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#63 教え方へのダメ出し(ピアノをプラモデルに例えて、レッスン 2月1回目)

子供の頃、プラモデルを作るのが好きでした。

パッケージに描かれている完成図を夢見ながら、ニッパーでパーツを切り離し、パーツ同士を接着剤でくっつけ、コツコツと形を作っていく工程がものすごく楽しい!

神経を使う細かい手作業など、まったく気にならない。
そう、組み立てるのが何よりも好きなんです!

ただ、当時、プラモデルを作っていたのは小学生のときですから、完成したものは塗装などしない素組みの状態がほとんど。それでも十分満足だったし、達成感は得られていました。

でも、綺麗に塗装したプラモデルに比べたら、素組みのプラモデルなんて、ただ組み立てただけで何にもならない、他人から見れば残念なものと思われがちなんですよね。

ピアノとプラモデル作りは似ている

ここ最近、頭に浮かぶのは、「ピアノとプラモデルは何だか似ているな」ということ。

ピアノをプラモデルに例えるなら、私の先生は、素組みしただけのプラモデルを決して認めませんし、逆にディスります

そして、私の下手な色付けにダメ出しばかり。

「ちゃんと注意しないから、ここ、たくさんはみ出しちゃっていますよ?」
「色の数が少なすぎ。表も裏も同じ色で塗るなんてありえないです」
「粗末な筆で手塗りするから、毛羽立っているし、ムラだらけで汚い」
「配色的に、この色の組み合わせは間違っているし、気持ち悪いです」
「時代考証的に、ここにはこのような色は使いません!」
etc. etc. etc.

正直、もう色塗りは嫌だな、と投げ出したくなります。

私は大好きなプラモデル教室に通っているつもりだったのですが、本当は苦手なプラモデルの塗装教室に通っていたのだ、という真実に気づかされる今日この頃です。。。

確かにですね。

自分でも塗装の大切さは理解しているつもりですよ。

塗装されていないプラモデルなど、そんなものはプラモデルではない!

という先生の考えを否定するつもりはありませんし、綺麗に色が塗れたほうがいいに決まっているとも思っています。

ただですね。

塗装は確かに下手なのですが、この教室に通うようになって上達したなぁと自分基準で思っている部分もあるのです。

それが先生が決して認めることがないプラモデルの素組みなんです。

はじめはパーツ少なめの簡単なガンプラを組んでいましたが、今は最高難度には遠く及ばないものの、だいぶパーツ点数が多くて複雑な、戦艦戦車城郭のモデルを組めるようになってきたな、といった感じでしょうか。

それにですね。

素組みだけでも、コツコツと地道な努力が必要だし、かなり時間もかかるのです。大人がプラモデルを素組みする時間を捻出するのには、ものすごく大変だったりもするのです。

大規模で複雑なプラモデルこそ、それに合わせた緻密な塗装が必要という考えはわかりますよ。
先生としては、余計に、色が塗られていないことが気になって気になって、気持ち悪くてしかたないというのは、私は素組みだけでも十分楽しいのでピンとはきませんが、気持ちとして理解できなくはありません。

でもですね。

やっとの思いでやり遂げたプラモデルの素組みに対して、何一つ労うことなく、ここぞとばかりにディスるのは、人としていかがなものなのでしょうか。

何もダメ出しするなと言っているわけではないのです。上達のためには必要なことですから。

とにかく、ほめられたいのですか?

ともおっしゃいますが、確かにモチベ維持のために、ダメ出しばかりされるより、少しでもほめられるほうがよっぽどいいのですが、出来ていないところを嘘ついてほめろ、と言っているわけでもないのです。

そんなことをしてほしいと言ってない。そうではなくて、

  • できていないところだけでなく、出来ているところがあればそれをきちんと指摘し認め

  • あまり効率のよくない努力であっても努力自体は労い

  • 音楽的にほめるところがなくてほめるのに苦労するというのなら、あえて音楽と関係ないところを、例えば、逃げずに練習を継続していること自体をほめ、

  • そして何よりも、できていなくても、とにかく励ます!

なんで、そういうことを全然やってくれないのだろう。。。
大人にはそんなものは必要ないというのが本音なんだろうか。

せっかく良かれと思ってダメ出ししても、相手が反発したり、萎縮してパフォーマンスを出せなくなったり、やる気がなくなったりしたら意味がない。

ダメ出しするなら、それを相手に受け入れやすくするために、同程度以上にほめたり、認めたり、励ましたりする。それが教える側のテクニックじゃないのか?

・・・・・・
・・・・・・
・・・・・・

と、このように、あまりにダメ出しされるので、私もピアノの教え方にダメ出しをしてみました。

ただ、ストレートに書くのは露骨すぎて気が引けたので、ピアノ教室をプラモデル教室に例えて意味不明な文章にして、フェイクもまぜて、愚痴らせていただきました。

ほめられたやり方ではないですが、日ごろたまっていたものを吐き出せてちょっとスッキリ。
本当みっともなくて、情けなくてすみません💦

でもね、先生のダメ出しにはめちゃくちゃ傷ついているんですよ・・・

世の中には、

難しめの曲をただ譜読みできただけでも、そのことを手放しでほめる
指がそれだけまわる。ただそれだけでも素晴らしい!と評価する

そういうピアノの先生って存在しないんですかね。。。

ベートーヴェン/ソナタ10番 1楽章

ハノンやツェルニー30番も、かなりのダメ出しで、それだけでレッスン時間の半分を消費してしまったのですが、もう書く気はせず。
時間がなくて、バッハ/シンフォニア 9番もグラズノフもできませんでした。

一応、ベートーヴェンは見てもらいました。

というわけで、今回のダメ出し
もっともっとたくさんあったはずですが、パンチドランカー状態なので、覚えているのはこれでやっとです。

  • 小節番号20のスラーのフレーズ処理がダメ。最後の音を弱く

  • 3度和音で駆け下りる部分の最後(小節番号28)は音を切る(小節番号29の先頭の音につなげない)

  • 小節番号47の先頭の音()は小節番号46のファ#ミからつながっているのでここでフレーズを切る

  • 小節番号56からcresc.しているけど、小節番号58の先頭で急にpになることを忘れない

  • 小節番号61のレのオクターブの音が汚い。フレーズ最後なので弱く、やわらかく弾く。親指が鍵盤の奥側で弾いているので、手前を使って軽く弾く

  • 小節番号81~83の左手レ♭ミシドソ♭ラのフレーズのフレーズ処理がダメ。最後のラの音を弱く

  • 小節番号89の左手先頭のミはフレーズ最後のスタッカートなので切る。次のドミソドレミファが新しいフレーズが始まるよう弾く

  • 小節番号91と93左手先頭のオクターブのスタッカート。オクターブ間でフレーズが切れていることを表現する

  • 小節番号94、95、96の左手先頭の音のsfを忘れるな

  • 小節番号97の左手の入り。急にスタッカートでなくなるので、先頭の音をテヌートにしながら弱く入る

  • 98小節。右手の旋律。もっとレガートに弾く

  • 小節番号107のスケール。2拍目のレミ#ファソラ#ファソが転んでいる(3、4の指)→スタッカートでの練習をやること

  • 小節番号166からcresc.しているけど、小節番号168の先頭で急にpになることを忘れない

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