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南伊豆は俺のハンドルロックを解除してくれた【ローカル×ローカルの学生インターンを終えて〜】


「質問なんですけど、僕は何をやるにしても、すぐ見切りをつけてしまう癖があって…」


「東京に来てから、やりたいことを探して、たくさん挑戦はしてきたつもりです。だけど"どうせ無理"だと途中で全て諦めて、何も残らなかったんです…'前ちゃん'さんはどういう考えで今のお仕事にたどり着いたんですか?」

船のエンジンが"自分の熱量"だとすると、船の舵輪は"将来のコントローラー"なんですよ。

情報が多すぎると、選択肢が増えすぎて、舵切りが難しくなって方向が定まらず、ロックされてエンストしてしまうんですよ。

だから、迷ったら良い人の流れに身を任せて、とりあえず目の前のことだけに集中してみると良いっすよ。

オーナーの大学時代の後輩こと'前ちゃん'のお言葉


この言葉を俺に伝えてくれる前に、レッドブルの世界大会に出た話を、前ちゃんは楽しそうに熱弁していた。


なんだかよくはわからないが、俺は前ちゃんから勇気と翼を授かった気がした…




No.1にならなくていい南伊豆

お疲れさまです。
ローカル×ローカル(以下:L2)1期生の流河です。

無事L2インターン(7/10〜8/9)の任期を修了し、今は地元の新潟でゆったり羽を休めています。

南伊豆で色々あったなぁ〜と
しみじみ感じながら整っています。
(南伊豆ロスです)

インターンを終えて、
今、1番こころの底から溢れ出てる気持ちは、

南伊豆のみなさん

ほんっっっっっっっと〜〜〜〜〜うに!

お世話になりました!

それ以外の言葉が見つかりません!
こと細かく話せばいっろいろあるのですが!

とりあえず今は充実感と感謝の気持ちが、心の奥底から湧き上がり噴き出ているので…

水嵩が落ち着くまでしばらくお待ちください…

そんな高ぶった感情を一言で表すならば、

「濃い濃い濃かったなぁ〜!!」

本当に濃密な時間を南伊豆で過ごさせてもらいました。

俺が人との関わりを避けてきた大学3年間と
毎日新しい人と出会う南伊豆での1ヶ月間は、

総量一緒でした。冗談抜きで。

毎日
朝のラジオ体操からはじまる
モーニングルーティン、
みんなで食べる朝食、
午前中のゲストハウス掃除、
午後の昼寝時間、
夕方から夜にかけてのゲスト対応、

その他素敵なお店や海に行ったり!
地域の方たちとの交流したり!

楽しかったなぁ〜充実していたなぁ〜。

かき氷屋さんもやりました。
夏っぽいことは全部しました。
あざす。


毎日が本当に刺激的且つ、自然豊かで落ち着いた南伊豆という環境で学べた1ヶ月間。

No. 1を探していた俺に対して

「一旦りゅうちゃんここで落ち着きな!」

と南伊豆からビンタされている気がしました。( 'д'⊂彡☆))Д´)パーン

No. 1?

そうです、自分は何かでNo. 1にならないといけないという、青い鳥症候群に今まで患っていたんだと思います。

自分が恵まれているにも関わらず、そこであぐらをかき、ただ理想だけを彷徨い求め続けていました。

翼もちっせぇ雛鳥のくせに。
親と環境に甘えて生きてきたくせに。

東京に来てから、No.1が周りにもインターネットにもあり過ぎて、理想と幸福を追い求めすぎて、俺のハンドルはガチガチにロックされていました。

「スマホの世界には、俺より面白い人いっぱいいるじゃん…コロナで外にも出られないし、東京は人も遊ぶ場所もいっぱいありすぎるし!選べないよ!」

「何になりたいんだ、結局俺は…何も手元に残ってないじゃないか…」

と、東京の一人暮らしの部屋で足を動かさずに頭だけエンストしていました。プスプスス…

(↓ちなみに半年前にエンストしていた気持ちを綴ったnoteはこちら)


そのガチガチな思考を南伊豆は、解いてくれて、

「目の前にいる人と南伊豆という空間で、どれだけ君は楽しむことができるんだい?」

と、問いを投げかけられている気がして、

目の前のひとつひとつを一生懸命取り組み、自分からこの状況を面白がってみました。

そうしたら、選択肢が少ない南伊豆の方が居心地良かったんですよね。

(写真3連チャン続きます↓)

留職生のポジさんの筆を使ったワークショップ。
ペンごとの書き心地を比べ、一筆に想いを込める。
文字だけでオリジナリティを追求するのが
ワクワクしてクリエイティブを掻き立てられた。
朝のルーティンワークにて、地域別のチーム分け方法。
宮城出身のおぼちゃん(赤い服)の
ウラウラウラウラ…の掛け声が訛ってて面白かった。
"海老しか勝たん"という飲食店のオーナーの誠さんに
「海老餃子作りませんか!」と直談判。
誠さんは「りゅうちゃんいいよ〜」とあっさりOK。
餃子の包み方に流派があって、これまた趣深い。


もちろん、スイカ割り!とか、シュノーケリング!とか夏っぽいベタなこともしたのですが、細かいひとつひとつの出来事が、本当に面白くて。

地元で楽しかったときと同じ感覚が、南伊豆でフラッシュバックしました。

りゅうちゃんりゅうちゃんと俺に話しかけてくれる目の前の友達と笑い合い、一生懸命学校の行事や勉強、部活に取り組んでいたあのときと。

あぁ、東京で背伸びして見栄張ってたメッキが剥がされちまったなと。ニューサマーオレンジの酸で溶かされちまったなと。

No.1を目指さなくても楽しかった。

仲間と一緒に同じ時間を共有して、一生懸命目の前のことに取り組むだけで幸せだった。

それに気づかせてくれた今回のインターンは、本当に改めて感謝の気持ちでいっぱいです。


〜今回のインターンで手に入れた処世術〜

唐突に持論を挟みますが、

今の時代、何か1つを努力して極めるというよりも、いくつか武器を持っていた方が面白いと思っていて。

1万人の中で1位を目指すよりも、1万人中100位くらいをいくつかのフィールドで目指し、それをかけ算すると…

1/100 × 1/100 … = 1/10000 …

この考え方だと、青い鳥になる必要がなく、俺も大きな翼を広げられそうな気がしていて。

自分が成長できる環境を選び、いろいろな武器を手に入れて、別のフィールドに持ち込んで掛け合わせて、編集して戦う。

それがローカルメディアの真骨頂なのかなと。
それが広義な編集の真髄ではないのかと。

誰かと比較ばかりせず、
どれだけ理想の自分に近づけるか。

人生とはそういうゲームではないかと。

っていうことっすよね?
一徹さん。(キラーパス⚽️)

南伊豆での経験を経て、これから何ができそうかを発表した卒業式(8/9)

「やれ」と言われたことを一生懸命やっていたりゅうちゃんから、「やる」と決めたことを、必死にやる俺

さて、締めっぽい感じでしたが、こっからですよね。俺の冒険の書は。

本当にやれと言われたことを一生懸命やって、今まではそれで満足して楽しかったです。

これからは、自分が決めたこと、選択したことを面白がるステージに突入します。

もう受け身にはなっていられません。

俺にはやりたいことがあります。

デザイナーのフリーランスになり、ゲストハウス兼アトリエをつくり、いままでお世話になった人たちと素敵な時間を過ごすことです。

「おおぉ〜!怖ぇ〜!ふぅ〜!」

雛鳥の俺は羽が震えています。武者震いです。

決して楽とはいえない長旅になるでしょうが…

今進路で悩んでいる同世代の背中も押せるくらい、でっかい翼になってまた南伊豆に戻ってきます。

帰巣本能です。
それくらい南伊豆にはお世話になったので。

前ちゃんから授かった翼も担いで行こっと。

ただ待っている退屈な日々なんてもう嫌だ。

低空飛行でも絶対たどり着いてやる。
蛇行運転でも絶対たどり着いてやる。

向かう方向は定まったんだ。

ガチャガチャガチャ…

ガチャッ。

ブロロロロロ〜ッ!

伊豆急下田への買い出しでハンドルロックと格闘するインターン1期生


俺のハンドルロックは南伊豆で解除することができました。

1隻の小舟と1羽の雛鳥の覚悟

無事ハンドルロックが解除され、行き先の島がぼんやり決まりました。

1隻の小舟に乗った1羽の雛鳥は、これからどんな人生を歩んでいくんでしょうかね…

でも、間違いなく今後の人生で、絶対に変わらないことは、今回のインターンでできた仲間との体験だと思っています。

本当に南伊豆で、1ヶ月間共に過ごしたインターンの仲間たちは、戦友だと思っていて。
もちろん、オーナーの一徹さんや留職生のポジさん、せりなさんもそうです。

俺はこのインターンで、また会いたいと思える戦友ができたことが、何よりも嬉しかったです。

それは自分にとっての人生の財産といっても過言ではないくらい。

こういう、一生繋がって応援し合える深い仲間が、大学で本当に欲しかったんです。(どういうわけか南伊豆でとは全く考えてませんでしたが笑)

今まで大学にいる時は、舟の上で一人ぼっちで、人はいっぱいいるのに、東京という島にグワ〜っと放流された気持ちだったのですが、

今は戦友たちを背負っている気持ちなので、孤独感は前に比べて自然と無くなっています。

決意がみなぎったぜ!今すぐ出航!
といきたいところですが、

一隻の舟は現在、新潟県妙高市(実家)で、メンテナンス中でして。

南伊豆ロスと、これからどういう一歩を踏み出すかで、今は正直ボ〜っとしている状態です。

でも戦友たちの発信を見ると、次のやるべきことに進んでいるんですよね。当たり前ですが。

それを見ると、

俺もボヤボヤしてらんねぇなぁこいつぁ〜。

おぼちゃんとりな(同じL2インターン1期生)も頑張ってるから、俺も負けてらんねぇなぁ!

周りに自慢できるような、最高のデザイナーになるから見とけよ。お前ら。

雛鳥は小さな羽を天に広げ、
エンジン音が空に鳴り響いています。

空は快晴で、海の透明度は良好。
運行状況はしばしの間、欠航なしとのこと。

どういうプロセスを辿るにせよ、
どういう結果になるにせよ、
決断し、やり切ってみる。

適度に無理しつつね。


2023/07/10 〜 2023/08/09 が

俺の人生のターニングポイントであり

そう思えるように

俺がした選択をこれから正解に持っていきます。

もう自分から逃げていられない。

ここで覚悟を決めます。

そして


またみんな笑顔で南伊豆に集まれますように…

またワクワクする話ができますように…

本当に1ヶ月間お世話になりました!
おぼちゃん(真ん中)、りな(右)
また会おう


〜最後に〜

改めて南伊豆で関わってくださった皆様

1ヶ月間本当にお世話になりました。

2023年のL2インターン生に高倉流河(りゅうちゃん)っていう、もじゃもじゃパーマ頭の奴が、そういえばいたなって覚えていただけたら幸いです。

俺が先ほど宣誓したことが変わり、半泣きで南伊豆に帰巣したら、鼻で笑って、背中をさすっていただいたら幸いです。

自然豊かで、温かい人たちに囲まれた1ヶ月間は、本当に充実していて楽しかったです。

引き続きnoteやインスタで、私がこれから学んだことや、経験したことを発信し続けようと思うので、やんわり見守っていただけたらと思います。
こちらで私の動向はチェックできます。

これにて、L2インターンに関するエッセイは、今回で終了させていただきます。

ほんとうに最後の最後まで、付き合っていただきありがとうございました。またお会いしましょう。

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