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レコードへの憧れ

ソノシート

 『ソノシート』って、知ってますか?子供向けの雑誌の付録によく付いていましたね。かれこれ45年以上前の話では無いでしょうか…
 子供の時には、この名前を言われても知らなかったのですが、後になりそういう名称なのだということを知りました。私の思い出では、赤とか青のペラペラの薄っぺらいプラスチックで出来たレコードでした。子供の時には何が聴けるのかと楽しみでしたが、私の家には当時、レコードプレーヤーは無かったので、結局一枚も聴くことは出来ませんでした。こんなのを聴くことが出来る家庭は、やっぱりお金持ちだろうって、子供の時は思っていました。
 でも、当時の音楽媒体といえばレコードで聴いていたことになるんですよね。そして中学生くらいになると、レコードプレーヤーはすごく欲しかったことを思い出します。さらにアンプやスピーカーのコンポーネントシステムーいわゆる”コンポ”って格好いい言葉でした。

ラジカセで「エアチェック」

 子供(中学生)時代の我が家にはレコードプレーヤーはありませんでしたが、「ラジカセ」はありました。そして、その「ラジカセ」を確か親にお願いをして貰い受けたと思います。ラジカセでラジオを聴くときには電波を拾いやすいように部屋の窓側に置いて、一所懸命にチューニングしてましたね。結局のところ聴くことが出来た放送局はNHK-FMだけでしたが、これこそが音楽との出会いになったことは、以前記載をしました。
 ところで「カセットテープ」はご存じですか?今となればさすがに使うことはなくなりましたが、私にとってはレコードに代わる気に入った曲を聴くことが大事なものでした。そして当時「エアチェック」なんて言葉はあったのかなぁ…よくクラシック音楽を録音しました。
 ここで問題になるのが、カセットテープの時間なんですね。クラシック音楽を録音するのには、46分テープなんて使い物にならないんですよね。つまり片面23分ではモーツァルトの交響曲や協奏曲を録音するのも間に合いません。もし、同じような経験をお持ちの方がいたら、途中で切れて最後まで聴くことが出来なかったということを経験されたことと思います。ちなみに、マーラーやブルックナーを録音しようものなら90分テープ以上が必要になりますよね。昔は60分で最後が聴けないということをよく経験しました。

高校合格で買ってもらったCDコンポ

高校に上がる頃から、CD(コンパクトディスク)が主流になってきました。やっぱり憧れでしたね。
 その後、高校合格のお祝いとして、CDプレーヤーとプリメインアンプを買ってもらいました。今となれば親には無理を言ったんだろなと思います。スピーカーは何故か頂いたものが有ったので、アンプとケーブルをつないで音を聴きました。ありきたりの言葉ですが感動でした。
 そして初めて買ったCDは、テンシュテット指揮 ベルリンフィルのワーグナーの「ニーベルングの指輪」のハイライトでした。それからは、小遣いを貯めて高いCDを買いました。今となれば、こんな高いCDを購入することもなくなりましたが…
 また、CDを購入する情報源は音楽の友社の「レコード芸術」、これも高い雑誌なんですが、毎月定期購読して「特選盤」の批評を読んで購入の参考にしましたね。CDショップには、当時レコード芸術推薦といったPOPも付いてていて、意外にもクラシック音楽のCDは店頭で買うことが出来ました。注文もよくしましたけれどね。

 その後はスマートフォンやパソコンで聴くなど、音楽の聴き方も変わってきましたが、私は今でもCDプレーヤーで音楽を聴くことは、大事な生活の一部ですね。ところで最近、音楽ファシリテーターの飯田有抄さんが「サウンドバーガー」を紹介されていましたのを見て、レコードプレーヤーもいいなって最近感じています。
 とはいえ、これからも素晴らしい音楽に出会えることを願っています。

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