私はブックサンタ(12月24日まで!)
息子こだぬきが数日前から「オレの木工ボンドがないねん」と言い出した。
1つ目は教材として支給されていたが、2つ目からは家庭での購入との事。家にあった開封済の木工ボンドを、だし口のつまりを引きちぎり、渡したものの、「あれ、出ぇへんねんけど」との事。使いさし作戦は失敗。
仕方なく買いに行くことにするも、なんだかやる気が出ない。駅前の文房具屋は小さなビルの5階で、エスカレーターで昇るのが面倒だなーとか、百均にするか?でも百均のボンドだとつきが悪いと二度手間だしなと、ノロノロと考えて、「そうだ!駅前のBook1stは、本だけじゃなく、文具も売ってるやんか」と思い出した。
Book1stなら、駐輪機も近いし、路面店なんで昇り降りもなし、などと面倒を優先して店を選んだ。
店内の文具コーナーでボンドを探し、他のものには目もくれず、レジに直行する。精算してもらっている間に店員さんの後ろの壁のポスターがふと目についた。
精算が済んだので、邪魔にならないところに移動し、ポスターの中身を読んでみた。
知らなかった!いいこと知ったわ!と思いながら読み進めると、どうやら小学生向けの図書の寄贈が少ないそう。
絵本はたくさん出回ってるし、中学生高校生は多少大人向きでも読めるし、で、小学生向けってもしかして選びにくいのかな??などと勝手に解釈し、「それなら小学生保護者のたぬきちがいっちょ小学生向きの本を選びましょう!」と店内を物色しに移動した。
どうやら児童書の取り扱い自体が少ないようだ。絵本のコーナーの半分もなかった。市場自体も小さいのかななどと考えながらも、たぬきち1冊選びました。
ゆうすげ村の紙すき屋さん
市村久美子作
門田律子絵
(講談社)
この本は、小学校3年生の国語の教科に掲載されている「ゆうすげ村の小さな旅館」の続編。
息子こだぬきが3年生だった昨年、音読の宿題で何度も読んでいて、たぬきちも好きなお話。ぜひこれを贈りたい。そう思って、購入した。
再びレジに並び「ブックサンタに参加したい」と告げると、店員さんは思いのほか驚いたようだった。そして「ありがとうございます!」と笑顔で対応してくれた。
「ご購入頂いた本は私共でお預かりし、関係団体に送ります。」
そんな説明を聞きながら、不意に泣きそうになってきて困惑した。ここで泣きだしたら、自分の善行に感動する痛すぎるおばんだ。なんでこんな時に?!焦りながら平静を装い、
「お願いします」
と本を託した。
あー恥ずかしかった。なんで泣きそうになったのかと、帰り道自転車を漕ぎながら考えていいた。本を受け取るであろう困難な状況の子どもたちを想像したからか?それもあるけどちょっと違うような。
考えながら、家に着いてしまった。自転車のスタンドを立てながら、隣の家に目をやるとたくさんのしじみ蝶が舞っていた。
隣家は先日までたくさんの花が咲き乱れていたが、旬を過ぎたため、家人がバッサリ草も木も根こそぎ剪定してしまっていた。「ついこないだまでここにあったはず」そんな風に花を探しているのかななんて思いながら、玄関に向かうと、数匹のしじみ蝶が我が家の方にも訪ねてきていた。
幸いなことに日が当たりすぎる我が家にはこまめに水やりをしないと植物が枯れてしまうので、花付きのものはあまり植えていない。小さな花をつけるグランドカバーのポリゴナムがあるだけだが、そこに飛来していた。
「お役に立てたようで」
と蝶にまで話しかけて、そうか。役に立てたことが嬉しくて、ありがたくて泣きそうになったんだなと理解した。
できないことをできるようにして、1人で完結することも大事だろうけど、できることを持ち寄って、みんなで完成させればいい。それが人の生きる道。
たぬきちは常々誰かの役に立つ生き方をしたいと思いつつも、直接的に他人と関わるのは正直好きでは無いし、むしろ難しい。それなら金銭的な助けはできるはずと継続的に寄付をしている。そして今日、自分ができることをと、少額でも金銭的にサポートできて嬉しかったのだ。
それでも泣くようなことでは無い。お恥ずかしい限り。
オンライン参加も可能で、本を選べない方はクラウドファンディングで金銭のみのサポートも可能だそう。
一緒にブックサンタになりませんか?!
そして、本文でも触れましたが小学生向きの本が少ないそうです。もし小学生向きの本を寄贈された方がおられましたら、書名も公表して、選書のヒントとして発信して欲しいなと思いました。
たくさんのブックサンタがあらわれますよーに!!
https://booksanta.charity-santa.com
イラストの背景は娘こだぬきが描いてくれました♪
追記:早速サンタ増えました🎵
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