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RICKIE LEE JONES : RICKIE LEE JONES

1979年発表のデビューアルバムということなので、僕が初めて聴いたのはセカンドの「Pirates」が出た頃であったのだろう。
大学生になったばかりの頃、喫茶店巡りをしてコーヒーや音楽に浸かっていく。特に、音楽はいろんな物を聴こうとアンテナを張っていた。現在のようにネットがない時代は、ラジオ、TV、音楽喫茶、ライブハウス、レコードショップが情報源だった。地方都市ではその情報も少なく、大学というより広いエリアから学生が集まってくる場は、友人、知人、先輩などから自分とは違った音楽の履歴を知らされることが多かった。

そんな中で、大学までの道に小さな喫茶店があって、妙に気になるその店は冬には中で灯油ストーブが焚かれているのだろう。ガラス窓が結露で曇っている。カウンターとテーブル2つ程の店内に入った時に鳥肌の立つようなボーカルが聴こえたのが、このアルバム。邦題「浪漫」だったのだ。
カウンターの中にいたのが少し神経質そうなバイトのK君。その後、同じところで一緒にバイトすることになろうとは思ってもみなかった。彼はフランス文学を専攻していたように覚えているが、僕らとは全く違ったジャンルの音楽を知っていた。ジャズ、シャンソンとかロックも聴いていたがなんだか大人な趣味って感じがしたもの^^;

このアルバムを聴いてからジャズにハマっていったかというとそんな事はなく、時代はパンクからニューウェーブ、ノイズやインダストリアルへと百花繚乱。ラジカルなモノを求めてレコードを漁っていったのであった。ただ、カントリーやブルース、アメリカのルーツ的な音楽への関心は高まっていったのも事実である。

ただ、今でも時々引っ張り出しては聴いている。(ただしアナログ盤はここ数年内に手に入れた。)先日、今現在のリッキーはどんなになっているのだろうかと思ってYouTubeで探して見たら、流石に”おばあちゃん”^^;;
しかし、声が変わらない。ひょっとしたら磨きがかかっているんじゃないか?と思うほど。一流は違うねぇと感心。一流になりたいものだ。


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