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第13回ヤジリン早解き大会問題「Part of the Ability」の解説

第13回ヤジリン早解き大会、お疲れさまでした!
ここでは今回の問題「Part of the Ability」の想定解き筋の解説を行います。

問題はこちらからも遊べます。

初期盤面です
とりあえず簡単に分かるところを埋めました

最初はひときわ目立っている右側の「↓6」を見てみましょう。

出口の手筋により黒マスが入らないところを考慮すると、この領域を7+1+4マスに分割することができます。
7マス、4マスの領域は内部および外側にヒントを含まないので、結局壁際定理よりこの部分は直ちに確定できて、

このように黒マスを配置することができます。

そもそも大きいヒントなので周辺も結構決まりますね

続いて、

この「↓1」が2択になっていますが、

こちらは偶奇が破綻するのでNG。下が正解です。

赤枠の領域を見ると、すでに線が4本入っているので、偶奇より「×」のところは線が通りません。

その後、2つ並んだ「→2」について、壁に接する2×2領域には黒マスを高々1個しか入れられないので、上図のように分割充填ができ、この部分の黒マスが決まります。

右上が埋まりました

下に移って、

この「↓3」について、おわん型禁止形より、このように黒マスを置けないので、

上に2つ置くのが正解です。

その後、赤枠で囲った部分の偶奇を検討すると、すでに線が4本入っているので「×」のところからは線が入りません。

上に移って、この「↑1」は右側の閉じた領域の出口になっており、3マスの中のどこか1マスが黒マスになり、残りの2マスには大域小ループ禁で線が通ります。

このような時は、領域の周囲6マスが全て白マスになるのでした(チップシスペシャル)。

地味に偶奇!!!!!!

先ほどの偶奇より、赤枠領域の両端が壁になったので、nnの手筋(n=2)が適用できます。

次に、この「←3」を見てみましょう。

出口の手筋、および線が分岐してしまうことより、この2マスに黒マスは入らないので、

壁際定理より左右の黒マスが確定しますね。

さらに、この「↓2」について、赤枠の2マスのどちらかは黒マスになることから、周囲4マスの白マスが確定。

これで、先ほどの「←3」も決まります。

左上の領域が閉じているので、赤枠の部分で大域小ループ禁!!!!!!

さらに地味に偶奇!!!!!!

偶奇より、赤枠の部分は線が1本通過します。

線の結び方はこの2つがありますが、後者はその上のピンクの線が外に出られなくなり不適。前者が正解です。

というわけで左上以外全て埋まりました。

この先なのですが、

「↑2」の真上のマスが白マスであると仮定→破綻
「↑1」の真上のマスが黒マスであると仮定→破綻

想定ルートは2択の仮置き検討です、すみません!
単発の仮置き×2なので一応強引な先読みでも対処できると思いますが、仮置きした方が早いと思います。

何はともあれ、この2回の仮置き検討より左上が全て埋まり、

答えとなります。

総評としては、終盤以外はベースが壁際定理と偶奇検討で、導入部分についても「↓6」がかなり露骨なので、きっちり手筋を使いこなせれば比較的スムーズに解き進められる問題だと思います。
僕がやりがちな「遥か遠くのヒントがいつの間にか決まっている」という要素も薄いため、ラスト以外は着実に進めるのが吉となるでしょう。

それだけにラストの左上をどれだけ手際よく処理できるかがタイムに影響しそうです。
ぶっちゃけ運ゲーな感もありますが、運も実力のうち(Luck is a part of the ability)ということで……

例によって開催数日前に執筆しているので、
優勝タイムは3分半程度と予想しておくことにします。

それでは、ここまでお読みいただきありがとうございました!

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