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SXE10 アルテッツァターボECUセッティング@パワーFC!VVTIの合わせ方なんかも公表しちゃってます!

今、もし
SXE10のアルテッツァのECUセッティングをして欲しい
と言われたら、間違いなくLINKを使います。
パワーFCの新品はすでに廃版ですし
中古のパワーFCは使う気になれません。

でも10年前の主流はパワーFCでした。

自分で書いておいて売れるとは思わなかった
セッティングデーター付きのSXE10アルテッツァセッティング記事
ですが、実際に最後まで読んでくださった方もいらっしゃるようで・・・

今日はセッティングデーターを付ける事はありませんが
ターボ仕様のパワーFCセッティングを
当時どのように行っていたか、その流れを紹介したいと思います。

そして最後には皆さんが悩むVVTIセッティングの
合わせ方、実戦講座も書き綴ります。

ではまず、今回紹介するSXE10アルテッツァターボですが
入庫時はブーストがかかり始めるとA/Fが16を突破してしまい
とてもじゃありませんが
危険すぎてパワーチェックできないと言う状況でした。

トラストのイーマネージで制御されていたのですが
エアフロアダプターがワンオフの大容量に変更されて
タービンは当時のHKS製GT-RSと言う仕様。

まずイーマネージで制御できる代物ではないと思います。

更にはGT-RSでブースト1.0kg以上掛かるのに
燃料系がポンプ交換とインジェクターの大容量化のみ
と言うお粗末な仕様。

アルテッツァはもともとNAなので燃圧レギュレーターがポンプ内に設置され
燃圧は固定されています。
さらには燃料のリターンパイプが無いので
そのままではブースト連動式の燃料レギュレーターが装着出来ません。

一般的に、燃圧はサージタンク圧力+3k前後が良いと言われます。
なのでブーストが掛かった際は、掛かった圧力+3kを維持したいのですが
それを行うには、燃料のリターンパイプを引き直すと言う大仕事が・・・。

なので当時のショップさんで
きちんとアルテッツァのターボ仕様を造れるところは
あまり ありませんでしたね。

このアルテッツァのA/Fが極端に薄くなってしまう根本的な原因は
この燃料系にありましたので

燃料をエンジンルームからタンクに戻す配管を新設し

エンジンルームにはリターンに対応したデリバリーパイプと

レギュレーターを設置し、ブーストに見合った燃料が
安定して供給出来るような状態にしました。

そして、もうひとつの難関?が
ワンオフで作製されていたエアフロアダプターに装着されたエアフロです。
Z32エアフロ流用とは違って、基本データーがありませんので
自分で計算します。

純正エアフロが装着されるパイプは直径(内径)が65.5mm
今回の大容量エアフロのパイプ直径(内径)は73.4mm
流量は基本的に流れるパイプ内径の面積に比例しますので
まずは面積比を計算します。

直径65.5mmの面積は13471.365m㎥
直径73.4mmの面積は16916.938m㎥
比率は1.255です。
この係数をエアフロ電圧ごとに指定された空気量に掛けてゆきます。
ノーマルエアフロデーターがこれです。

それぞれの数字に単純に1.255を掛けてゆきます。
ただ、今回はターボ化されているので
負圧域は流速が遅く、正圧域は一気に流速が増える特性になります。
なので、ここでの数字はあくまで机上の計算値です。

これでエンジンを掛けても、なんとかアイドリングしてくれます。
キュルキュルキュル ブオーン
さすがパワーFC、プライベーターでも扱える手軽さに脱帽です。

LINKの汎用機だと、まずはエンジンを掛けるのに苦労しますので・・・

なのでエンジン始動には特になんの感動も無く
次の作業であるエアフロ電圧値の実測合わせに移行します。

A/F計を見ながら、燃料補正マップで値が100のところにあわせます。

補正が入っていないということは
理論空燃比14.7になるよう演算されているはずなので
逆にエアフロデータを書き換えてA/Fが14.7付近になるように
辻褄を合わせていきます。

当時はまだこの手の作業に時間を使うパターンが多く

こんなデーターを造るにも1時間ぐらい掛けてました。
このデーターが流入空気量を割り出すベースになるので
後はそこに各補正マップを組み合わせて実空燃比を合わせて行きます。

16台を記録していた空燃比はブーストのインターセプトで10台に入れ
その後は11代前半を目指すセッティングを行い300ps近くになりました。

っがこの結果を出すのに重要だったのがVVTIセッティングです。

以前記事にしたNAの時とは違い
ターボにおけるVVTIの弄り方と言う物が存在します。

その際、どこのパラメーターをどう観察して行けば良いのか
VVTIセッティングの合わせ方、実戦講座は有料ページとなります。

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