美大をバカにしていた私が美大に入学した話④

こんばんは。何とも珍しく、気分屋の私が2日連続文章を書いています。昨日は1日暇だったのです。今回は大学と運命的な出会いをしてしまうお話になります。ここまでダラダラと長くなってすみません。

↑前回はこちら 

6 高3 決まらない進路

私はいつのまにか高校3年生になり、進路について少しずつ焦るようになる。友達に進路について聞くと、大体行きたい学校は決まっているようであった。

高1から大学について調べたりと、意識の高さっぷり(笑)を発揮していたくせに、いつまでも行きたい大学がない私。なぜこうなった・・・と笑うことしかできなかった。

それでも私は流れに身を任せ、なんとかなるさ〜と生きていた。焦るくせに何もしないのが私なのである。ずっと行きたい大学が見つからなかったら、昔親が通っていて、なおかつ従兄弟が現役で通っている埼玉の女子大に進学すればいいや、と考えていた。

その頃、志望校と志望理由を600字以上で書く課題が出たのだが、相変わらずテキトーに大学名を書き、サイトをみてテキトーに理由を書いた。添削して返ってきたコメントには「まず文字数を確認しましょうね・・・💦」と書いてあった。500字程度しか書いてなかったのである。私はそこからであった。


しかし、この後、こんなにも行きたい大学がなかった私が、とある大学と運命的な出会いをしてしまう・・・


7 運命的な出会い

 4月の終わり、私は学校を休んだ。理由はシンプルにめんどくさかったからである。みんなが真剣に授業を受けている中、ネットサーフィンしながらゴロゴロする・・というなんとも最低なサボりをしていた。

でも今思うと、このサボりが運命の分かれ道だったのかもしれない。

夕方、私は急に大学のことを思い出した。「流石に調べないとな・・・」と思い立ち、大学について色々と調べ出した。(もちろんソファに寝っ転がりながら)

 私は所謂、中堅大学と呼ばれる大学群を調べることにした。私の頭ではこれら中堅大学に行くことすらとても、いや、かなり難しいのである。
それなのに、「このあたりの大学行けたらな・・・」と思ったりしたのだ。
どうにか推薦で行けないかなと思って入試方法をまとめたサイトを見まくったりしていた。でも、どこも評定4.0以上だとか、実績があるもの、とか資格◯級以上とか書いてあった。そりゃあそうである。実績のないバカを大学に入れるメリットなどほとんどないのだ。


「まぁ、アタシには無理カァ、そりゃ仕方ない」と思っていた時に私は見つけてしまった。
日本大学芸術学部(通称日芸)の存在を。

これが私にとって、運命の出会いであった。

「日大って芸術学部あるんだ!」が最初の感想であった。しかも、総合型選抜なら成績もいらないし、特に資格も必要ない。そして、昔からやってみたかった写真について学べる学科があったのだ。しかも写真学科はそこまで倍率が高くない!私は今までにないくらい急いでサイトを調べた。

サイトを一通り見終わった私は、とてつもなくメラメラしていた。
「私は絶対この大学に行くぞ!」と。

こんなにも大学に対して興味が湧いたのははじめてだった。全てが違う世界に見え、全てが魅力的であった。もう、ニヤけが止まらないレベルである。私にはこの大学しかない!という気持ちになっていた。今までにないこの感覚。なぜか嬉しくなっていた。興奮が止まらないまま、夜散歩した記憶がある。

次の日には、すでに日芸のサークルや委員会などを調べたりして、このサークル入りたいな・・・なんて夢を膨らませていた。

ただ、私は熱しやすく冷めやすいタイプである。そのため、3日経ったら興味がなくなってるかもしれない、一週間経ったら忘れている可能性もある。しかし3日経っても一週間経っても日芸に入りたいという気持ちは変わらずであった。むしろその気持ちは増していたような気がする。

授業中も日芸のことで頭いっぱいで、ご飯を食べる時も寝る時もずっと日芸のことを考えていた。あんなにも、大学に無関心だった私がここまで魅了されているのは不思議であった。もはや何かの呪いにかかってしまったレベルである。

あの日、もし学校をサボらなかったら一生日芸に出会うことはなかったのかもしれない。



そして日芸は東京5美大(私立)という美大の括りに入っていたのだ。

このように、美大をバカにしていた私がいつのまにか美大を目指すようになった。


つづく


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