鑑賞「新年」の句

明けましておめでとうございます。
韓ドラ見ながら新年を迎えてしまいました😅
まあ、こんなにいい加減な我が家にも、確実に新年は訪れました🐇
どうか本年も宜しくお願い申し上げます。

元旦やいつもの道を母の家／星野立子

実家に新年の挨拶に行くのでしょうか。普通は２日ですが、やはり実家ということで頻繁に訪れているのかもしれません。いや、「いつもの道を母の家」だから父である虚子はもう亡くなった後なのかもしれませんね。年老いたお母さまが心配でよく通っているのでしょうか。いつも通っている道も、元旦ということで、どこか違う空気を感じるのかもしれません。

初湯してぐうちよきぱあを何べんも／池　蘭子「白絣」

池蘭子さんは、元童子同人であり、童子同人として活躍中の田村乙女さんのお母さまです。句集「白絣」は、池蘭子さん没後、乙女さんがご自身の句集「土佐幟とさうらふ」と共に上梓されました。
初め読んだ時は、お孫さんとの景か、お子さんとの景を思い出しての句かなと思ったのですが、句の中に具体的には詠まれていません。もしかしたら、ちょっと認知の入ったお年寄りかもしれないし、偶然小さい子がたくさんいる賑やかな共同湯に入ったのかもしれない。でも、初湯で何回もじゃんけんの相手をさせられる楽しさがしっかりと感じられます。

上下２句とも、日常の中の淑気という感じがしますね。私はこういう何気ない景を切り取った句が好きです。
そしてこんな句を詠めるようになりたいと思っています。