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恋の詩

飛行機



約50cmほどの小さな窓から見える光のどれかに。
虫のように小さく動く光のどれかに。
じっと見つめると気分が悪くなってしまう無数の光のどれかに。
あの人はたしかに居るのだろうか。
たった1日。
これから80年もあるであろう時間の中でたった1日。
同じ場所で過ごした彼は。
名前も声も、忘れてしまった彼は。
それでも。
今私が飛んでいるこの下に住んでいる。
それだけは分かっているのだ。


思い出

忘れることが出来たら、きっと楽なのに。
忘れることが出来ないから、きっと幸せなんだろう。


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