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壊れてく陽だまり

せん妄になった母


話をしてもうわの空

いつもの優しい眼差しと違い どこを見ているのか分からない視点でくいいるようなスルドイ眼差し

話が聞こえていないかのようなカンジはするが食べモノにはくいつく
食べモノは必要だからなのか
「ゼリー食べる?」
聞いたとたん、うばいとるようにして持ち一心不乱に食べる


まえぶれ


初めは違和感だけだった
目つきは明らかにおかしいし
話は一方通行で本人の感情しか言わないように思えて話す度
「えっえっ聞いてる」
と心でつぶやきながら母の顔を何度も何度ものぞきこむ


みにいくたびに


そのうち徘徊するようになり
動けないように足かせと手かせが
くくりつけられた

動くとお知らせをする装着が設置されてる
母自身も自分のコトも家族が誰なのか分からないのかもと母に確認する、間違えてはいないけど
過去の記憶が消えていくカンジがした


わたしの気持ち


母が母じゃなくなっていく
そう、思った。
今までと同じような会話はできない。話をしても一方通行で伝わらないってこんなにも悲しいコトなんだなーって知った

はじまりの終わり


そんな状態が2週間くらい
どうやら、薬による一過性のものだったと分かった。
優しい眼差しに戻り話しができるーー


だけど、ちょうどその最中に母の友人(わたしの同級生のお母さんで過去に鶏舎を所有し卵を自家販売していてよく買いに行った)に電話した。
出るなり大泣きした。
母の友人
「何?死んだの?」
って。わたしには認知症が同じくらい衝撃的だったからー
「母さんが認知症になっちゃった」
としゃくりながら話した。

その後、認知症ではない状態になってるけどその友人には話していない・・
きっと今も認知症で大変だなーって思っている、訂正するべき???



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