純愛ドラマ「美しい彼」の魅力と考察

事の発端と多少の注意事項

前回の記事を書いた際、最後に記入させて頂いたのが「美しい彼」という作品でした。人生の殆どをドラマと過ごし育ってきた人間として、これほどまで持続的に喪失感と余韻を交互に繰り返され、その度に起伏の激しい感情に促させられたのはこのドラマが初めてです。

個人的に「美しい彼」を考えない日々が最近は本当に無く、知ってる結末なのに悶え狼狽える日々を過ごしている為に束の間の解消として、この場と皆様の時間をお借りしてドラマ「美しい彼」について語りたいと思っています。

初めに提示しておきます。私が視聴・閲覧したものは、ドラマ「美しい彼」シーズン1とシーズン2、「美しい彼~special edit version~」も観て来ました。(1枚「美しい彼~eternal~」の前売り券で、4月8日の11時台の生中継付きエターナルしてきました。)
原作小説は無事4冊手に入れられましたが、ネタバレ恐怖症の私はいつ読めば良いのか悶々としているのでまだ読めていません。


前回の記事でも言いましたが、ドラマは特に本当によく観てきたという自負があります。自分の世代ではないドラマも再放送されたものを小さい頃よく観ていましたし、昔のこのドラマは観たこと無いから観ようと思うと、物心付く前に観ていたと親に言われた事が何度かありました。今でも昔のドラマを観たり、最新ドラマもなるべく全部観ようとしています。昔面白かったと憶えていたドラマを観返す事は今でも少しあります。悲しいかな、時間の関係上、最新ドラマでも把握しきれなかったり観れなかったりもしますし、大体もう面白く感じられなかったり結末をまだ憶えていたりするので観返さないドラマの方が最近は多いです。

大体ワンシーズンものしか観なく恋愛感情の無い私がこれから述べる考察は、もしかしたら浅薄としたものかもしれません。
ですが、今の私の重要任務は「美しい彼」によって心の調和が良く乱されてしまった故に擬似的でも平穏を取り戻そうという表向きの趣旨と、引かれてしまう程の熱弁をここで引かれるまでしたいという秘密裏趣旨を持って語ろうと思います。

これから先はドラマの内容に触れていますので、ご視聴前の閲覧にはご注意ください。
あと長く書きすぎてしまったので是非とも上記にある目次をご利用ください。


魅力と考察

軽くあらすじ

シーズン1では高校の春の自己紹介中に、吃音症状が出てしまう平良一成が言葉に詰まっていると、遅れて教室に入ってきた美しい彼と呼ばれる清居奏に目と空間を奪われ平良は無事に難を逃れた。その時から平良は清居を崇拝し神として崇めだすと同時に、清居は平良の貫く視線に徐々に心を奪われてしまうという内容。1~3話は平良目線、4~6話は清居目線で重きを置いています。(「美しい彼~special edit version~」はシーズン1の内容と未公開映像の再編集版でした。)
シーズン2では、大学生になった平良と俳優になった清居は無事に結ばれたが、敬虔な平良の信仰心は一層強くなり、見上げる星(清居)と石ころ(平良)は釣り合わないと強く思う。一方、清居は普通の恋人関係になりたくて鎌を掛けたり促してみたりするが平良の強い信仰心に心を打ち砕かれたり苦しみだしたりするという内容。

プロローグ

この作品は主人公二人の魅力は無論、周りに居る人の必然性と魅力、映像や脚本、演出や演技、セットや細かい表現等のドラマから見える魅力、ドラマという時間制限のある中で小説の重要な部分の抽出とドラマ限定の表現の素晴らしさがあると思います。(無論、原作小説にもドラマには無い素晴らしさがあると思います。)
二人の目線から進む話だとしても語られない余白や不思議な行動もあるので、1回で理解できたと思っても観返すとまた新たに伏線回収をされる事が何度か起こります。その為私は珍しく何度も観返す様になりましたし、今もまた観たいです。現在、2回は観たシーズン1、「美しい彼~special edit version~」でも1回、3回観たシーズン2でもまだ回収できていない点があると思います。少し解った事やそれから派生した考察、特徴を満足するまで書きたいと思います。


登場人物の魅力

登場人物は主に吃音症の平良一成、王・キングと呼ばれ平良に崇められている清居奏、平良が大学編に出会う同級生の小山和希が大まかな登場人物ですが、高校編に居た男女五人も重要な人物です。

高校編の五人

時系列に合わせて高校編五人の魅力から話します。
清居の常人と思えないオーラが五人と平良を囲います。平良目線がシーズン1の1話~3話で進みますが、この五人は直截的に言ってしまうと長いものに巻かれる人たちで、清居を筆頭に平良をこき使います。ここだけ見ると露骨に見えるスクールカースト制度なので、やはり嫌に感じる事が多いです。ですが、この五人(特に城田)は後の二人にとってターニングポイントとなる出来事を引き起こす人物で、当時観ていた私には諸悪の人物として赦せない処がありましたが、結果としてトマトジュース事件において平良の強い信仰心を清居に強烈に印象付けた場面になったので、あの方々は恋のキューピットとして2周目は愛おしく見えてきました。

大学編の小山和希(演:高野洸さん)

大学生になった平良は同じ写真サークルの小山と仲良くなります。小山のお兄さん(👌)が幼少期に吃音症を持っていたと言って、献身的に平良を支えてくれる人物です。

平良に恋心を抱いていた小山は、恋心だけでない愛情を示してきます。恋心だけで二人を引き裂くキャラはよく居ますが、小山はしっかりとその面を謝罪してその後は二人を支援する、最早1番の二人の保護者的立場のファンの様でした。そして清居の恋敵の様なもので、マウントを取られてると想うと怒る発端にもなっていました。平良は小山を恋愛的に想っていなかったので結果的に恋敵では無いのですが、友達として話す事と神に話す事には差があると思う故に、小山にはなんでも話せて清居には悪い処を見せられないという、平良のこだわりが清居をより一層、小山をライバルとして見てしまう状態にさせます。
視聴者の皆さん想うと思いますが、彼も一生分報われる事を祈ってます。

高野さんが演じられている小山は哀愁漂いつつ本当に優しい青年なのが見受けられます。私は前々から存じ上げていたのですが、Dream5の子だと思い出して成長したのだと感動しました。


次は「美しい彼」を観てる人なら分かる二人の魅力です。

一応、二人を別々にして語ります。個々で語るには乖離させないといけないのですが、この二人を一人として区切り詳細に話すには片方も必要になってしまうが故に簡単なものでもないので、一応お二人の名前を始めに書いておきますが、内容としては一人メインの時々片方による相乗効果を述べるので、悪しからずご理解ください。
後に二人をセットでまた語ります。


平良一成(演:萩原利久さん)

平良は清居に信仰心を向けますが、多分異常な程の信仰心なんだと思います。「好きな人の為ならなんでもする」の域を軽く超えてしまう人です。実際、清居がダンススクールに通う秘密を守る為に、清居が「言わないと殺すって言われたら?」と質問した時に即座に「殺されるよ」と言います。
ですが、先ほど述べた様な頑固さも持ち合わせているので清居を苦しめる事にもなります。

個人的にとても凄いと感じた事を述べます。
信仰心は傍から見れば怖いものにも感じ取れますし、気持ち悪く見えてしまう事もあります。信仰心故の代償とも言えるでしょう。
正直シーズン1で平良の様々な行為は個人的に引いてしまう事もありました。でも後味が悪く残らないまま進んで観れたのは、きっと萩原さんの力量なんだと思います。

シーズン1の前半(平良視点)の始めだけを観ると、異常性が結構浮き出て見えますが、清居との相乗効果と平良の異常なのに純粋な愛を感じ取れてから不思議ととても可愛く見えるのです。ヲタクとして共感する部分もありましたし、平良特有の感性から湧き出る感情と言動はとても面白く、清居が嵌まった罠と同じように視聴者も同時に平良に惹かれていきます。

特に平良が清居に向ける眼がとても印象的で、きっと清居以外見えていないんだろうなと思える眼の鋭さと視野の狭さが客観的でもそう見えるのが凄いと思いました。無口な平良なので、人物から拡散させる情報量を眼だけではなく手も使い、その手を自信無さげに動かしていたのも抜かり無いなと思いました。

こちらは心なしかですが、シーズン1で写真を撮る為に街に出かけた平良は、神社の境内にて歩道を歩く清居をファインダー越しで見つけ後を追いかけます。その時、ダンススクールに向かう清居を追いかける平良は、引き寄せられているかの様に胴体が引っ張られ、それ故に上手くリズムを刻めていない歩幅とテンポともつれ方をした足で歩く所が、正に無意識で引力めいたものに寄せられているかの様な動きをされていたのでそこも驚きました。

萩原さんが様々なドラマに出ていた事は以前から知っていて、昔から観ていると大きくなったなと微笑ましく感じてしまうのが私の良くない処なのですが、特に今回の平良一成役は本当に萩原さんが最適なんだと改めて思いました。ミステリアスで飄々としている、イケメン役も出来るし、不気味な理解できない役も出来てしまう、冷淡そうに見えるのに優しい一面も垣間見せる事も出来る。お若いのに表現力の幅が広い、素晴らしい演技をされています。

俳優さんなのでお顔立ちが整っている方が大半で萩原さんもそうですが、平良の清居と釣り合わない雰囲気とスクールカーストだったのに、忽ちモデル業をしていた清居の手に掛かればあっという間に、美しい彼と呼ばれている清居とパーティーへの参加やデートをしていても違和感の無い釣り合いの取れている見た目の二人になりますし、なのにあの頃の釣り合わない様な動きも雰囲気も基盤として残っているのが流石だなと感銘しました。


清居奏(演:八木勇征さん(FANTASTICS from EXILE TRIBE))

原作を知らない人も一定数居るのがドラマなので、世界観から乖離してる状態から観る視聴者は、時々垣間見える異常性が清居にも平良と同様に見えてきます。


そもそも人に対して「キモい」等は普通は言えません。脳内まで規制を張れないので想うのは自由ですけど、相手に対して言ってはいけないのが常識です。平良目線から観始める視聴者ですから、必然的に平良寄りの見方になってしまいます。平良にとって清居は特別な存在として現れましたが私は始めはあまり好意的には見れませんでした。

“あまり”なので多少好意的に想えたのは事実で、その部分はやはり平良の存在が大きいです。あそこまで全肯定崇め讃える人の目線から入ると、「そこまで言う必要無いでしょうけど、平良が良いなら良いや」と思いました。
恋愛感情無い故なのか、よくある恋愛ドラマで本人(ヒロイン)は「何、アイツムカつく」と言って始めは嫌悪を示し怒るのに、最終的にその“アイツ”に惚れて両想いの話は理解しがたいのですが、平良は全肯定してたので寧ろ結構入りやすかったです。もしかしたら清居目線からだと難しかったかもしれません。

少し話を戻しますが、「キモい」と湧き出た清居の言葉は始めは偽りの無いものだったと思います。母子家庭から母の再婚、継父と実母の間に後に血の繋がった子どもが二人、その子ども二人と継父とは血の繋がっていない彼は愛に飢えていました。
それ故、平良の少しずつ貫く視線が好意的なもので不快感の無いものだと知ってから多分すぐに好きになったでしょう。「なんでも言うことを聞くアイツはどこまで言うことを聞くんだろうか」という好奇心と期待から色々話が進みました。

清居を演じた八木さんや酒井監督、外国でも言っていますが、清居は嫁やヒロイン的立場だと言っていたのを聞いてとても納得しました。シーズン1の始めだったら理解しがたいものだったと思いますが、シーズン2を見終わった今では本当に適している言葉だなと強く共感します。

恋愛感情が無くても恋愛ドラマは数多く観てきたので、平良の言動に「その言い方はダメでしょ」と思う事がありました。案の定、清居はキングや神として崇められて居ますが結構な繊細なのでその度に傷ついていました。高校編と違った大学編やシーズン2はよく傷ついていましたしその分近づいてもいました。まあ、高校編も裡に秘めた想いが傷ついていましたが。平良の言動から顕れる清居の繊細で可愛らしい部分が見え隠れするので、ギャップとしてとても魅力的に感じました。平良が清居のギャップの可愛さを出会った時に見越していたとしたら、彼はとんでもなく見る目が有ります。

後は何よりビジュアルです。「美しい彼」という特大インパクトのある形容詞を持つ人物を演じるとなると、きっと誰だって重責を背負うと思います。文句なしのビジュアルなのも凄いですし、見つけたスタッフ一同の皆さんも凄いですし、演技もあまりやってきていなかった八木さんを起用するのはスタッフの方も八木さん自身も賭けている処があったと思います。


私はこの作品で初めて八木さんを知る事になりました。
シーズン1で、冷たい人としての清居の印象から徐々に好意的になり好きになりと発展していき、後半につれて平良に感情的(怒りから泣きの転移)になるのを観た時、演技がとてもお上手だと感動しましたし観ていて感情移入をしてしまって辛くもなりました。(その時々の清居の発言は解らなくて疑問符がよく浮かびますが、泣かれる度に胸は苦しくさせられます。)
シーズン1を観終わり、清居目線の世界を知った後の1話~3話は清居の心情の移り変わりが反映されていると想って観るので、1回目の視聴後とはまた違った楽しみ方が出来ました。

後々、初めての主役で演技をしたと聞いて驚きましたし、シーズン2になると格段に演技力が上がっているのを観ても驚きました。その際に声色すらも変えてきたのにも驚きました。(アーティストさんだと知ったのはその後なのですが、声のプロなので流石ですね。)


些細な台詞と演出の魅力と考察

先程まで登場する人物像の魅力を語りましたが、次は物語の中の内容等の個人的な考察を語ります。
(後々、二人の事もまた語ります。)


純文学的世界観と散らばる「美しい」のバタフライエフェクト

ただ清居奏だけが美しいだけの「美しい彼」と、清居奏も周りの世界も平良の眼から通されるファインダー含めた世界も美しい「美しい彼」では、きっと作品の質は歴然と変わる事でしょう。

平良という弱々しいのに頑固な、ある意味祖父の様な立ち位置の人には、あの木造の平屋で庭が広く開放的な家が合うと思います。鉄筋で真っ白な壁とカラフルな家具に囲まれていたら、平良という人物の見え方も変わるでしょう。

学校の制服も、学ランだとまた幼く見えますし、ネクタイが赤だと直接的に情熱的な印象を与えます。青の冷静さのコンセプトで身を纏った人たちが、実は心の底でグツグツと恋する気持ちを煮ている、そんな所もギャップとして映る事だと思います。

水浴びのシーンで無色透明な水で浸され青色を纏う二人には、カラーバリエーションのある大量のビブスも映えます。
トマトジュース事件で階段を上る平良の影に黒のマシンガン(ファミレスでもある黒のマシンガン)は秩序的で締まる色合いですが、体操着と靴は赤く汚く染まりその調和を乱しています。

顔がはっきりと見えない、水彩画を滲ませた様な色合いは物語の始まりを意味して、綺麗なマーブル模様が馴染んできた時に色の着いた世界が3次元で進みバトンタッチします。

きっと私たちが見えないだけでもっとたくさんの試行錯誤の上で色合いや配置と編集がなされていると思うので、ひとしお世界観は「美しい彼」として概念化されます。世界観を壊さない様に尚且つ新しく作り出さないといけない、そういう様々な部分も本当に感服します。

楽曲の反映度

「美しい彼」シーズン1ではOPが「もさを。」さんの「カラメル」、EDが「ロス」さんの「Follow」です。OPが平良目線の楽曲になり、EDが清居目線の楽曲になります。この2曲だけでも完璧に二人を体現しているのですが、シーズン2も強烈に反映されていて完成度に圧倒されました。

シーズン2ではOPが「ロス」さんの「bitter」、EDは「もさを。」さんの「キンモクセイ」で、「もさを。」さんの「キンモクセイ」は映画「美しい彼~eternal~」の主題歌でもあります。
シーズン2のOPは平良目線で、EDが清居目線になります。この交互に並び流れるのがいつも鳥肌が立ち毎度毎度好きになります。

これは個人的なのですが、どちらも中性的なバランスを保たれているのが好きです。歌詞も好きなのですが、著作権の関係上出せないので是非ともじっくりゆっくり聴いてください。

シーズン1のOP(平良目線)

シーズン1のED(清居目線)

シーズン2のOP(平良目線)

シーズン2のED(清居目線)兼eternalの主題歌


ここからは二人が織り成した言動から考えられる個人的な考察です。

「キモい」の線引き

私が独断するに、清居の口癖の「キモい」等の言葉は4段階で分けられていると思います。

1段階目(最低値)「キモい」
清居のこの1段階目の「キモい」は許容範囲内です。ふざけていたり結構嬉しくて笑っています。このレベルなら他の男子高校生もノリで言うでしょう。
例えば、シーズン1最終回にて、平良が自転車の後ろに清居を乗せて走りますが、その際に二人は会話をします。清居の平良への褒め言葉をもう一度言ってほしいとせがんだ末に清居は平良に「キモ」と言います。その時の表情は、今まで至上類を見なくトキメキも感じざるを得ない、でも相手・平良には絶対に見せないそんな素敵な笑顔でした。

2段階目「キモい」
1段階目よりも少し「キモい」と想う節を感じるけれど少し嬉しいような時の「キモい」です。苦笑いに近い感じがあります。でもまだ許容範囲内です。意外と結構優しい彼です。
例えば、トマトジュース事件の後、音楽室に二人になった清居が自分の写真を撮る平良に対して「おかしな事に使うなよ?」と言い、平良は正直に「1回だけ。でも後悔した」と述べます。その時にこのレベルの「キモい」を発します。個人的に正直に言う平良にもですが、「キモい」の一言で笑って許す清居もものすごい優しい人だと凄く驚きました。

3段階目「キモい」
これは結構胸にくる様な強めの「キモい」です。今、自分が平良みたいな耐性をつけている文を書いてる事に気がつきました。普通は「キモい」と言う言葉は全部強めの言葉です。でも怖い事にこのドラマ視聴後は、「キモい」と言う言葉に拒絶反応を示さなくなり、寧ろ最近は愛おしい言葉にしか翻訳されなくなります。
話を戻しますが、この場合の「キモい」は怒ってる時が多いかと思います。少し許容範囲を逸脱してるのか跨いで居るのか微妙な線引きになる立ち位置です。
始めの平良目線から観ると清居の「キモい」発言総てがここに帰着してるんじゃないかと勘違いしてしまいますが、たまに違うのでご注意ください。

4段階目(最高値)「キモすぎる」
お分かりかと思いますが「キモい」に「○○すぎる」という組み合わせです。
毎回「キモすぎる」と言っている時は「やめて」という言い方になります。
この時のエピソードは、平良は清居を神として敬いつつも、同級生として存在してしまっているので、せめてもの呼び名で清居を「清居くん」と呼びました。清居は「くん付けやめろ。男にくん付けされるとかキモすぎる。」と言い、呼び名を改めるように促していました。結構強めの言い方でありながら、今までは感想を述べる程度なだけで撤回まで求めなかったので、この「キモすぎる」は最高値だと独断しました。

上記した段階を踏まえた上で考察した事があります。

清居の「キモい」の真意

シーズン1の4話にて、大学編で小山と出会った平良は小山に誘われて小山の兄(👌)が携わっている「喫茶世界」という、お客さんも舞台上に居ながら演劇を楽しめるお店へ入って舞台を見ます。小山は平良にサプライズで、平良が食い入る様に観ていたcmの子・清居が居るという魂胆で逢わせました。平良と清居にとっては忘れようとしていたので立派な妨害でしたが、再び出逢えた事は彼らの人生の立派な理由にもなりました。
舞台終了後、小山と平良は小山の兄(👌)と清居に挨拶をします。平良の反応を試そうと清居は平良を「ストーカー」と呼び、緊張から平良は吃音症状が出てしまったのでそれを見た小山は宥めます。その後に清居は「キモい」と吐き捨てます。

あの映像だけ観ると吃音症状が出てしまった平良に対して言ってるみたいですが、個人的には違うと見ています。
平良は高校編でも時折吃音症状は出ていて、清居は始めは「キモい」と言いますが、徐々に受け入れられていました。初めて二人だけで話した神社の境内では、平良が吃音症状が出てしまった時に清居は「ゆっくり話せよ。テキトーに待ってるし。」と優しさを垣間見せています。

結構な優しさを高校編で見せていた清居なので、鎌を掛ける事を仕向けても以前よりは強く当たらない感じになったと思います。
きっと清居が言ったあの「キモい」という言葉は、平良ではなく小山寄りの雰囲気に言ったのだと思います。

清居にとって、先輩で稽古を教えてくれる小山さん(👌)の弟だとしても全く知らない奴で、今回のあの時が初対面で、なのに親しげに平良とくっついて平良の吃音を和らげようと背中を摩るんです。自分を好きで求めていたくせに音沙汰も無しに突然消えた男の近くで知らない男が親しげに一緒に居る、それだけで清居はものすごく嫌な気持ちになったと同時に、小山さん(👌)は平良を「弟の彼氏」と呼んでいたので自分よりもコイツを選んだのかと嫉妬して言ったのかもしれません。


平良の矛盾

シーズン1で平良は「スクールカーストの頂点に君臨している神・清居とスクールカーストの底辺に居る僕は釣り合わない」とか、シーズン2では「夜空の星(清居)と見上げている人間(平良)が同じなわけがない。」と言っています。一貫して平良は自分と清居は世界線も同一線上も合わないし、合うようにしたくもないと自ら拒否しています。
ある種のヲタクの気持ちの様でとても分かります。混ぜたら危険というより混ぜたら違法の様な、あの清く美しい世界に自分が存在しては空間を崩壊してしまうのではないかと懸念しています。ここは一貫しているので理解できますが、彼は何度か清居を地(自分の近く)に落とす様にさせています。

シーズン1にて、清居の写真を見ながら興奮してベッドに入り込むシーン。あの行為自体、神として崇めている人にはやらないです。神をそんな事で使ったら不純どころか侮辱していますし、自ら無許可で地に落としている訳ですから、絶対に良くないというのが神に恋愛感情の無い敬虔な信者になります。つまり、平良は人並みの恋愛感情を清居に求めようとしているのが示唆されます。
清居奏を信仰している平良は一時の感情に支配された自らの行為に自省し後悔して、音楽室という名の告解室に信者として入り、清居奏という神に懺悔をするかの様にこの件について告白します。先ほども言った様に後に神は赦します。

そして、同じくシーズン1にて、平良はベッドで寝転がり、隣に清居の写真を置いて布団をかけてあげました。相手は写真ですが平良がやった事は、所謂添い寝です。
神と添い寝の妄想をする信者は多分居ないと思います。平良の場合は妄想よりも願望からの行動として見受けられます。これも、清居と一緒に寝たいという願望が、今手元にある清居の写真で行っている訳ですので、清居を知らず知らずの間に地に落としているのです。

清居は実際それらを見ている訳ではないので、地に落とされているのは直接的に認識はしていないでしょうけど、無意識下で平良は地に落とす行為をもうしている訳なので平良が気付かない内に、眼や言葉だけではないもので清居を引き寄せ、清居を地に落とす感覚に落とし込めていた事は明白でしょう。事実引き込まれた清居は地に落ち恋に落ち、対等の普通の恋人同士になりたがるのですから。


不審くんが魅せた清居ファンとの格差

シーズン2にて、俳優・清居奏の前に平良は不審くんとして、正体を隠しているつもりなのか変装をして、「黒い怪盗」の撮影中の清居を傍観しています。

見た目からも異質を放つ不審くんですが、中身や微かな行動からもその硬質的な異質を放っています。

シーズン1で平良が食い入る様に観ていた、清居が「せ~んぱい!」と言って渡していたホットココアのcmが劇中で放映されていました。
宣伝されていたホットココアは清居ファンにとって共通アイテムで、現場見学の時に皆さん両手で大切に持っていました。公式関連グッズはヲタクはやりがちなのでとても気持ちがわかります。
ですが、不審くんは持っていません。彼が持っていたのは清居との共通の想い出であるジンジャーエールです。きっと他の清居ファンは不審くん本人が好きでジンジャーエールを買っているのだと想っていると思います。
そういう欺き方をしながら無意識下でマウントを取るだけでも怖いですが、まだあります。


他の清居ファンは痛バッグの中に「WE♥清居」と書いてある缶バッジ(WE♥キヨジロウのイラストver.も居るので多分公式グッズ)を持っていました。(ちなみに同窓会のお知らせの時に見えた、清居のスマホのロック画面はキヨジロウです。)
不審くんはただ一人、「I♥清居」という手作り扇子を持っていました。出待ちの際にも不審くんは一人で持っていました。またもや無意識下で「君達ファンと僕の♥の意味は違うんだよ」と見せつけている様で恐怖です。


あと一つ、清居ファンの皆さんは清居に顔認知されたい人が多いと思います。「また来てくれたんだね」と言われたら天にでも昇る気持ちになるでしょう。なので顔に何も着けていない人が殆どだと思います。
不審くんは背が大きく珍しい同性ファンとしてそれだけでも目立つ存在なのに、隠れたいのか隠れたくないのか分からない扇子と似合わない深いハンチング帽を被り、宇宙人の眼の様な大きなサングラスをして居ます。存在が色々な意味で目立つし清居ファン同士との協調性も上記に記した通り欠けているので、清居ファンにとっては良い意味では無い、一目置かれている存在になっているかと思います。


水とジンジャーエールの二者択一

私が憶えている中で2回ほど、平良が飲み物を清居の為に買ってきて二者択一させるシーンがありました。その2回どちらも「水?」か「ジンジャーエール」を選ばせようとします。どちらもシーズン1です。

1回は神社の境内で、ダンススクール後の疲れた身体の清居は糖分を欲して居るので「ジンジャーエール」を希望しています。ですが、平良は「水」も買ってきました。この二者択一、普通なら清居は自分が欲しかった「ジンジャーエール」を選んで飲みます。
清居はしっかりと分かる人なので有り難く受け取り、文句は言いますが「水」を飲み干した後に「ジンジャーエール」を飲みました。

もう1回は舞台打ち上げ後の公園です。
お酒の場で清居の近くには先輩が何人も居るという事もあり酔いやすく、そもそもお酒に強くも無い清居は紅潮させて酔います。平良は清居の近くに居た先輩と清居が付き合っているのではないかと懸念して、その悪い妄想を薄めて流すかの様にお酒を次々飲んだので具合が悪くなります。
平良は帰ろうと思い居酒屋を出ますが、すぐに清居も追いかけてお店から出てきます。そんな二人は近くの公園で酔い覚ましの為に夜風に当たりに行きました。

清居はブランコに乗り、酔いを覚ます為に平良は近くの自販機で「水」と「ジンジャーエール」を買ってきて、空いている隣のブランコに座ります。
ここでの二者択一、普通はお酒を飲んだ後なので「水」を渡すのが妥当です。清居も「水」を受け取り飲むのが妥当の選択になります。
飲み物を2つ買った人間は平良なので、清居が少しでもお気に召す様に好きな「ジンジャーエール」も買っています。清居の為に身体の心配と精神の安定のどちらもを取ったのでしょう。
ですが、清居は「水」を一瞥した後、買ってきてくれた「ジンジャーエール」を飲みます。お酒飲んだ後なのでまあまあな無理をして飲んだ事でしょう。


ここから感じ取れるものに、清居の気遣いの良さ(異なった言い方では、意に反した無理をも受け入れる態度)と、平良の優しさは幅を広げ自由だと示すが根底には彼の意思の基盤の弱さが見えます。


清居は家庭内でたくさん無理をしてきて、周りを見ながら無理をも飲み込む事もあったでしょう。ある意味、自分が犠牲の下での協調性があって空間も扇動できるのだと思います。高校編の平良の家の庭で他の男女五人も含めた皆で話している時の居心地の悪さを、平良に見抜かれたのが分かりやすい例だと思います。
下に血の繋がらない2人の妹と弟、血という概念だけでも人は寂しさを覚えてしまうものです。


平良は清居と正反対で、親に見離される事はあまり無い一人っ子故に献身的に支えられました。孤独は抱えながらも模索しながらも、写真と自分独りという場所は我が帝国だと感じている所もあったと思います。
吃音という事だけではなく、少し人を軽蔑というか次元が異なると(モノローグ内で)他人と線引きをしている彼は、他人と接する事を進んではしませんでした。(ある意味、スクールカーストで1番最底辺に自分は居ると信じ込む彼が、1番スクールカーストの線引きを決めているという事にも思われます。)
我が帝国を城守するが故に他人が解らない儘、それが独りよがりな優しさと化して、毎回の二者択一の「今は必要の無い方」も買って渡すのでしょう。

シーズン2にて、二人が近づくに連れてこれらの二人の性格が顕著されていきました。
シーズン1の隠喩の様な二者択一のシーンは、シーズン2で直喩に変えられていました。

平良の根の弱さから清居を迷宮に迷い込ませ、平良の独りよがりにしがみつく清居の無理してしまう性格。だとしても、二人は歩みを止めず、清居の変わらず直截的な言葉は平良の自分の愚かさを気付かせ、平良も変わっていこうと進み出してシーズン2は終わりました。
3話で大喧嘩した二人ですが、平良の自省しつつも踏み出せないエネルギーの無さと、怒りを昇華させ喧嘩を自ら作り出すが結局歩みを止められず赦す側に戻る清居が、どう映画「美しい彼~eternal~」で成長したのか見所だと思います。



主演のお二人

ちょっとした前フリ

私はあるドラマが好きだと思っても、ここまで長くロスを引きずる事もロスも今までありませんでした。公式SNSを覗くのすら無かったですし、俳優のヲタクを一人だけしてますが作品がものすごく好きでそれをキッカケに好きになったという訳でもないです。

そんな私が信じられない事に、このドラマのお蔭で初めてのロスを体験し、ここまで尋常じゃない程の愛情をドラマだけでなく主演の方々にも感じて、作品と共に応援していきたいと初めて思いました。

新ドラマの予告は毎回1ドラマにつきver.違いを1回~何回かは閲覧しに行きますが、番宣や映画予告を何度も観返す事も観る事も無いです。面白かった番組はTwitterで他の視聴者さんの反応や考察を見ますが、それをキッカケに観返す事は殆どありません。

端的に言うと、生きてる年数程のドラマ歴なのに総ての初めてを網羅したのがこのドラマでした。
それに続く主演のお二人の事も語ります。


「水しぶきで輝いていたあの夏の二人」

明確にお二人を好きになったのは正直分かりません。
もしかしたらと思い浮かぶのは、シーズン1で「水しぶきで輝いていたあの夏の二人」のシーンなのかもしれません。

先ほど私は一人だけ推してる俳優が居ると言いました。
出会いは、その推しがドラマの演技で少しキレてるシーンなのに、笑ってもないのに微かに笑顔から推しの優しさや人となりが垣間見えて、なんだか「きっとこの人は良い人なんだろうな」と思い好きになりました。今思い立って観ても、演技は本当に上手いのでなぜあの時見えたのかは分かりません。

少し話を戻しますと、シーズン1の「水しぶきで輝いていたあの夏の二人」は、ドラマを順に観ていると違和感があるシーンなんです。程よい違和感ですし、感情移入すればわからないのですが、あのシーンだけ尋常じゃなく仲が良いんです。実際ああなったらグッと距離が縮むと思いますが、その後の距離感はあのシーン以前と近く、「水しぶきで輝いていたあの夏の二人」のシーンとは掛け離れた部分を感じました。

恋愛ドラマあるあると言いますか、人間あるあると言いますか、何というか悩ましいのですが、恋愛ドラマで共演してる人は仲が良くなりやすいです。乖離させて演技する人はあまり影響がないと思いますが、感情移入型や撮影時間が長いとなると、人は勘違いでも「自分はこの人の事が好きなんだ」と脳が思い込む事があります。洗脳とも取れますし、単純接触の効果でもあると思います。
これらを網羅して応用すれば大体恋愛感情にさせられるのですが、そういう類で仲が良いのかなと思っていました。異性愛者だとしても恋愛ドラマを共演してるならきっと仲良くなるでしょう。

ですが後々、実は出会ってすぐにお二人は仲良くなっていた事を知りました。
故に恋愛ドラマあるある的なのは関係なかったと言う事です。
そして息の合う、阿吽の呼吸のできる、波長の合うお二人は、アドリブであの「水しぶきで輝いていたあの夏の二人」をやっていた事も聞きました。
ものすごい仲の良さが演技からはみ出ていて愛おしい彼らを、当時普通に観ていた自分にも驚きましたし、男子高校生の格好をしたお二人がただのおふざけをしていた事にも愛おしく感じて、今も好きなシーンですし何度も観返したくなります。


私の好みコンビ作品との共通点

演技の枠組みからはみ出るぐらい仲の良いお二人ですが、過去のインスタライブや様々なイベントを観ていても本当に仲の良さが窺えます。


唐突にすみません。これは本当に個人的好みなんですが、私が結構好きになる者に傾向があります。それは男性同士で正反対コンビです。喧嘩しながら一緒に生きていくのが、間に恋愛感情無くても有っても変わらない関係なのが好きです。


過去にものすごく好きになった作品は、アニメでは「BANANA FISH」とゲームでは「バディミッション BOND」です。

「BANANA FISH」は全体的にシリアスですがコメディーもあって、ちょっとこの「美しい彼」の二人にも似てます。(アッシュは美男子なので清居に近いですし、弱々しく頑固な英二は平良に似てます。)この作品でもロスはありましたが、今回は尋常さの欠片も無い状態です。

「バディミッション BOND」はそもそものゲーム機能がとても面白いのですしストーリーの内容もとても面白かったですが、コンビがみんな四方八方に向く様な合わない感じではあるのに、中心軸は同じなのが良かったです。似てると思ったのはルーク(平良寄り)とアーロン(清居寄り)の二人です。

この2作品は一人は暴れ馬の様な性格で人間誰一人も合わない気がするのですが、もう一人が支えて掛橋になって一緒に生きているのが、少し「美しい彼」に似ていました。どちらもBLではないのですが、同じ様に好きな方は居ると思います。


突然のオススメ終わります。また戻ります。話のタイムリーパーをしてしまうのが申し訳ないです。

お二人は本当に仲の良く、少し正反対な性格を役でもお二人自身でも感じました。(先ほどの突然のオススメはこの話に似ていたので挙げました。)
メッセージの返信が速く協調性のあって笑って場の雰囲気を和ませる八木さんと、メッセージの返信は遅く八木さんのフォローも欠かせなく一人の時は真面目だけど「美しい彼」イベント事になるとふざけてしまう萩原さん。
似ても似つかない気がするのに結構似てるのが、役でも上記の作品でも似ていて好きでした。画に書いた様なベストコンビだなと。

番宣等のお二人の映像を観ると分かるのですが、萩原さんは作品と友達と演技を分けて考えている感じがあります。八木さんは「美しい彼」と友達と分けてますが、公の場だと考えると「美しい彼」の部分をよく見せています。
どちらも良い悪いとかではなく単純な考察です。

八木さんは多分アーティストさんなのでファンが見たい魅せ方を知っている感じなので、「美しい彼」のファンが居そうで平良役の萩原さんが居るなら、「美しい彼」に絡めた言葉を言おうという姿勢を感じます。(以前のインスタライブでは萩原さんに「ライブにうちの彼を呼ぼうと思っている」や萩原さんのインスタ(2022年12月12日の投稿)にて「さすがウチの彼氏」と仰り、ゆせりくANNXでは「うつかれのヲタクの皆さん」とヲタクを意識し、番宣では平良と清居という立ち位置を抜けない様に清居に寄せた動きをしました。(距離感が近い感じがあるので素なのかもしれないです。))
萩原さんは飄々と何度か交わしたり少し触れたりとするのが、正反対な雰囲気なので面白く可愛らしいです。

その仲の良さが垣間見えるどころかもろに見えさせてしまってるのが「水しぶきで輝いていたあの夏の二人」のシーンです。なので、仲の良すぎる部分が違和感となって表れました。ですが、個人的にはものすごく好きなシーンでもあるので、あの違和感は愛おしさに変換され今ではあのシーンが脳内で再生される度にお二人に癒されています。



エピローグ 兼 私とこの作品の出会い

ヲタクというもの、推しとの出会いを語りたくなるものです。裡に秘める楽しさだけでは満足できずもう1万3千文字も書いてます。すみません。

私は、今は無きGYAO!で「美しい彼」と出会いました。当時観るものが無く結構暇を持て余していたので、公開予定の日付順に並んで配信されているポスタービジュアル欄の所で彼らに出会いました。

情報量が題名とポスタービジュアルだけで、脳の栄養が不足してなのか題名すら理解せずに、ポスタービジュアルがものすごく青色で満ちていて華やかで、オキシトシンが出る癒しというよりもノルアドレナリンが出る安らぎを感じましたし、個人的に青に異常な愛を持っているので観始めたという軽いノリでした。ハマりすぎたので今では後悔しています(歓喜という意味です)。

ちょくちょく言ってましたが、私は恋愛感情が無いので多分cmや予告を観ていたら観る気にはならなかったと思います。恋愛ドラマはそもそもが難しいですし、スクールカーストラブだなんて最高難易度に感じると思います。
cmや予告を観なかった故の今なので、良い出会い方をさせて貰ったと嬉しく思います。

観ようと思い立ったら1話はあと数時間しか無かったのですぐに観まして、2話がもう少しで公開されるならと続けて観ました。理由は不明瞭で平良の言葉を借りれば「理由は分からないけど好き」になりまして、なぜか毎週配信されるその時間だけ空けてマルチタスクもせずに観てました。当時はこの時点で沼で半身浴していた事を露知らずに居ました。

時に家族に邪魔されて落ち込みながら少し時間が経って興奮しながら観たり、嫌いな事を終わらせる為に「今日は『美しい彼』観れるんだから終わらせてしまえ」と思ったり…もう最終回なのかと落ち込んだり、配信期間が終わる前にあと1回は観ておこうと焼き付けたり…思い返せば怖いぐらいハマっていました。

シーズン2放送されると聞いて嬉しくなりすぐに録画したのですが、何度観ても悶えてしまって、後に映画が始まると聞いた時は観るしか選択肢を言い渡されていない様に聞こえました。
「美しい彼~special edit version~」は遠くて諦めかけていましたが、時間を無理矢理縫い合わせ、隣県まで未知の場所に踏み入れて2時間半ぶっ通しで観ました。息をのむシーンばかりで堪らなく好きでしたし、平常心で劇場を出るのが1番難しかったです。

ポスタービジュアルの出会いから始まってBL、「美しい彼」の沼にハマる事ができて、「美しい彼」の所為で日々胸が苦しく家庭内予算も苦しくその代わり幸せに満ちて、「美しい彼」関連に耽ていると鼓動が心配するほど早くなり、食欲と睡眠欲だけは無くならなかった私が連日「美しい彼」の事を考えるだけで食欲は結構減り睡眠時間も短縮させられる日々を送りました。


平良が「清居が可愛すぎて死にたい」だとか言いますが、当時の私は「なぜ死にたいに直結するのか?」と半身浴止まりだった故の優越感と無知を晒していましたが、今は「ひらきよが生きているだけで嬉しい。嬉しすぎる差に殺されて死にたい」と無事に思う様になりました。


今までドラマや映画、その他の好きな事を語ると引かれたり、興味が無いから話さなくていいと言われたり、結構溜め込み寂しく思っていたので、「美しい彼」をこの場で数十日間書いて消して推敲して、たくさん語れた事を本当に幸せに感じます。
映画ももう少しで公開となります。絶対ロスが起こりそうなので延命の為に何回も観る予定ですが、これがクライマックスだと思うとやはり寂しく思えます。その分リアルタイムで体験できる今を噛み締めたいと思います。

長らく乱文を晒してしまい申し訳ないです。本当にありがとうございました。
私のこの記事があなたの「美しい彼」ファンライフを楽しめる多少のスパイスと成れたら幸いです。

ちなみに始めに話した趣旨と秘密裏趣旨の内、秘密裏趣旨は成功しましたが、本質の趣旨は平穏を取り戻せずに悪化しました事を報告させてください。


上記に記した作品達

「美しい彼」シリーズ

ドラマ「美しい彼」シーズン1


ドラマ「美しい彼」シーズン2


映画「美しい彼~special edit version~」

※3月10日~17日(一部劇場では3月10日~3月23日)まで上映されました。
※福井県 テアトルサンクでしたら4月6日まで上映されていました。


映画「美しい彼~eternal~」4月7日から全国上映中

4月8日には一部劇場除いた全国劇場にて公開記念舞台挨拶を生中継しました。

俳優さん

萩原利久さん

八木勇征さん

高野洸さん


私の好みの似た系統コンビ作品

アニメ「BANANA FISH」

ゲーム「バディミッション BOND」


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