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本を「読む」ために欠かせない読書ノート

皆さんこんにちは、Veniです。

突然ですが、本を「読む」とはどういうことでしょうか。

文字で書かれたものを一字一字声に出して言う。
「子供に本を—・んでやる」「経を—・む」
文字や文章、図などを見て、その意味・内容を理解する。
「小説を—・む」「グラフから業績を—・む」

出典:デジタル大辞泉(小学館)

他にも様々な意味が調べると出てきましたが、ここで私が大事に思うのは「読む」ではなく「目を滑らせる」「パラパラめくる」になっていないかということです。

私も読書習慣をつけ始めて、せっかく読むなら効果的に本の中身を理解したい。本当の意味で本を「読み」たいと思い、読書ノートをつけ始めました。
実感として一度読んだ本の内容を忘れづらくなっていますし、より本を読んだ瞬間に「感動」もできるようになったように感じます。
また、後述する「更なる疑問」を記入するようにしてから、一冊読んだ後にさらに知識を深めたいと次の本を手に取ることができるようになりました。

今回は読書ノートにどのようなことを記入し、読書習慣を楽しく続けられているかを共有します。



私の読書ノートはこのようにトラベラーズノートにつけています


「疑問」で本を読む前の準備体操

これが最も読書ノートの中で大切だと感じます。
この方法は図書館や本屋で本を探す場合を想定しています。やり方によっては電子書籍に対しても実施できるかもしれません。

面白そうな本があったとき、手に取ってなんとなく最初のページや目次を見てみると思います。その時にひらめく、
「自分がなぜその本を面白そうだと思ったか」
「この本を読むことでどんなことがわかりそうか」
といったことを読書ノートの一番最初に書き記します。

例えば、上に貼らせていただいた私の読書ノートには、
「外資系で自分らしく働ける人に一番大切なこと/宮原伸生」の疑問として次のように記入しました。

  • 今自分が感じている外資系のいい所・悪い所と共通しているだろうか?

  • 何となく今危機感がある。のびのびとした環境ではあるが自分次第で成長が遅くなる気もする。この気持ちの正体がここに書かれている?

  • 諦めず主体性を持ち続けるには?

  • 心地よく働く、精神的に安定し、次に起こることの予測力を身に着けるには?

できる限り具体的に、「自分がなぜこの本を手に取ったのか」という視点で記入してみましょう。本を手に持った状態でメモをするのは難しいので、私はスマホのメモに一旦書いてから読書ノートに転記しています。
こうすることで、その本を読み終わったときにそれらの疑問が解決していれば「本を理解した、読んだ」と言えると思います。

本を手に取ったときに沸いている自分の好奇心というものは思った以上にとても強いもので、その感情のまま思いつく疑問やこの本で知りたいことをしっかりメモするようにしましょう。

注意点としては、「思っていた内容と違った」ということが起こる場合があるのですが、本の中身と自分の思った疑問があまりにかみ合わない場合はタイトルだけに惹かれていないかを注意しましょう。たいていの場合は「はじめに」や「目次」に一通り目を通せば、だいたいどのようなスタンスや視点でその本が書かれているかがわかるはずです。
一方で100%疑問が解決するわけではない場合も多いですが、それでも大丈夫。最後に紹介する項目を上手く使えば読書がさらに楽しくなるチャンスです。

「モクモクメモ」で自分の感情の動きを記す

どんな本を読んでいても、そこに必ず自分の感情というものは反応するはずです。「驚き」「納得」「共感」「懐疑」「拒絶」などなど・・・
その感情が動いた瞬間に、空いている欄にもくもく吹き出しのような形で記入するようにしています。

例として先ほどの本に対して私は、
「ワークショップとかトレーニングとか、就活生のインターンシップぐらいやたらとやりたがるのは外資特有のマインドセットの共有のためだったんだな・・・」
と記入していました。これは自分の「納得」をその瞬間に書き記しました。
(やたらと、とか口悪いですがこのくらい正直に書きましょう。笑)

こうして思ったことをその瞬間に書くと、鮮明に記憶に残りやすくなります。ためになった本、素晴らしいと思った本ほどこのもくもくが増えるような気がします。

「メモ」でしっかり要点も忘れず

この欄はシンプルに、その本の中で重要だと思うポイントを書き記すことです。
「はじめに」などでは筆者のこの本に書いた内容やその理由が簡潔にまとめられていることが多いのですが、自分がその本から吸収したいと思ったことと筆者が最重要で書きたいことがずれることもままあります。
自分視点だけでその本を読むのが「疑問」と「モクモクメモ」ですが、ここで紹介する「メモ」は筆者が伝えたいことも確実に押えることが大事です。

先ほどの本の最初を読んで、私はメモとしてこう記入していました。
「人間、そして自分とは何かを考えられる機会を面白がってほしい」
これは本の「はじめに」に書かれていたことをそのまま転記しただけです。
これだけではかなり抽象的でどういうことかわからず、自分の疑問とも重ならないので、正直「はじめに」を読んだ時点ではあまり私の心には残りませんでした。
しかし本を読んで自分なりの感想を持った後に自分のメモを見ると、その意味がストンと理解できます。同じ本を2回読むよりもかなり効率的にこの本の本質を理解することができるのです。

「単語」で次なる知識への足掛かりを作る

日本語の本を読んでいても、新しい知識を手に入れるための読書をしているとわからない単語がでてくることもあります。
これは詳しく記載しなくてもよいかと思いますが、重要そうな単語は意味を調べたり、本の中に書かれている意味と共に記入しましょう。

その分野での単語をたくさん知っていると、その本をきっかけに調べ物をする際に、前よりスムーズに自分の中に知識が入ってくるようになります。本を読んだ先にその知識そのものへの探求につながるので、忘れずに記入しましょう。

「更なる疑問」で読書の連鎖をつくる

最初に記入した「疑問」の続きです。
偶然手に取った本を読んだ結果、疑問がすべて解決し、得も言われぬ爽快感と共にその知識をすべて手に入れる・・・なんてことは基本的にありません。でも、それで全く問題ないんです。

「更なる疑問」では、本を読んでいく中で思った「これはどうなの?あれはどうなの?これはこういうこと?」という疑問も記入します。
最終的にこれが、次に読む本を探すときのきっかけとなります。

読書が大切とされている理由の一つは、「一つの視点から徹底的に詳しく、また精査された情報が得られるから」ではないかなと私は思っています。
それであるがゆえに、読書の弱点は「一つの視点からの情報のみ」であることだと思います。
様々な視点から、徹底的に詳しく、精査された情報を得られるようになれば、その分野の知識においてあなたは非常に強くなっているはずです。そのためにこの欄は非常に有用だと思います。

あとがき(まとめ)

ご紹介した読書ノートのつけかたであれば、その本を読む理由、読んでいる間に感じたこと、実際に書かれている重要なポイント、そして次の本へつながる疑問が網羅でき、かなり本を「読んだ」実感が得られるのではと思います。

また、各項目が多いようにも見えますが、意外と書いてみるとそこまで時間もかかりません。(※本のボリュームにもよりますが)
私の読書ノートには本の表紙や中の図を印刷して貼り付けていますが、必ずしもその必要はありません。

小説を読む際には今回ご紹介したような方法とは違ってきますが、私は小説の場合は読書ノートはあまりつけません。(洋書の英単語の場合のみなど)

皆さまもご自身のペースで、ぜひ効果的な読書習慣を身に着けてみてください。
最後までお読みいただきありがとうございました。

Veni,

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