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反田恭平&小林愛実inワルシャワ再び♪

この8月、ポーランドはワルシャワにて
「18. Chopin and his Europe International Music Festival」
と題する音楽祭が行われています。
「ショパンと愉快な仲間たちの音楽祭♪」とでも訳したくなるような(実際、そのようにツイッターで呟いている方もいらっしゃいました)タイトルですね。
昨年10月に行われたショパン国際ピアノコンクールで入賞したピアニストなどが続々と登場する豪華な催しです。
日本からショパンコンクールに出場し見事二位と四位に入賞した反田恭平さんと小林愛実さんも参加し、演奏の模様はライブ配信されました。

とても嬉しいことに、アーカイブも見られます。クラシックがお好きな方、ピアノがお好きな方、ちょっと興味を持った方。ぜひぜひご視聴ください。

反田恭平さん(8月21日)

ご本人のコメントによれば、昨秋のコンクールを思い出して、久しぶりに緊張なさったとのことですが、冒頭のバッハ作曲シャコンヌが正統派のクラシカルな味わいで、まず掴みは上々。続くブラームス作品(「一輪のバラが咲いて」はタイトルもお洒落)、ショパンの前奏曲、ソナタ第3番いずれもコンクールを経ての進境の著しさを感じさせてくれました。さらにアンコールの「ラルゴ」と「英雄ポロネーズ」の「音楽しりとり」(ラルゴの最後の音と、英雄ポロネーズの最初の音が同じ)。耳の肥えたワルシャワの皆さんの心をがっちり捉えた様子でした。

小林愛実さん(8月22日)

シューマンのアラベスク、シューベルトのソナタも深く心に響いて、とても良かったですが、愛実さんの凄味をより感じられるのは、やはりショパンの「24の前奏曲」。調性の異なる24の小品(勿論、曲調もテンポも様々)からなる作品です。ショパンコンクールの3次予選での鬼気迫る熱演が印象的でしたが、今回も入魂の演奏でした。(私が特に好きなのは、対照的な4番と24番。この春競技を引退したばかりのプロフィギュアスケーター、田中刑事さんが町田樹さんの選曲・振り付けで演じた「ショパンの夜に」が、まさにこの2曲を使用したもので、美しい素敵な演技でした。)

私にとっての、お二人の魅力を簡潔に言い表すなら、
反田恭平さんは、懐の深い包容力
小林愛実さんは、並外れた高い集中力

ということになろうかと思います。
また、ピアニッシモの繊細な雄弁さは、お二人に共通する美点なのではないでしょうか。「ピアノで歌う」とはこういうことなんだと、かつてのピアノ劣等生にも得心がいきます。

才能あふれる若者が世界の檜舞台に駆け上がる瞬間を目撃し、さらに高みを目指していく過程をリアルタイムで見守れる幸せを感じる今日この頃。
内外には、相変わらず嫌な気持ちになるニュースが溢れていますが、
推し活は楽しいな(^^♪

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