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死ぬことと見つける意味(2016年2月22日アメーバブログ掲載)


【葉隠】は現代で謂う佐賀県の戦国武将・鍋島家茂を祖(とも言いきれん系譜やが、それを蘊蓄しちゃうと話が違う宇宙にまで逸れるから… )とした藩士の間に受け継がれた思想を100年ほど後年の江戸時代中頃に書本化されたもので、本来は『口伝にて』習得し覚えたなら本は燃やし後は実践のみ!を戒めとした《侍入門書》なのどす
江戸時代中頃…ってのがミソでね
🤔

つまり、徳川幕府による支配体制が日本の全てをガッツリ覆っている、善くも悪くも太平なタイミングで世に出たからインパクトがあった訳や!
戦国期の只中なら
そんなの当たり前やんけ
子供ですら素通りしたかも知れん★

まぁ【葉隠】を知らんでも《武士道と云ふは死ぬ事と見つけたり》てな言葉は聞いた事があるやろうし、太平洋戦争の時はその言葉尻だけを抽出して兵隊に叩き込んだりなんかしたから "勘違い" してる人間が現代でも少なからず存在しとるみたいなのは確かや‼︎
ほらっ、戦いに負けても腹一つ切らん、主にスポーツ系に見られるアレや☆

侍を自称するんやったら…






社交的な振る舞いのHow-toも網羅しているにも関わらず【葉隠】と聞いただけで萎縮したり避けたりする人たちは『死ぬこと…』に脊髄反射してるんでしょうがっ
そんな事を言うなら【ロミオとジュリエット】も成り立たなくなる…人間てのは本当に本気になれば命を賭けられる生き物なんよ

🤑
車に轢かれそうな我が子を見て『考えてから行動する』…そういう人間には確かに理解不能かも知らんが、そんなに大仰な内容でもないで★

俺は…ね
いつも通り "世間の善し悪し" を規準になんかしないで【葉隠】を見直せないか?思う訳や
殆どの人間は100mを9秒台で走る事なんか出来んが… 果たして本当にそうか?
虎やライオンに追い掛けられたら9秒出るんじゃないの?

或いはもっと速いタイムが出る可能性もあるわな(でもやっぱ喰い殺される可能性がデカいか?それとも体が壊れる?)
格闘家やアスリートは結果として意図的にそういう状況へ自分を追い込んでるんじゃないの?…と
ソレは【葉隠】で提示されていた《武士の心得》と、どれほど違うのかな?…とな

ちゃんと理解すれば判る事やが【葉隠】は『何でもイィから命を賭けろ、或いは捨てろ』とは一言も書いとらん!
寧ろ逆で
『(窮地に陥ったならば)死にモノ狂いで』切り抜けろ!と説き、その為『毎朝に死ね』と言っとるのよ
Σ(-᷅_-᷄๑)
朝、睡眠から覚めたら体を起こさないで瞑想し、その中で死ぬシミュレーション… これを毎日繰り返す事で死の恐怖を緩和させ『悠然と過ごせ』としているのさ☆

それは恐怖のあまり、体を硬直させてしまったりして失敗せんが為のものであり、決して変な新興宗教な類いの話なんかやおまへんのや‼︎
『生きて勝利を掴む為』であり、最初から『死ぬつもり』を前提とはしたらんよ!
死ぬ事は最後の最期、本当にどうしようもなくなったらジタバタせず潔く死ね!
…その為に『毎朝に死ぬ』んだから‼︎


書本という形で世に出された時、武士より寧ろ町人辺りに受けが良かったらしい… この事一つ取り上げても当時の武士たちの心根が何処ら辺に存ったのかが判ると思う
🤔
黙っていても城へ出仕(現代やと ”出社” やな)して神妙な顔しとるような、ほぼ安泰な時節に『何を言い出すんや!?』かな★


その、敢えて火鉢の中を引っかき回すような内容に《武士の格好した平民たち》は訝るどころか、下手したら驚天動地この上なかった事やろうね☆
戦(いくさ)経験は当然なくて、他者と斬り合う事もない(やれば高い確率で家ごと重罪だす)時代の侍たち…


知ってか知らずか【葉隠】の教えは同じ武士に限定すれば幕末の新撰組(厳密に謂えば新撰組は武士ではなくて、現代の期間雇用が相当かな?)が一番濃厚に実践したと思うんやが、鍋島と新撰組は何の関係も無いし、敢えて共通点を挙げるなら強い立場ではなく、何らかの強烈なインパクトを示さないと『埋もれてしまう』危機感かな?


どうやら《答え》が少しずつ見えて来たなぁ☆
つまり "武士らしく" あろうとする切望の果てが『武士道と云ふは死ぬ事と見つけたり』という異様な精神構造を醸成させたのだろう!…と
新撰組が席巻した頃の《本物の武士たち》は殆どが実戦では使いモノにならないポンコツ連中で、対する新撰組や薩摩、長州、土佐の方は明らかな目的に向って行動していた!
士分(武士の身分)になりたい…自分たちの思うような新しい組織(明治政府)により支配したい…

人間は肉の体を持つ三次元の生命体やが、そこに明確な意志を宿らせる事により、その体は可能性の限界に挑戦する権利を手にできる訳や!



俺的に【葉隠】は『【週刊プロレス】と【ホットドッグプレス】をミックスさせた指南書』や(例に出した雑誌が古い事この上なし!)
其処に意味を求めるなら厳然と存るし、バカげてるといえばバカ丸出しや

😅
ただ《切腹の仕方》なんかは "退社届けの書き方" なんやと思えば合点も少しはいくやろう
何? 理解できない?
当たり前やろう!

彼等は "武士" という、今では絶滅した類いの人間なんやから!
成績=敵の首、な人間たちやぞ !!!
そんなのでさえ、100年も経てば現代のサラリーマンと何も変わらん『無事是善き哉』となる訳で☆
其処へ【葉隠】やろ?
Σ(||゚Д゚)

別に難しく考えんでも
『そういう人間たちが居た』
認識すりゃ良いだけやと思うぞ

但し… いつ、どこで【葉隠】な思想を押し付けられるか、この日本じゃ判らんぞ!
そういう事態に備えておいて何も損はないと思うな★

でも

その考え方こそ【葉隠】なんどすが…


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