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問題番号737:「The Power of Knowledge」解説

2023年10月12日にXで公開した問題、「The Power of Knowledge」の解説を行います。

問題はこちらから遊べます。

初期盤面です
簡単に分かるところを埋めました

黄色のマスが白マスだとすると、左側に進入不可能な白確定マスができてしまい不適です(赤丸の部分)。

というわけでここまで進みます。
比較的簡単に進めるのはここまでです。

この問題で重要になるのは、以下の領域の性質です。

?はなんらかのヒントを表します

結論から言えば、この赤枠領域に入る黒マスは高々2個になります。
これについて、紐解いていきます。

便宜上ヘヤジリンの盤面を使っていますが、ヤジリンでは隅にあるこの形の6マスの領域には黒マスを高々1個しか入れることができません。

出口の定理よりこの2か所の白マスは確定。

①左上が黒マスの場合
②真ん中が黒マスの場合
③左下が黒マスの場合
④右下が黒マスの場合

残りの4マスについては、どれか1か所が黒マスになった時点で残りのマスが全て線が通ることが確定してしまうため、白マスになります。

また、壁を背にしたT字型の4マスの領域にも、入る黒マスは高々1個となります。
こちらも、どれか1マスが黒マスになった時点で他の3マスが白マスと確定してしまうことから分かります。

ここまでの推論から分かることをまとめると、上図のようになります。

このマスが白マスになる場合は、当該領域に入る黒マスの上限は2個、と言えそうですが、
ではこのマスが黒マスになる場合はどうなるでしょうか。

出口の定理、壁際定理も使うと、黒マスが入り得るマスが4つに絞られました。

①左上が黒マスの場合→残りのマスが全て白マスになります
②上が黒マスの場合→左下で偶奇が破綻し、不適となります
③右上が黒マスの場合→残りのマスが全て白マスになります
④左下が黒マスの場合→線が分岐してしまい、不適となります

というわけで、黒マスが入り得る4つのパターンをすべて検討すると、
 ・破綻する
 ・残りのマスが全て白マスになる
のどちらかになることがわかりました。

以上より、黄色マスが黒になったときは残りのマスに高々1個しか黒マスを入れることができないため、

この領域に入る黒マス数の上限が2個であることが証明できました。

問題に戻ります。

この性質を使うことで、問題盤面で赤枠で示した領域に入る黒マスは高々2個であることが分かります。

さらに、任意の壁を背にしたT字型の4マスには黒マスが高々1個しか入らないことも活用すると、赤+紫の領域に入る黒マスの上限は5個だとわかりますね。
一方表出から、この3行には6個の黒マスが必要ですから、

残った1マスが黒マスになることが確定するのです。

壁に接した2×2領域に入る黒マス数の上限が1個であること、そして先の分割充填の結果を考慮すると、結局下3行はこの時点で全て埋めることができて、

最終的にこのような形になります。
あとは埋めれば答えになります。

完成図

本問の解説はここまでです。
ここまでお読みいただきありがとうございました!

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