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職場のめんどくさい人から自分を守る心理学



第1章仕事の悩みは人間関係が8割


自分は社会不適合者なんだ、のように感じて落ち込んだりしないでほしい。ただ、そのような人の特徴として、めんどくさい人、とも真正面から向き合おうとして、余計に心が折れてしまう。だから次第に会社に行くのが怖くなったり、相手の顔色を伺うようなストレスフルな毎日になってしまう

職場のストレスを3つに分類できるとされている。それは、仕事の量、仕事の質、人間関係

職場の人間関係で悩んでいる人が多い2つの理由。1つ目は、相手がいることだから簡単には変えられない。2つ目は、人間関係が固定しているから

めんどくさい人には5つのパターンがある。悪口陰口ばかり言う人、ことあるごとにマウンティングしてくる人、ハラスメントをしてくる人、むちゃぶりしてくる人、責任を押し付けてくる人。こうしためんどくさい人に対する最も簡単で効果的な対処法は、距離を取ること。相手を変えられないのなら、自分が変わるしかないと思うかもしれないが、確かに自分が変わる事は大切だが、その前に重要なのは、相手がどういう人なのかしっかり知っておくこと

悪口陰口ばかり言う人は、平等であることを人一倍意識している人だ。このような人がいたら決して話を鵜呑みにしてはいけない。何においても自分と同じレベルでなければ気がすまないだけでなく、歪んだ正義感で自分自身の承認欲求を満たしている人たちだ

むちゃぶりをしてくる人たちは共感性や想像力が乏しく、相手が何を嫌がっていて、何を求めているか分からない。さらに、自分本位であるため、自分の都合の為なら周りの人は犠牲になることもやむを得ないと考えている

責任を押し付けてくる人には2つのパターンがある。まず、自分が怒られたり、傷つくことを極端に恐れているパターン。もう一つは、プライドがとても高く、ちょっとした成功体験から自分が間違えるわけがないと思い込んでいる人達だ。残念ながら、このような特徴は周囲が働きかけて変わるものではない。このような人たちと関わる上で夫も重要なのは、彼らのターゲットにならないよう自分の言動を変える、ということ。彼らは、自分にとって都合が良く多少のことをしても声を上げないような人、問題にならないような人を選んでいる。何となく嫌な雰囲気を感じたら、最初から仲良くしすぎないようにする。めんどくさい人たちは、相手の恐怖心、義務感、罪悪感を上手に刺激してくる。無意識にせよ、人を利用して自分の要求を通すことにたけている、危ない人たちだ

面倒臭い人のシグナルは、品があるかないか。品があるとは、ここでは、自分の言動によって相手がどのような気持ちになるか想像することができる、相手への配慮を持って行動できる人、のことだ

めんどくさい人に選ばれやすい人には共通点がある。それは、自分が犠牲を払ってでも相手との関係を平和に保ちたい、ことを荒立てたくないと考えている、という点だ。まず1番に重要視してほしいのは、他人ではなく自分自身の心の平和。ビジネスの場で最も優先されるのは、仕事がきちんとできていること。それさえできていれば、無理に仲良くなろう、嫌われないようにしようとしなくてもいい。人間誰しも、すべての人に好かれることはできない。

犠牲になりやすい人のもう一つの共通点は、様々な出来事を自分のせいと捉えやすい、ということ。ときには、私のせいじゃないよ、私は間違っていない、と開き直るような考えを持ってもよい。ターゲットにされないためには、ズバリ腹黒い人になることが重要。そのような人になるにはポイントが3つある。まず1つ目は、他人の言うことを100%信じないこと。2つ目はたとえ相手の社会的な立場が上でも、心の中では対等の視点で見ると言うこと。心の中までいい人でいる必要はない。相手を客観的に見ることで、精神的な距離をおくことも非常に重要。そして3つ目は、相手の言動に反応しすぎないこと。これらを実践する上で重要なのは、すべての人にそのような対応をする必要は無い、ということ。人によって態度を変えるということに罪悪感を覚えるかもしれませんが、めんどくさい人たちの方が、平気で人によって態度を変えている。何度もお伝えするように、1番大切なのは自分自身が傷つかないようにすること。

第2章苦手な上司から自分を守るコツ


他人に冷たくした自分を褒めることに抵抗があるかもしれないが、自分を大切にできたと考えるようにすると気持ちが軽くなるはず

めんどくさい上司から自分を守るために、精神的に余裕があるように見せる四つの努力をする必要がある。①ゆっくり低い声で話す②テンポよく会話しない(自分が発言する前に2秒位間を開けてみる) ③姿勢を良くする ④相手の目を見て話す

上司から面倒くさい仕事をふられた時、「これはちょっと••••」と言って、最後まで言いきらずにぐっと我慢して言葉を濁してみよう

面倒くさい上司に信頼される必要はない。信頼を得るべきは、困った時に味方になってくれる周囲の人たち

めんどくさい上司には好印象を与えないのが正解。あくまでも「あの人は反応が薄くて何を考えているか分からないな」という印象が正解

自分に都合の悪いことは無視する上司には、大きく分けて2つのパターンがある。
①自分が傷つくのが怖い
②自分の評価が下がることを極端に恐れている
→このような上司への最も効果的な対処法は、責任の所在を明らかにすること。口頭で指示を受けた場合は、メールやチャットを使ってホウレンソウをするようにしてみる。押さえておきたいポイントが二つ
①何について、誰から、どのような指示を受けたのか、を明確にすること
②返信が来ないことも想定し、疑問形ではなく言い切る形で確認すること

「自分より優れている人を認めることができない」という問題を抱えた人たちに対する方法は、ひとつしかない。笑顔で受け流すこと。

ネガティブバイアスとは?→私たちの認知機能には、ポジティブな情報よりも、ネガティブな情報に注意を向けやすく、記憶に残りやすいと言う傾向がある

高圧的な態度の上司とは、1人では戦ってはいけない。相談することが大切。それでも解決ができないときは、
①終わりを意識する。つまり、終わった後の楽しいことを考える。
②メタ認知をして、自分自身を客観的に観察する。

第3章困った部下への接し方


「人間として関心を持つ」ことが信頼関係の基盤になる。部下が求めているものを知り、現実を受けとめることがスタート。自分の価値観を押し付けるのではなく、「この人はどんな価値観を持っているんだろう」と、関心を持って耳を傾けよう

共感疲労とは、相手に共感して極度に疲れてしまうこと。これを防ぐ基本は、入り込みすぎないようにすること。具体的には、①できることできないことの線引きをすること②自分1人でなんとかしようとしない③自分自身の精神面と向き合う時間を持つ

心理的安全性の高い職場を作るために、上司がしてはいけない事は、意見を言った部下に対して「でも、だが、だけど」などの否定的な接続詞で返答すること。人は、自分の存在が認められることで、相手を信頼し、その結果として、相手と共有する場(職場)が心理的安全性のある場所だと感じる

俺の時代はこうだった、は通用しない 

最低限のルールである時間さえ守らない部下には、厳しいようだが、こうした甘えは、本人が痛い目に合わない限り、なかなかな改められないもの。そんな部下への対処法は、まずはホウレンソウをしっかりさせること。一方的にあなたの価値観を押し付けるのではなく、部下を尊重しながら、方向性にズレがあれば訂正する。

やる気がない、ネガティブな発言を繰り返す部下には、それが相手を不快にさせるという以上に、チーム全体に悪い影響をもたらす問題行動だということを理解してもらう。「そういうことをしていると自分の損になるよ」というスタンスでのぞみ、自ら気づかせることが重要

指示に従わない部下に対しては、仕事の目的や背景を、今一度丁寧に説明してあげる

アドバイスや指導をすると不機嫌になる部下は、会社での社会的な上下関係を理解できていない可能性が高い。学校では保護者の影響もあり、そういったことを指導されなくなっているのも大きい。このような部下に対処するには、指導の前に一旦寄り添う姿勢を見せると良い。厳しさや威厳を示すことだけが、リーダーシップではない。

失敗したときに言い訳ばっかりする部下に対しては、どうやったらうまくやれたのかに焦点を当てて質問をしてみる

部下が仕事をしているか、不安になった時は、ネガティブなイメージをポジティブなイメージで打ち消すと言う方法が有効的。例えば、部下がサボっているかもと不安になった時は、部下の仕事の面での良いところ、評価できる部分を3つ思い出してみる。こうすることで、ネガティブに傾いているイメージをニュートラルに戻せるようになる

第4章同僚に振り回されないためには


同調圧力によって、せっかくの自分の能力を隠してまで周囲と足並みを揃えたりする必要は無い。また、周囲より劣っているところがあるからといって、体を壊すほど無理をしたり、自分を卑下する必要もない。

私たちは、相談を受けると、つい知らず知らずのうちに「良いアドバイスを返したい」と頑張ってしまうところがある。

優しさや思いやり、協調性は大切だが、他人に合わせてばかりでは振り回されてしまう

自分と相手のバランスを取る。相手の立場に立って現状を見渡してみる。そして、相手が最も困っていることは何か、それはあなたがやるべきことなのかを考えてみる。

自分を守るための「適切な距離」を保つ。人の距離感というのは、0か100、仲が良い悪いだけでなく、もっと曖昧なもの。距離感の捉え方や心地よい距離は、人によって様々。この距離をみんなに対して同じにする必要ない。距離を近づけることは悪いことではないが、それは必須でもなければ、共用するされるものでもないはず

コミュニケーションの心構えとして、まず私が提案したいのは、「めんどくさい人や気が合わない人には、嫌われて話しかけられなくなってもいいという考え方を持つ」ということ

相手に不快感を与えない、断り方
①感謝を伝える
②断りの理由と謝罪を伝える
③「次こそは」匂わせる
やりたい気持ちはあるけれど、忙しくて都合がつかない、と言う切り口で断ることが大事

噂話や陰口を言って、職場の雰囲気を悪くする人の対処法は、
①できるだけ同じ空間で過ごすのは避ける。雑談しない。
②とにかく悪口、噂に興味を示さない。「へー、そうなんですね」とだけ言って、相手と目を合わせずに、スマホを操作したり、業務に集中するふりをしたらいい

マウンティングをしてくる人には、適当に相槌をうちながら「お好きにどうぞ」位の感覚で、聞き流し、あなたへの対抗心や興味が薄れるのを待つ。または、「マウンティングが始まったら、相手を思いっきり褒める」と言うのも有効な手段

自分のミスを責任転嫁してくる人は、「謝る=失敗を認める=人としての価値が下がる」と思っていて謝ることができない。そして責任転嫁をしてくる。それを防ぐ有効な方法は、ただ1つ、「できるだけ、責任の所在をはっきりさせておく」ということ。メールやチャットを証拠として残しておく。また、1対1のやりとりを避けるのもいい。

第5章理不尽な客、取引先への対処法


理不尽な顧客に最もやってはいけないことは、相手の要求を100%受け入れてしまうこと

クレームをしてくる顧客は、あなた個人ではなく、あなたの会社、お店に対して不満がある。責任感から、1人で解決しなければ、全てを受け止めなければ、と考える人もいると思うが、それではあなたがボロボロになってしまうし、そのような精神状態で冷静にクレーム対応するのは不可能。お勧めする方法は、「1対1で対応するのは、10分まで」など、時間を区切ること。また、日を変える選択肢も入れつつ、時間をおいて、相手がクールダウンするのを待つのもあり。これは効果絶対

キレやすい人の深層心理には承認欲求が潜んでいる。相手の怒りを収めるには、
①まず肝心なのは、いくら強くても、あたふたしたり、ビクビクしないこと
②そしてもう一つ、絶対にやってはいけないことは、キレている相手をなだめようとすること。とにかくまずは相手の言い分を聞いてみる「なぜ怒っているのか」「何に怒っているのか」、相手に全部吐き出させる。反論をしては絶対にいけない。相手が怒りを大体吐き出したと感じたら、相手の「起こりたくなる気持ち」にだけは、共感を示して、「気持ちはよくわかりました。不快な気分にさせてしまい、大変申し訳ございません」と謝罪する。ここで謝るのは、「せっかく来てもらったのに、相手を不愉快な気持ちにさせたこと」だけであり、こちら側に全面的に非があることを認めるのではない。「あくまで組織に対するクレーム」であることと「時間制限」を意識しつつ、怒りのボルテージが高まってきたと思ったら、「感情に共感する」を繰り返す

理不尽な要求をかわす交渉術として、最初に相手に上限を決めさせると言う手法がある。例えば「見積もり金額を安くしてほしい」と要求されているとしたら、「具体的には何%ほどご希望ですか」と質問してみる。相手は、あなたに忖度させることで「あなたから値下げをした」と言う事実を作り、それに対してさらにいちゃもんをつけることで、最大のリターンを得るのが目的。そうさせないために、この手法を取る

相手の攻撃をはっきり断らないといけないシーンは必ずあるが、「今回お断りしたけれども、相手の意見のおかげで、あなた個人だけでなく、会社として長期的なスパンでプラスになった」という報告をすることで、相手の承認欲求を満たす

キレて話が通じない相手には、弁護士や、警察と言う言葉を出してくるのも効果的

仕事とは無関係のどうでもいい指摘が多い。相手には
①「ありがとうございます」と言って、適当に相手に合わせる
②単刀直入に聞いてみる、「私のことをあまりよく思っていらっしゃらないのでしょうか?」

どうでもいいことにこだわる相手には、
①感謝する。
②理由をつけて断る。
③「次こそは」を匂わせる。→また落ち着いたときにはよろしくお願いします、など

第6章ストレスをためないメンタルセルフケア

60点で、自分に「合格!」をあげよう。

「お互い様」という考えがなく、人に助けてもらうと言う選択肢が最初からない、という人たちは、職場の人間関係で悩みやすい傾向がある

自分のキャパシティーをきちんと把握しておく。そして、いざという時にお願いができるようになるために、普段から小さなSOSを出すトレーニングをしておくことが重要

誰でも毎日簡単にできる「自分をメンテナンスする方法」は
①自分を褒めること。日常生活で頑張っていることや、本当は辛いことやっているのを褒める。
②感謝を伝えること。誰かに感謝の気持ちを伝えると、伝えた方も温かい気持ちになる。

自分に自信を持つためには、セルフイメージ(自分で自分をどう捉えるか)を高めることが1番の近道だが、セルフイメージは成功体験を積むことで高められる。自信をつけるために本当に重要なのは、その数である。意識的に、小さな成功体験をたくさん作って、見逃さないようにする。良いことを継続し、習慣化できた自分を定期的に振り返ることができたら、さらに自信を持てるようになるはず。

自分で自分を否定してしまうときは、仮に失敗したとしても、「こんなこともあるよね」という気持ちで、次回改善できることや、具体的な対策を考えていけばいい。落ち込んで、自分を否定してしまっても「こんな時があってもいい」と自分を許してあげる。

メタ認知で考えや思考の癖を直す。幽体離脱のように、第三者の視点から自分を見ている状態をイメージすると分かりやすい

ストレス耐性をアップする方法で大切なのは、何事も柔軟に受け流せる、柳の木のようなしなやかなメンタルを持つこと。ストレスをうまく受け流し、解消するコツを身に付けることで、ストレス耐性の高いメンタルを作ることができる。

心身の調子を崩す直前まできていても、ちょっとした考え方や振る舞いのコツを知っているだけで、ずいぶんと状態を改善できることがある

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