んで唐招提寺に向かった。途中右手に平城宮跡歴史公園らしき建物と広場が見えた。

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