サボる女/ヨハネスフェルメール(Woman out on work)
フェルメールの作品は主に市民階級の生活を描いたものが多く、その中には仕事中だったり趣味に没頭していたり、手紙を書いたりという普通の生活が描かれています。その中にはもちろん休息をとっている情景もあります。
今回は直球で『サボる女』をご紹介いたします。後期のシンプルなタッチの作品と考えられます。こちらでも休息中の女性を描いた絵画として『牛乳を注ぐ女の休息』などを紹介してきましたが、一般に公開されているフェルメール作品では『眠る女』が有名ですね！
同様に『休息中の女性』を描いた西洋絵画としてはこのようなものがあります。
日本ではあまり馴染みがないかも知れませんがハンガリーのモナ・リザともいわれる作品です。（ちなみにフェルメールの『真珠の耳飾りの少女』は北欧のモナ・リザと言われます。）
ドレスの紫色のビビッド過ぎる配色が当時は批判を呼んだそうですが、紫色と黄色は補色関係であり、フェルメールによく使われる黄色と青色の補色関係と同様に絵のモチーフを引き立てる役割を担っています。
それにしても休息中の画とのことですがさすが貴族階級！佇まいが違う！
ということで同じ『休息する女性をモチーフにした絵画』といっても「サボる女」「疲れ果てた女」「気高く休息をとる女」と見事に三者三様の趣の違う絵画が集まりましたね！
皆様慌ただしい毎日をお過ごしのことと思いますが、たまにはゆっくり休息をとって絵画鑑賞などされてみてはいかがでしょう。
未公開作品。制作年不明。収蔵元非公開。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか？