そして「いま」は続く

 僕には「ラジオ」という趣味や「車」という趣味、その他もろもろ、自分の趣味という趣味をたくさん作ってくれた友達がいました。
 そんな彼のことを決まって思い出すのが、今日10月9日。彼が黄泉の国に突然と旅立って行った日です。
 その時のことはここに書いてあります。

 あれから2年経ち、自分自身も学生から社会人へ、生活リズムも深夜型から朝型へ、居住地も新潟から再び石川へと、目まぐるしく変わっていきました。聴くラジオの番組も大きく変わったり、減ったり。
 しかし自分が2年前のnoteで否定した「いままでありがとう」は、今もなお変わっていません。今日という「いま」に感謝する気持ちは、社会人になったからこそ、尚のこと募るばかりです。

 仕事が始まり、昔ほどラジオを聴けることは無くなりました。タイムフリーする時間も、正直取れてはいません。
 しかし、ラジオの思い出、楽しい時間と言うのは、あれだけ熱心に聴きまくっていた時よりも、たくさんの思い出ができていると思います。
 今聴いている番組を徹底的に愛すること、推すこと。そして忙しく仕事をしてくたびれた自分が、その日いい一日で終われなかった自分が、いついかなる日であっても、最後は楽しかった、という感情で終われるのは、やはりラジオのおかげだし、その気持ちで聴き続けたことで、たくさんの思い出ができました。

 そんな、自分の生きる軸、生きていくためのよりどころを作ってくれたのは、やはり彼がラジオを教えてくれたから。彼が蒔いた種が芽生えて大きな幹となり、枝をあらゆる場所に伸ばす木となって、そこでいろんな人と出会って花を咲かせ、その花の種がまたどこかで木を生やしていっています。いつしか自分の心の中には、大きな森ができていました。

 今、こうして自分が毎日生きるモチベーションがあるのも、多くの人と出会い、大切な時間を楽しむことができているのも、「あなた」と出会えたのも、もとをただせば全部彼のおかげ。彼が蒔いた種は、今日ここに至る「いま」も、生き続けています。人生は、「いま」も続いています。

 君がいなくなっても決して忘れない、じゃないんです。普通に生きている限り、今の生き方を大事にしている限り、彼のことを忘れるわけがないんです。彼のことを頭のどこかで思い続けるなんてことをしなくても、普段通り生きているだけで、彼が自分の中で力を与えてくれています。

 社会人として真面目に働く。大好きな趣味をこれからも楽しむ。その点は今まで通りにこれからも生きていきたいと思います。



 すごい置き土産だったなあ。
 大丈夫。絶対に守っていくからね。

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