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【カノッサの屈辱】恋愛ゲーム史(1979~1996) 土器メキと中央集恋体制の確立(5)


[「生殖行為」を必要としない、「恋愛」そのものが目標であり、目的である真の恋愛ゲーム。それは、ある人物の登場によって、遂に成し遂げられる…]


※ こちらはpart.5です、part.1よりお読みください! ※





【 解答と解説 】


 それでは、解答です。

解答です
正解

 正解は、 ②番(清川望) と ⑤番(広瀬のぞみ) です。

選択肢②は高校3年間の学年ごと、3段階にスリーサイズが変動することを覚えておきましょう。



Ⅴ.中央集恋体制の確立 《AC1994~1996》


 「生殖行為」を必要としない、「恋愛」そのものが目標であり、目的である真の恋愛ゲーム。それは、ある人物の登場によって、遂に成し遂げられることになるのである。

 その人物こそ、 しょうときめき太子」 に他ならない。

聖ときめき太子

 次世代機ブームによってすっかり影を潜めていた、元祖大和朝Dロム搭載ゲーム機、蝦E夷。その蝦E夷によって遂に生み出された、生殖行為を必要としない真の恋愛ゲーム「ときめきメモリアル」、そしてそれを成し遂げた聖ときめき太子。

 プレーヤーは「私立きらめき高校」入学より3年間、学業やクラブ活動などに励みながら、聖ときめき太子を始めとする同級生の少女たちと出会い、デートを重ねながら高校の卒業式に少女からの告白を受けるという恋愛ゲームである。もはやそこに「生殖行為」は存在しないのである。

 登場する多数の少女たちの中でも、ことさら別格の存在であった聖ときめき太子。その生誕の地が、主人公の隣の家であったとされることから、 生家隣皇子うまやとなりのおうぢ とも、近年では呼ばれている。

 主人公にとって高校入学前よりずっと淡い恋心を抱いていた、特別な存在である幼なじみの聖ときめき太子。 その半生は、容姿端麗・成績優秀にしてスポーツ万能で学園のアイドルと、太子自身の卓越した能力によって、数々の伝説に彩られている。なかでも 「一度に10人もの美少女と同時に交際することが出来た」 という伝説は、誰しも一度ぐらいは耳にしたことがあるのではないだろうか。

一度に10人もの美少女と交際する太子

 1994年に登場した聖ときめき太子。そのゲームは、まるで玉虫を思わせる七色に輝く円盤に収められていた。これを 玉虫厨Cたまむしのずシー という。主人公をのぞく全ての登場キャラクターが音声出力によって、台本にして3000ページにもおよぶ大量のセリフを実際に喋るという、それまで前例のない画期的なゲームであったにもかかわらず、その誕生は、後の活躍を予感させる華々しいものではなかった。古代、インターネットすらなかった当時、より原始的通信手段であった「パソコン通信」によって、聖ときめき太子の偉業が広められていったという。



○ ワンポイントレッスン ○


 ワンポイントレッスン

 ここで ときめきメモリアル<PCエンジン版発売> の年号を暗記しましょう。

ときめきメモリアル発売年を暗記しましょう
語呂あわせで暗記しよう!

「あぁ、飛んで イ(1) ク(9) キュウ(9) ヨ(4) ときメモグッズ」


 Repeat after me!

「あぁ、飛んでイクキュウヨ1994、ときメモグッズ」

 OK! good luck!




◇ 聖ときめき太子の恋愛ゲーム体制(1)


 1995年、 推古ナミ天皇 の後押しを受け、遂に プレイス摂政 となった聖ときめき太子。

プレイス摂政となった太子

 その日人々は歓喜に湧き、数多の独身男性たちは随喜の涙を流したという。特にアキハバラの都においては、発売日前日より人々の長蛇の列は途切れることがなく、夜を徹して聖ときめき太子の主題歌を皆で大合唱し、祝ったとも伝えられている。

 こうしてプレイス摂政となった聖ときめき太子は、次々と独自の政策を打ち出していくことになる。まず最初に行ったのは、恋愛ゲームを治める為の新しい規律作りであった。

 こうして出来上がったのが、かの有名な 十三嬢じゅうさんじょうの憲法」 である。

 この中で聖ときめき太子は、恋愛ゲームの登場人物のあり方についてこう説いている。

 『三宝を篤く敬え。』

ときめき太子の三宝

 ここで言う「三宝」とは、「ときめき度」「友好度」「傷心度」のことでる。「ときめき度」すなわち、主人公に対してどれだけ恋心を抱いているか。「友好度」すなわち、主人公とどれだけ親しくなっているのか。「傷心度」すなわち、主人公の行いに対しどれだけ心傷ついているか。これら三宝をもって、少女たちはプレーヤーとの最終的な恋愛成就の判断基準としていた。なかでも「傷心度」の扱いには誰しも苦慮を強いられ、図らずもそれはほぼ全ての独身男性にとって生まれてはじめて体験する、女性にモテる男の苦労であった。



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