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怪談19「ある部活の写真」

 ※この話は「写真」を見た人にのみ「障り」があり、話だけなら大丈夫と思っていますが、念のため、そういったものが苦手な方は、ここで読むのをやめてください。

 当時、私が働いている職場はいろいろと不思議な事が起こるため、なんというかオカルトというかそういった話で休み時間に盛り上がることもありましたし、「○いのビデオ」なども職場の人に人気がありました。

 そんな中、ふとある一人の同僚がこう言うのです。
 「あ、おれ、心霊写真持ってますよ」と。

 そんなん、もうお宝なわけですよ。
 ビデオじゃテレビではなくガチで見れるわけですから。

 私はあまり興味がない(普段から相談やら受けてますので、見るのも面倒)のですが、周りは盛り上がります。

 「お、じゃあ明日持って来いよ」とか「どんな写真なん?」とか。

 なんでもその同僚が言うには、部活生活の最後の全体集合写真だということですが、全然しらない、当時の自分たちと同じぐらいの年齢の男の子が写ったそうです。

 ただし、問題があるそうです。

 それは「写真を見た人間のところにその男の子が現れる」という問題があるそうです。

 「当時、親とかも見るじゃないですか?それとか部活外の友人とか。そしたらみんな、その男の子が夜にあらわれたと言って大騒ぎになったんですよ」との事。

 もちろん、部活の仲間が持つ写真にも写っており、皆同じような体験をしたということでした。
 
 でも、1回しか現れないということで、結局、お祓いなどもせず、そのままアルバムにしまっているらしい。

 まあ、そんなん職場の皆は信じません。
 「お前、嘘つけよ~」とか笑う始末。
 「なら、マジで明日持ってきますよ。どうなっても知らないですからね」と同僚は言いました。

 その後、仕事を終えて気が付いたのですが「考えたら私は明日から2連続の休みじゃんw」となったわけです。

 でも、まあまた持ってきてもらえばいいかとその時は思ってました。

 そして休み明け。
 
 職場に行くと、後輩たちが数名飛んできました。
 「先輩(私)、あの写真見ました?」と。

 いや、自分はまだ見てないよと言うと、皆して「あれ、洒落ならないですよ、マジで現れました」と言う。

 で、職場の同僚やら先輩やら、皆、ちょっとテンションが低いわけです。

 皆の話を総合すると「写真を見た後の、最初に寝た時に出る」と。
 見た人たちは全員「あの男の子だった」と言っていました。

 そんなん、言われたら、さすがに私も見たいわけじゃないですか。
 それで、見せてもらおうと、その写真を持っている同僚に話しましたが、その同僚は「いや、もう俺、触りたくないから持ってこない」という。
 「いや、まじで持ってきてよ」と言っても、絶対にもうアルバムも開かない・・・と言うのです。

 どうしてかと問いただすと「あれ、1回だけかと思ってたけど。職場に持ってきて、皆に見せる時にアルバム開いて自分も見るじゃん?そのあと出たんよ」と。

 同僚曰く皆に見せる際に自分も改めて見たらしいですが、そのあと出たそうです。

 「怖いんでもう触るのも嫌だ」と。

 その後、見てない私と、その一部の人間でかなりお願いしましたが、とうとう見ることはできませんでした。

 というちょっとしたお話です。
 たぶんお話だけでは出ないと思います。

 しかし、見てみたかったなぁ・・・。


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