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怪談12「落ちてきたモノ」

 ※この話はグロ注意です。幽霊とかではなく、グロい表現のある話ですので、苦手な方は読まないでください。


 ・・・・上記に一応注意書きしましたからね!
 見た後で「気持ち悪い話書くな!」というのはナシにしてください(笑)。
 短い話で、幽霊が出るわけではありませんのであしからず。

 これは、父親が若いころに体験した話で、そのおかげでいまだに「生肉」や「超レアな肉」が苦手だという話です。

 父親が高校生の時代で、その頃って、パチンコは手でパチンとバネのレバーをはじいて遊ぶ時代で、地方ですからだいたい1000円あればご飯食べて、床屋に行ってダンスホールで遊んで帰るぐらい遊べたころの話です。
 (当時のパチンコ屋は、台の上から出玉を入れて出す方式で、上で出玉を入れる係の人と仲良ければ自動的に1000円ぐらい儲かるという仕組み※私がみたわけじゃないので本当かはわかりませんが、父親はそう言ってました)。

 その頃は、まだまだ荒れた時代でして、学生帽をめっちゃ小さく特注して、頭にちょこんと乗せて使用するというのが流行ってたそうです。
(意味わからんw)。
 父親はかなり悪い部類で、あまりにひどくて高校をクビになり、別のとことん悪い高校に入りなおしてなんとか高校卒業を得たという人です。
 ※なんというか「男一匹ガキ大将」という漫画のような時代なのでしょうか?

 まあ、その1回目の高校をクビになる前の話で、その日はとっても快晴で、冬前ぐらいの心地よい時期だったそうです。
 朝から数人で登校(登校はするのだけれど、クラスの同級生に代弁を頼んで、みなで抜け出して近くの神社で集合し、遊びに行くという流れ)していると、友人の一人が反対側から下駄ならして走ってくる。
(学生服に下駄というのが時代感じますね)
 どうしたのかと尋ねると友人曰く「学校の横通ってる線路に人が飛び込んだ」と言うのです。

 まあ、そうなるとやんちゃ盛りの父親たちは「肝試しや!」となって、不謹慎にも、その線路の上を歩きながら学校に向かったそうです。

 飛び込みがあった場所に人だかりがあるのを、はっきり目視できるぐらいまで近づいた時でした。

 木の上から「ガサガサ」って音がしたそうです。
 「ん?」と思って立ち止まって上を見てるとなにかが木の枝の太い部分(正確には、父親たちが歩いている線路のわきにある林の線路に近い木の上から)に引っ掛かってる。

 お?と思って近づこうとするとその引っ掛かっていたものが「ドサッ」と目の前に落ちてきたそうです。

 ・・・・・人間の太もも、右足の・・ぶった切れたやつだったそうです。

 父親たちが「うぉぉぉぉぉぉ!」と騒いでいると、遠くから気が付いたのでしょう。
 警察官が走ってきました。
 そしてそれを見るなり、すこし目をそらしながら「こんなところまで飛んでいたのか」と言ったそうです。

 ・・・まあ、いくら荒れたやんちゃな時代でも、まだ高校1年生でしたから、そんなん見せられたら「引く」でしょうねぇ・・・。

 それ以来、父親は生肉は苦手で、ホラーもゾンビ物とかは苦手になったのでした。

 と、まあそんな話を聞かされたのですが、それに関連?するのかわからない話があります。
 その飛び込みがあった場所はなぜか自殺が多い場所となっていましたが、私の同級生がある日、自転車で友人と闇チャリ(わかる人いるかな?)二人乗りで中学まで向かっていた時にその踏切(踏切と書きますが、そもそもそこは人が一人通るぐらいの場所で遮断機なんかもない場所です)に差し掛かったときに電車が来たそうです。
 でも自転車をこいでいる方はぜんぜんそれに気が付かず、後ろの友人が揺さぶっても、声かけても反応がなかったそうです。

 もうやばいと思って飛び降りた時、自転車の前輪が電車に接触し、思いっきり吹き飛ばされたそうです。

 そして、こいでいた同級生は命は無事でしたが、右足が複雑骨折w。

 そして中学校で先生の一部が「あれは地縛霊のせいです!」と騒ぐという・・・。

 奇妙な偶然かもしれませんが、その同級生も「右足」なわけです。
 なお、そいつ曰く「まったく電車の音も、後ろの友人の声も聞こえなかった」そうです。

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