【この歌詞がイイ!】『好-じょし-』より「君がいなくなったってご飯はおいしい ちゃんと味もする」

 この世には数え切れないほどのラブソングがあります。お相手と出会ったときの歌、付き合い始めた頃の歌、すれ違いをうたった歌、別れをうたった歌。ロマンチックでセンチメンタルな恋模様が展開されますが、それはあくまでも歌詞の世界の話。実際に恋をしてみたら、思ったよりもドラマチックじゃなかった、なんてこともあるかもしれません。

 坂口有望の楽曲『好-じょし-』は失恋を扱う曲ですが、その別れ方はなんともリアル! 曲のサビの歌詞を見ればすぐに解りますよ。

君がいなくなったって ご飯はおいしい ちゃんと味もする

 よく失恋ソングでは、「相手と別れた悲しみやショックで食事が喉を通らない/味がしない」なんて言葉が並べられますが、『好』の語り手は真逆。ごはんは食べれるし、しかもちゃんとおいしい。でもこのおいしさは不安の残るおいしさでもあります。思ってたのと違うぞ? これが失恋、なのかな? 本当に私は彼を愛せていたのかな? まるで別れた彼との愛を確かめるように、『好』のなかには「ねえ」という言葉が何度も登場します。
 ドラマと現実のギャップに悩む、とてもよく考えられた歌詞だと思います。それではまた次回お会いしましょう、ぐーばい!

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