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#84 各パートに楽器を割り当ててワルツを楽しむ

グラズノフ/3つの小品より~ワルツを練習していますが、この曲はオリジナルはピアノの小品ながら、しっかりとオーケストラの音がします。ずいぶんとショパンのワルツとは雰囲気が違う気がしますね。

この曲の構成を自分なりに確認してみると、

序奏-AーB-A'-C-DーC'-序奏-A''-B'

となります。一応、不完全な複合三部形式なのかな。
※なお、最後の(A''-B')はコーダの役目もしている気がします。

そして、私はこの各パートに主役となる楽器を勝手に割り当てて、それをイメージしながら弾いています。例えば、こんな感じ。

  • 序奏:オーボエ

  • A:フルート、ピッコロ

  • B:ストリングス、シンバル

  • A':仲良く全員参加(全パート)

  • C:フルート、ピッコロ、グロッケンシュピール

  • D:クラリネット(ソロ)

  • C':ストリングス(ピチカート)

  • 序奏:オーボエ

  • A'':仲良く全員参加(全パート)

  • B':ストリングス、ホルン

いろいろな楽器がパートごとに代わる代わる登場するので、バンドのメンバー紹介みたいな曲だなぁと思いながら、実際にその楽器を弾いているイメージで演奏するのが楽しいです。

ピアニストでよく指揮者に転向する人がいますが、何となく気持ちがわかる気がしたりして(彼らとはレベルが大違いでおこがましいにも程がありますが。。。)

後ろのパートから練習開始

この曲は、最後のコーダ(A''-B')部分が頭一つ抜けて難易度が高い。しかも、いちばん最後のパートってやはり練習量がほかのパートと比べて少なくなりがちですよね。。。なので、先生も

この曲はまず、最後のパートからやっていきましょう。

とのことです。ほかのパートと比べて音数が多く、対旋律の掛け合いもあり、しかも跳躍が多いため、先生がエアピアノしながら、慎重にフィンガリングを決めていきます。

最初のうちは、先生が決めたフィンガリングを指に覚えこませるだけで精一杯で、練習に時間がかかりそう。。。確かに、先生が言うように最後から練習するのは理にかなっていますね。

序奏の部分だけでもやること多数

次は序奏パート。コーダ前と当然ながら曲の一番先頭にもあります。

このパートは、左手のA音から始まるので、オーボエのA音で始まるオケのチューニングをイメージし、しかも、a piacereってあるので、思いきり最初の音を長く弾いていたら、

最初の音が長すぎて拍感がまったくわかりません。
3拍子を守って!

と怒られてしまいました。やっぱりダメか。。。きっちり3拍子で弾きなおします。あと、

音が弱い! mfですよ!
最初からもっと主張のある音を出して!
いったいこれから何が始まるのかしら?」といった感じで、注目を引き付けるような弾き方をして!

「~かしら?」で先生が両手を合わせて首をかしげ、あざとかわいい仕草をするのでちょっと引き💦ましたが、これは私も似たようなイメージを持っているので同意。

私の場合は、「はい、学生注目~」とオーボエが吹き始めるのに合わせて、各パートの人がバラバラっとヘミオラの部分で音を合わせて集まってくるイメージ?

ワルツはリズムがマンネリになりやすいので、1小節の3拍子を2小節で大きな3拍子に拡大するヘミオラ(1、2、3の部分)がよく使われますが、これを曲の途中ではなく、冒頭およびコーダ前に入れているのに、グラズノフのセンスの良さを感じます。

このほかのダメ出しとしては、

dimが早すぎ。最初から音をもっと大きく。最後だけdimで十分です。
あと、フレーズの終わりを神経を使ってもっと丁寧に。

先生が何度も「た~らん♪た~らん♪た~ら~ん♪」と歌いながら、何度も指示します。ペダルなしだと、フレーズの最後がスタッカート気味になってしまうのですが、これをふんわり柔らかく弾くにはどうしたらよいのやら悩みます。(最終的にはペダルを付ければ解決しそうですが。。。)

たった、4小節にやることたくさんで前途多難ですね。

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