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#80 ツェルニー30番がワンコインだったときの思い出

今回の記事のトップ画像は私が使っているツェルニー 30番の楽譜の奥付部分です。奥付部分を拡大してみるとわかりますが、なんと

定価450円!(ちなみに消費税はないときです)。

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現在、全音のツェルニー30番は990円(税込み)。1000円未満でも十分安いと思いますが、当時はなんと半額! ワンコイン! いや、驚きです。  

妹の楽譜でレッスンを受けている

実はこれ、私の妹が使っていた楽譜なんです。妹がピアノを辞めたときに私がもらい受けたもの。

この楽譜には、ツェルニー 30番のNo.14まで合格の意味の“二重マル”が書かれていたのですが、No.15は宿題の意味の”チェックマーク”が付いているだけで、綺麗なまま。

つまり、妹はこのNo.15を合格することなく、ピアノ教室を辞めたことを意味しています。身体が大きく、運動神経抜群で、絶対音感もあり、耳コピも得意、メロディにすぐ自分で伴奏つけることも得意だった妹は、私よりも数段レベル以上にピアノが上手だったんですけどね。。。

思い出補正がかかっているかもしれませんが、私の息子が中学生で弾いたモーツァルトのトルコ行進曲より、小学生のときに妹が弾いたトルコ行進曲のほうが、スピードも音の大きさ・ダイナミズムも、リズム感もはるかに上だったと思います。すごく迫力のある演奏だった。

そんな妹が3歳のときから習っていた先生に、実は私も中学3年生のときに1か月間だけピアノを習ったことがあります。

そして、その時のレッスンは私にとって忘れられない記憶となり、それをきっかけに、弾いてみたい曲の楽譜を自分で入手しながら独学でピアノを弾くようになりました。大人になってからは息子にもピアノを習わせ、ピアノの発表会では息子との連弾を楽しみ、50歳過ぎてからピアノを再度習い始め、今に至ります。

一方、妹の方は、私が同じ先生にピアノを習ったことをきっかけに先生との折り合いが悪くなり、心を折られ、ほどなくしてピアノを辞めました。その後、まったくピアノには見向きもせず。大人になってからは、子供にピアノを数カ月習わせはしましたが、すぐに見切りをつけて別の習い事に切り替えました。それ以後、今もピアノとは全く縁がないはず。。。

先生のかける言葉、「褒める」か「ダメ出し」かで、人に与える影響がここまで違うとは。。。
同じ先生だったんですけどね。
相性の問題? 本当、今でもなぜこうなったのかわからない苦い思い出でもあります。。。

でも、まぁ、私も1番目の先生には心を折られたしね。妹の先生によって復活はしましたが。。。

No.15合格 ようやく半分達成

相変わらずダメ出しされ続けながらも、ツェルニー30番 No.15を1か月ほどかけてついに合格したとき、子供のときの妹、そして自分のことを思わずにはいられませんでした。。。

子供のころの妹のことを考えると、音楽というものへのダメ出しは本当に本当に本当に嫌いですし、まるでメリットのない無意味な行為だと思いますが、半面、今の先生に様々なダメ出しをされて、そのときはかなり心が傷ついたとしても、妹の先生=私にとって2番目の先生のおかげか、そんなダメ出しでは決してピアノレッスン、ピアノをそのものを辞める気にはならない、根本的なところでは傷つかない大人の私がいます。

これでツェルニー30番も残り半分。だから何だと言えば、それまでのことで大した意味はないのですが、私のピアノ人生にとっては、また1つの重要なマイルストーンに到達した気がします。

私が子供のときに習っていた1番目の先生、そして今回の2番目の先生のことについては、機会があったらnoteに書いてみようかな。。

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