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蒼穹の見聞録

36
ラグラ神話 全35話と最終話の詳細エピソードで完結
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#連載小説

蒼穹の見聞録35完

蒼穹の見聞録35完

エピローグ

もう

自分でも

言葉に
ならない

いつなのか

何処なのか

良く
分からない

私‥

私は



誰?

ラグラの
最初の
人間


出遅れ

私は

最下位で
ビリっけつ

それでも

突出
飛び抜ける
ものなんて
無い

細腕に
スレンダー

尖って
伸びた

長い耳

赤子時代から
消えない
頬のアザは
幼少期からの
コンプレックス

体力だって
力だって
無い

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蒼穹の見聞録34

蒼穹の見聞録34

エノクです

義体に
用は
なくなったと
先生が
説明する

ラドゥ
「固有結界から、解放する」
「片割れの魂と同調させ、ランデブーが可能になる様、引き合わせる」

遥華
「幾つもの世界線を越える、長い旅になるでしょう」
「けれど、大丈夫です。エノクならば、ラグラへと辿り着く事ができると信じています」

蒼穹と
別れの時

エノク
「私は人間として生きなきゃ」
「蒼穹、私‥」

蒼穹
「エノク。蒼

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蒼穹の見聞録33

蒼穹の見聞録33

模擬戦

金閣銀閣の
瓢箪
撃破

これで

聖釘の
完全自立支援も
証明できた

輪廻の
復旧には
時間が
かかる筈

エノク
「ママ、蒼穹の事だけど」
遥華
「大丈夫です。ずっと、このままという訳ではありません」
エノク
「え?」
遥華
「フィーからの連絡を、待っていました。引き裂かれた片割れの捜索を依頼していたのです」
エノク
「 」

何の事だろう

そう思っていた

ラドゥ
「精神的安定

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蒼穹の見聞録32

蒼穹の見聞録32

瓢箪ユニット
撃破

巨体が
ズルズルと
轟沈する

奈落の
蒼穹へと
落ちた

蒼穹も
フェイスマスクが
解除され
素顔を
見せる

エノク
「都市部には‥落ちないわよね?」
蒼穹
「場所考えて模擬戦したから、良いんスよ」

エノク
「ごめんなさい。あの球体まで破壊してしまったわ‥」
蒼穹
「先生!終わったっス‥ん?」
エノク
「アレは‥ママ⁈」

ママが
攻防神の
翼に
乗って来た

遥華

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蒼穹の見聞録31

蒼穹の見聞録31

エノクです

瓢箪ユニットの
内部

ハッチは
瞬時に
開き

球体を
ばら撒く

更に
数多く

聖釘を
少しずつ
増やし

球体を
副砲で
一掃する

エノク
「そろそろ規則性で来る頃かしら?」
蒼穹
「数が増えれば」
エノク
「そう。ハッチを開く時間も増える」
蒼穹
「隙を見せないスね‥」

彼方も
演算で
来る

速度も
早めて
来る筈

一列に並ぶ
球体が
放たれる

弾幕

エノク

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蒼穹の見聞録30

蒼穹の見聞録30

模擬戦

金閣
銀閣

裂開した
瓢箪ユニットの
結界内部に
閉じ込められた

エノクです

照準を
合わせていない
聖釘を
外で
暴れさせても
無意味だ

回収する

エノク
「ごめんなさい蒼穹」
「油断したわ‥!」
蒼穹
「エノク、紀伝には何て?」
エノク
「最遊記?主人公の孫悟空は
返事をして閉じ込められたわ」

蒼穹
「此処までは、シナリオ通り」
「で、結果は?」

エノク
「当然、脱出よ

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蒼穹の見聞録29

蒼穹の見聞録29

うぷっ

群発頭痛
嘔吐

自立心を
無理矢理
いじられ

集中力が
散漫した

からの
義体の
ヒビ

極限状態の中
マズイ

たまらず
詠唱する

エノク

「聖釘‼︎」極限状態での
聖釘

自立支援で
発砲
するも

対象から
外れ

照準は
正確さを
失い

寸前の
距離で
命中を
免れる

金閣
銀閣は
次の
態勢へと
移行する

巨大な
瓢箪ユニットは
四分割に
裂開

黄金の
力場を

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蒼穹の見聞録28

蒼穹の見聞録28

エノクです

模擬戦
とはいえ

目の前に
立ちはだかる

数百mの
攻防神

その
形状は
瓢箪

相手となる
金閣銀閣は

瓢箪の
先端部へと
接続された

エノク
「蒼穹、金閣銀閣に何か呼ばれても、絶対に答えては駄目よ」
蒼穹
「どうなるんスか?」
エノク
「この、巨大な質量‥閉じ込められたら出られないわ」
蒼穹
「あ〜」

照準を
金閣銀閣に
合わせて

聖釘で
ワンキル

その筈

金閣

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蒼穹の見聞録27

蒼穹の見聞録27

目前に
現れた
攻防神

その
形状は
瓢箪

ラドゥ
「来たか」

エノク
「 」
「あれは⁈」

遠方から
飛来して来る

白銀の
球体

そこには

エノク
「あれが‥金閣と銀閣⁈」

ラドゥ
「蒼穹、交代だ。模擬戦を開始する」

エノク
「先生‥模擬戦って、アレを破壊するんですか⁈」

ラドゥ
「前回の総力戦では、実戦投入されなかったものだ」
エノク
「 」
蒼穹
「エノク、交代するっス」

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蒼穹の見聞録26

蒼穹の見聞録26

エノクです

エノク
「聖釘の模擬戦、やってみます」
「どんな状況でも、生き残れる様、ミリオンステージに記録させたいんです!」
ラドゥ
「うむ。良かろう」
「遥華様。宜しいか?」

遥華
「無理は、させない様に」

ラドゥ
「はい」

私達は
中央区から
最上部を
目指す

輪廻の
最上部

蒼穹の
広がる
遙か

外周する
浮島へと
移動した

外周する
浮島の上

見下ろす

対岸の
外周する

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蒼穹の見聞録25

蒼穹の見聞録25

中央区
司令本部に
続く転移

エノクです

ママに
呼ばれて
此処まで
来た

人として

再び
旅立ちの
時が
近づいて
きている

エノク
「行きましょう」
蒼穹
「理解」

転移

私に
交代
すると

無人の
回廊を
歩く

司令本部へと転移

先生と
ママが
出迎えて
くれた

輪廻の
被害状況は
依然と
深刻だ

遥華
「ラグラ計画の準備が整いました」

エノク
「ママ‥?五千年はか

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蒼穹の見聞録24

蒼穹の見聞録24

中央区まで
上昇する

エノクです

エノク
「私達、別れるのかしら‥?」
蒼穹
「どうやってスか?」

それは

私にも
分からない

蒼穹
「片割れを割く理由が無いスよ」
エノク
「そうだけど‥」
蒼穹
「エノクは、そうなったら受け入れられるんスか?」
エノク
「悪鬼に引き裂かれて、ママにも引き裂かれるの?私」

このまま
人として
生きるしか
ないのだろうか?

だとしたら

二重人格

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蒼穹の見聞録23

蒼穹の見聞録23

エノクです

私は
悪鬼に
ついて
親分先生に
話す

親分先生
「魂の救済で農場を開くか」
エノク
「みんな‥卵の中だったわ」
「自殺によって、光の速さで打ち上がってた」

親分先生
「あれが、全ての人間であるとは限らん」

エノク
「はい。それでも、何とかならないかしら?」
親分先生
「人に人は救えん」
蒼穹
「倒す事も?」
親分先生
「魂の輝きを失った、結合体よ」
「殺し合うか?」
蒼穹

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蒼穹の見聞録22

蒼穹の見聞録22

オオノケ

白銀の
毛並みに

熊より
大きな身体が
ゆっくり
歩く

親分先生
「無事か、オオノケ!」

オオノケが
頷く

エノク
「シシバヒコは?」
親分先生
「後ろにおらなんだ?」
オオノケ
「 」

オオノケの
足元から
ペンギンの様な
黄色い
身体が
よちよち
歩く

ぐるぐる巻きの目

エノク
「初めまして。エノクです」

シシバヒコが
お辞儀する

可愛い

エノク
「私達これから

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