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【エロゲ感想】ノラと皇女と野良猫ハート2 91点

【前作との比較】

内容は前作からの延長なので魅力の欄は前作の記事を見ればいいhttps://note.com/vast_gerbil711/n/n2073a93a1c64

だからここでは前作との比較をする
全体的にいえば明らかによくなっただろう
共通ルート 新キャラ 個別ルート 曲 ギャグなど全部だ
あとは前作ヒロインとのアフターストーリーまで追加されている

内容に関していえば今作は下ネタ要素が減り『マッチ売りの少女』『大きなカブ』『ロミオとジュリエット』などお伽話にちなんだ話が多い
それで作風が崩れるわけでなくむしろめちゃくちゃ合っていてシナリオをよりよくしてくれた
絵本の読み聞かせを伝説を語る風に描くのは今作らしいなと思った

【ヒロイン】

●ユウラシア

前作でも思ったけど声優の声質や演技がキャラととても合ってる
明るく元気な性格をよく表現できていてとても好きだ
各キャラに特有のあだ名をつけてるのもいい
特にアイリスに氷ちゃんとつけたあだ名が一番気に入ってる
名前や見た目からつけたわけでもなくアイリスの特徴だと分かり愛嬌も込められてる

個別ルートはライブ活動やデートなど楽しいイベント中心の話だった
いい意味で無難な内容だったと思う
お互いが好きになった描写や告白のシーンとか雑だけど細かいことは考えず2人のイチャイチャを純粋に楽しめばいいと思う
ユウラシアにはいい意味でシリアスな話は合わないのでユウラシアらしい明るい雰囲気で終始やっててよかった

同調魔法の件でパトリシアへの対抗心や自分には何もないという劣等感があったけどノラとのライブでそれも解消できて最低限のテーマ性があったのもよかった

ただ1つ気になる点としては2ならではの要素がないことかな
前作のパトリシアルートのユウラシアのパートは仕様微妙だった
それをこのシナリオに宛ててこのユウラシアルートを2ならではの要素(具体的にはアイリスやノエルとか氷の国絡み)をつければよりよくなったかなとは思う
内容から分かるとおりこのシナリオでそれをやるのは難しいとは思うけど
これも別にそこまで気になるってほどでもなく強いて挙げればって程度で内容の質そのものの問題はないのでマイナスにはならない

●ルーシア

ユウラシアみたいにすぐ終わるという思ったけどかなり力入れてたな
ルーシアはノラのことをよく思ってなかったけど一緒に犬克服への行動をともにしてるうちにだんだんと関係がよくなってきたな
苦手を克服してガルム一族も倒してルーシア ノラ2人の呪いが解除された
ルーシアは今まで姉妹や母親のために行動して自分のための行動をすることがなかったけどノラたちとの出会いをきっかけに自分の幸せのために行動できるようにもなった
やがてバイトの掛け持ちをして家賃や食費も払うようにもなってこのシナリオは本当にルーシアの成長を感じるいい内容だった
あとお互いがお互いのことを思って行動しておりその想いの強さが非常に伝わった
特に逃げたルーシアを自転車で追いかけるシーンは挿入歌も相まってかなり気に入った
あの曲めちゃくちゃいい

呪いを解いてデレたルーシアのかわいさはすさまじいものだ
携帯の暗証番号を力技で解いたり他の女と話した性格な時間を把握したりめちゃくちゃ重い女になってたな
あとノラに褒められて照れただけで爆発するのは最高にかわいすぎるな
2人とも自己研磨してるうちにモテるようになったのも面白かった

●高田ノブチナ

ラストで母親と抱き合うシーンは最高すぎて号泣した
母親に謝られた時生まれたことに対する申し訳なさを感じた
謝るのではなく母親から生まれてノブチナという名前をもらったからにはちゃんと生きたいという強い思いが文化祭の演劇と重なってよりいいシーンになった
ノブチナは乱暴で雑で勉強ダメだったりするけど優しくて誰よりも勇敢で身体的な強さだけでなく精神的にも強くとてもいい娘だと思った

井田 田中ちゃん 明日原をはじめとした友達が今まで以上に活躍した√でもあったな
ノブチナは誰にも自分のことを明かさず一人で抱えていて弱い自分を見せなかった
それをお節介を自覚しながらも友達のためを思ってノブチナの本音を聞き出したり母親との再会に協力したりノブチナを釈放してくれるようがんばった
事件解決後はちゃんと約束を破ったノブチナを叱ったのもよかった
こいつらの友情が尊すぎね

井田と田中ちゃんが結ばれたのもよかったな
2人の下の名前も明かされたし
あとこの√は田中ちゃんにも結構焦点が当たってたな
正直前作までの印象だと田中ちゃんは他のキャラに比べてちょっと地味だったけどこの√やったら地味なんて言わせないってくらいいいキャラしてた
小さい頃から病院通いでみんなに申し訳なくなって家出した過去があったなんてな
思った以上にノブチナに反発しておりあの田中ちゃんが攻撃的になったのは新鮮だったな
お互いに本音をぶつけ合って本当に信頼し合ってるんだなって思った
そしてみんなに気を遣われるつらさがあったけどノブチナたちは気遣いなしで純粋に一緒にいたいと言ってくれた
父親にも間違った自分を叱って欲しかったと言っており大切な相手だからこそ間違ったらちゃんと違うよと言うことの大切さを強く感じた

ノラととはギャグ重視の作品でシナリオにはそこまで力を入れてない印象だったからすごい不意打ちだった
挿入歌もめちゃくちゃよかったな

この√は前作からいる各キャラへの愛着が深まったり新たな掘り下げを通したことによる前作をプレイしたからこその感動だと思った
仮に前作にこの√があったとしてもここまでの感動にはならなかったと思う

●アイリス

みんなから忘れられてきたアイリスが覚えてもらえるようになって本当によかった
最初は母親の言う通りに生きてたけどパトリシアにお説教されて勉強するようになり自ら考えて行動するようにもなった

冬やお盆に来ることから幽霊疑惑を抱かれてもちゃんと自分は生きてるって言えた
母親に諭された時も過去を学んだうえで未来のことを考えたいと言い返して成長を感じた

『マッチ売りの少女』や『大きなカブ』などお伽話にちなんだシナリオもよかった
共通ルートやこのルートともにラストは大きなカブで〆られていてキャラみんな楽しそうに引っ張っていて思わず自分も
「うんとこしょ!どっこいしょ! それでもカブ(国)は」 「抜けませーん!」
と掛け声をかけたものだ

【総合評価】

前回でエロゲの採点基準の記事を書いたけど今回はそれが分かりやすく点数に表れたな
前作のノラととが75点だったのに対して今作は93点でかなり上がった
その理由としては個別ルートの出来だ
特にノブチナルートは号泣するほど素晴らしい内容でとても満足できた
自分の基準だとキャラやギャグとかがよくても結局シナリオがよくないと点数は伸びないからな

だからといって前作をやらず今作だけプレイというのはオススメできない
それは前作をプレイして内容や雰囲気を把握してキャラへの愛着も抱いてこそ真価を発揮する作品だからだ

93→90点  9/28に修正

90→91点 9/30に修正

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