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これからの消防の課題

こんにちは
消防士を辞めて、早くも7ヶ月が経ちます。1日1日が早送りされているかのように早く、毎日経験してないことばかりが起こり、民間人の大変さを痛感しております。

さて、今日はこれからの消防の課題というテーマでお話しをします。

最初に言っておきますが、私は消防が大好きです。批判とかそんなのではなく、13年間勤めて感じた、消防の改善点を記していきたいと思います。より、消防が良くなっていくために。

どんなお話かというと、「再任用制度について」です。
再任用制度とは平成25年度以降に段階的に60歳から65歳へ年金の支給が引き上げられることになり、働かないと、無年金・無収入になってしまうため、希望者は再任用職員として働くことができる制度である。

再任用職員になると階級も下がります。(例外もありますが)

消防では再任用職員になる方は、感覚として8割くらいの人がなっています。(これは僕がいたところの場合ですけど。)
残りの2割の人は、自分で職を探したり、病気等で働かない人も中にはいらっしゃいます。

再任用の制度が始まった当初は、現役の職員から不満がありました。
どんな不満かというと「働かない」「なにもしない」「ただきているだけ」「うるさい」などやはり思いがあったようです。当然、再任用職員の全員が全員そうではありません。

しかしここで、再任用職員の人からの思いはこうだったんじゃないかなと思います。(私の予想です)
「もう少しで退職で、ゆっくり余暇を楽しもうと思っとったのに急に制度が変わって、たまったもんじゃないわ!!」
そうなんです。彼らも被害者なのです。

この答えに対し、現役は「じゃあ再任用で働かんかったらええやん。」

これは、一理あるかもしれませんが、寿命が伸びた今、退職金だけではやはり食っていけないのが今の世の中でっせ。

しかも消防職員は豪快な呑んべいのひとばかり。若い時は借金してでも呑みにいく人がおおかったのに、お金があるとおもいますか?

しかし、そうは問屋がおろさない。

やはり、税金で給料が払われているので、そこはしっかり市民のために働かないといけないですよ。

そもそもなぜ再任用職員は働かないのかを深掘りしてみます。

理由は2点あると思います。

まず、1点目は再任用職員になった人たちは管理職にだった方が多いです。
現役の管理職の方は、上下関係が厳しい世界ということから、もともと上司だった人に仕事を与えることはやはり難しいということです。ましてや、中間管理職や下の人たちが仕事を依頼することなんて、到底無理です。特に管理職の方は、自分ももうすぐ再任用になる立場なので、仕事を与えてしまうと自分にしっぺ返しがくることを恐れている。

そして2点目はそもそも仕事をやらないのではなく、できないということです。
もともと管理職だった人は、判断力や決断力、そして責任を取ることがメインの仕事となり、パソコン作業などの事務的な仕事は部下に任せています。さらに時代の進化により、当時バリバリ仕事をしていた時に比べて、勝手が大きく変わっているというこもあり、現代の仕事の仕方がわからなくなっています。
かと言って、再任用になったからもともと部下だった人に仕事教えてというのもやはり恥ずかしいというのもあるのだと感じます。
(ただ、もともと管理職ではなかった再任用職員の方は、やはり仕事をおぼえていらっしゃるので働いている方もいます。)
また、体の衰えで、現場でもなかなか活躍できないです。

今後の改善として

現場経験など豊富な再任用職員の方をうまく活躍できる仕事として、やはり現在は現場が少なくなっているので、当時出動していた時の現場の内容や失敗談を教養していくがいいのではないかと感じます。また、入ってまもない職員を指導する役割を与えれば、やりがいも出てくるのではないかと思います。「こいつは俺が育てたぞ」と意識も芽生えてくると思います。

これからの再任用制度や再雇用制度を受ける若い人たちへ

今の再任用の職員の方は、いきなり制度が変わり変化に対応できなかったので、ある意味仕方がありません。文句は言わないように、歩み寄ることが大事だと私は思います。やはり人は頼られると悪い気がしません。昔の現場の状況や失敗談を積極的に聞いて、自分の経験の一つにしてください。
自分が、同じ立場になった時に、自分から積極的に仕事ができるよう、常に仕事内容を把握すること、体力を維持することを心がけてください。
おすすめは、現役時代に予防業務を携わっておくことです。再任用の職員でやはり重宝されるのは、予防業務に携わっていた方です。予防業務だと体力はいりませんし、大きな火災がない限り、大幅に法律も変わることはありません。ですので、今のうちに予防について、知識をつけておくと、再任用や再雇用になっても生きる道が開けるでしょう。

最後に

今おられる再任用職員さんをいかに活かせるかが、これからの消防のクオリティを上げることにつながると思います。

そのためにはお互い(現役、再任用)が歩み寄り、着地点をしっかりと決めることがポイントになってきます。

再任用職員になる前に、能力の検査やできる仕事内容を把握するためのちょっとした試験を取り入れるのも一つの方法かもしれません。

ここまで読んでいただいてありがとうございました。
これからも、消防の発信していきます。







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