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【いろいろな日本語 vol.13】オーストラリアの公立学校で使われている教科書の日本語の動詞のグループ分け

前回、オーストラリアの公立学校で使用されている教科書は、どのように「て形」を解説しているのかを紹介しましたが、私が以前に紹介した動詞のグループ分け方法と多少異なる分け方をしていたので、こちらの教科書(多くの教科書)の動詞のグループ分け方法を紹介したいと思います。

日本語教育において日本語の動詞は3つに分けます。グループ1とグループ2とグループ3です。以下でそれぞれのグループにどのような動詞が含まれるのかを紹介します。

グループ1
国語で学習した、いわゆる五段動詞。「ます形」にしたときに、「ます」の前の音が「i」の音で終わる動詞。また、「辞書形」にしたときに最後のひらがなが「u」の音で終わる動詞。例:読みます(読む)、飲みます(飲む)、話します(話す)など
しかし「起きます(起きる)、着ます(着る)、います(いる)」などグループ2に属する例外の動詞もあるので注意が必要。

グループ2
国語で学習した、いわゆる下一段動詞。「ます形」にしたときに、「ます」の前の音が「e」の音で終わる動詞。また、「辞書形」にしたときに最後のひらがなが「ru」で終わる動詞。例:食べます(食べる)、寝ます(寝る)、開けます(開ける)など

グループ3
国語で学習した、いわゆるカ変動詞とサ変動詞。これは「来ます(来る)とします(する)」しかないので覚えるしかありません。


この分け方は、文法用語を使わなくても教えることができるので便利なのだと思いますが、四段動詞と上一段動詞をグループ1としてまとめてしますことで、後々の学習でこんがらがってしまうので、母音動詞と子音動詞と不規則動詞として教えることが理想です。しかし、それには学習者が子音と母音を理解することから始めなくてはならないので、年齢が低い学習者向きではないのも事実です。


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