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第9回ヤジリン早解き大会問題「6 Golden Lines」の解説

第9回ヤジリン早解き大会、お疲れさまでした!
ここでは今回の問題「6 Golden Lines」の想定解き筋の解説を行います。

問題はこちらからも遊べます。

初期盤面です
とりあえず簡単に分かるところを埋めました

最初の手掛かりはここです。

「↑5」のヒントの先に、2×1の領域が5つあります。
2×1の領域には黒マスを最大1つしか入れられないので、各領域に1個ずつ黒マスが入ることが分かります。

2×1の領域に黒マスが1つ入るとき、その部分は線が必ず1本通過するため、赤枠領域はそれぞれ線が1本通過します。
また、そのとき周囲4マスは必ず白マスになるのでしたね。

加えて、偶奇より紫枠の領域には線が偶数本通過することがわかります。
そのような1×2の領域には黒マスは入らず、全て白マスになるのでした。
(これらの性質はこちらの記事で詳しく解説しています)

ここまでをまとめると、

このように白マスが確定し、「→2」が決まります。

赤枠の部分で「風車の定理」が適用できます。
(風車の定理についてはこちらの記事で詳しく解説しています)

このマスが黒マスになると線が分岐してしまいます。
よって白マスであることが分かり、3つ並んだ「→3」が確定。

紫枠の2×1領域について、右と右下から1本ずつ線が入っているため、この部分は偶数本線が通過しますね。
ということは両方白マスであることが分かります。

ピンクの「→3」について、壁際定理よりオレンジマス、青色マスにそれぞれ黒マスを最大1個しか入れられないため、茶色マスが黒マスになることがわかります。

地味に偶奇!!!!!!

というわけでここまで埋まります

さて、ここから本問の大仕掛けです。
次の画像の赤枠で囲った部分を検討します。

今、この領域に出入りしている線の数を数えると、

5つありますね。

そして、この領域に新しく線を入れられる部分は、実は左下の1か所しかありません。
よって偶奇より、この部分は線が通過することが分かります。

本問を解く上で、これに気づけるかが非常に重要でした。

さらに赤枠の偶奇を考えて、黒矢印の部分は線が通ることが分かります。

この「←2」について、上から線が3本来ているので、←2の示す1×4の領域には線が奇数本通過することが分かります。

ということは、「厚揚げスペシャル的決まり方」ですね。

同じように、この「↓4」についても、それが示す8×1の領域に対し左から線が1本来ていることから、この領域は線が奇数本(3本)通過することがわかります。

黒マスを上下に固めてしまうと線が4本通ってしまうため、両端の黒マスが決まります。
(この決め方については、こちらの記事で詳しく解説しています)

小ループ禁より、オレンジのマスが黒マスになると不適なので、

このように「↓4」が確定します。

赤枠は線が1本通過するので、上端、下端のどちらかは左に、もう片方は右に伸びますが、上端を左、下端を右に伸ばすと行き止まりができてしまいダメですね。
上端を右、下端を左に伸ばすのが正解です。

少々わかりにくいですが、ピンクの「→3」について、残った2つの黒マスを右側に固めると線が分岐してしまい不適となります。
よって、オレンジのマスが黒マスになります。

地味に偶奇!!!!!!

最後も地味に偶奇!!!!!!で、あとは埋めれば答えとなります!

完成図

というわけで、今回は「偶奇による推論」をメインにした問題でした。
右側は比較的露骨ですが、中盤の大仕掛けは中々に見どころだったのではないかと思います。
今回の解説では省略していますが、比較的遠めのヒントがいつの間にか決まっている、というパターンも出てくるので、やはり一筋縄ではいかない問題だったのではないかなと。
17×17で偶奇主体の問題をこれまでほとんど作っていなかったので今回やってみた、という経緯もあったりなかったり。

例によってこの解説は大会数日前に執筆しているので、
とりあえず優勝タイムは4分前後と予想してみます。

それでは、この度は大会にご参加いただき、誠にありがとうございました!

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