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蒼穹の見聞録

36
ラグラ神話 全35話と最終話の詳細エピソードで完結
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2024年5月の記事一覧

蒼穹の見聞録20

蒼穹の見聞録20

エノクです

瓦礫の上

救助活動が
続く

親分先生

プル

おまる

共に
都市部を
歩く

攻防神の
ワイヤーが

沢山の
瓦礫を
持ち上げ

ゆっくり
移動する

瓦礫から
落ちる
破片

エノク
「 」
「義体の一部⁈」
蒼穹
「 」
親分先生
「瓦礫の撤去を優先するか」
「救助を優先するか」
エノク
「どっちもと言いたいけど」
親分先生
「限界はある」
「どれ」

親分先生が
移動し

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蒼穹の見聞録19

蒼穹の見聞録19

大きい
身体

緑龍が
私を
凝視する

エノクです

何かしら
この口元‥

エノク
「可愛い‥」
親分先生
「可愛い?」
プル
「 」
エノク
「はい!大きな身体でも可愛いです」
プル
「 」
「///」

緑龍のプル
こんな
可愛いなんて

エノク
「龍って、かっこいいものだとばかり思ってました」
親分先生
「其奴は、神鰻よ」
エノク
「 」






エノク
「そうなの‥?」

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蒼穹の見聞録18

蒼穹の見聞録18

黒煙が
チリチリと
異臭を
漂わせる

エノクです

瓦礫の上に
着地

次々と
攻防神が
ワイヤーを
垂らし
瓦礫を吊り上げ
被災者を
救助していく

義体損傷
箇所が
あちこちに
見られる
瓦礫から
落ちていく

唯物世界と違い
流血は
見られない
被災者の
残酷な
結末が
目に映る

エノク
「こんな力仕事‥」
蒼穹
「声掛けくらいスかね‥」
エノク
「そんな」

途方に
暮れる

高度を下

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蒼穹の見聞録17

蒼穹の見聞録17

エノクです

蒼穹が

私を
ラグラを
見つめ

涙を流す

エノク
「蒼穹‥?」
蒼穹
「この世界‥自分が守っても良いスか?」

ラドゥ
「‥それが、お前の任か?」

蒼穹
「任‥?」
遥華
「それぞれ任が存在します。ラグラ計画‥引き受けてくれますか?」

蒼穹
「エノクが創造したこの世界を、守れるなら‥自分が!」

エノク
「蒼穹‥」
「あの、このラグラ。いつ生活できる様になるの?」

ラドゥ

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蒼穹の見聞録16

蒼穹の見聞録16

エノクです

固有結界の
天地創造

蒼穹と
交代し

円環の
空間内に
立つ

私の
固有結界

ドキドキ
しながら
身構える





とは言え

エノク
「どうやって創造したら良いかしら?」
「灼熱の岩石に小惑星ぶつけ‥」

遥華
「 」
ラドゥ
「‥零から想像するには、膨大な質量、素材が必要なのだがな」

遥華
「イメージ‥出来ませんか?」

エノク
「イメージ‥想像ですか?」

物事

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蒼穹の見聞録15

蒼穹の見聞録15

エノクです

此処から
先は
私と蒼穹だけ

回廊から
輪廻中枢司令部へと
向かい
転移した

輝きは
最高潮に
達していた

眩しい
中枢司令部

私が立つ床は
ガラス張りだ

あれが
女神

ママ

遥華
「エノク!」

エノク
「 」
遥華
「此処まで、本当に大変でした」

エノク
「 」

私に
駆け寄ると

ぎゅっと
抱きしめる

何故

涙が
溢れるの

突き放す
心さえ
流れる

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蒼穹の見聞録14

蒼穹の見聞録14

エノクです

独自の
雰囲気
厳格ある
微笑み

私を
凝視する

ブロッサムの
一礼

私も
慌てて
思わず
頭を深く
下げた

長い髪が
乱れる

ブロッサム
「‥なるほど、少々おめし替えの余地がある」

エノク
「え⁈」
ブロッサム
「清楚正しい服装を選ぶお方だ」
エノク
「ご、ごめんなさい!これしか無くて」

ブロッサム
「良い。此処では皆創造主だ」
エノク
「創造主‥私が?」
ブロッサム

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蒼穹の見聞録13

蒼穹の見聞録13

エノクです

輪廻の
都市部

巨大な
花びらから
上昇し

中央区の
球体部へと
高度を上げる

滝となり

降り注ぐ
雨の中

禊を
する様に

蒼穹
「滝修行スか」
フィー
「禊だ。風圧もある。流されるなよ」

ずぶ濡れ
からの
風圧乾燥



私は
式に
囲まれた
固有結界
なので
問題無いです

岩肌から
洞窟内へと
向かい
侵入する

内部は
転移する
式でもあるのか
光っている

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蒼穹の見聞録12

蒼穹の見聞録12

エノクです

こっちは
片割れの
蒼穹

救護班の
おまるの
おかげで
頭部が
修復された

沢山の
群青の怪物が
攻防神の
ワイヤーに

搬送される

光る赤い
眼光が消え

真っ黒に
だらりと静止
している

エノク
「あんなに暴れた怪物が‥」
「フィー、あれって」

フィー
「情報、知識を支配する」
「侵食系捕食主義者」

人類が
悪魔と
呼称する
者達だと
説明した

搬送された
侵食者に

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蒼穹の見聞録11

蒼穹の見聞録11

余裕の
悪鬼が
傍観する

私の

握り潰した
頭部を
掴みながら

高みの見物

悪鬼
「最後の砦だろう」
「呆気なく潰せると思ったがな」

前進する
500m級の
大型侵食者を
頭上に
見上げる

悪鬼
「手こずるなら神殺しでも使ってやるか」
「もしくは大御神にこのエノクを見せつけてやるか」

爆発

悪鬼
「あ?」

振り向く
自分の
左腕が
根こそぎ
無くなる
代わりに

私の
振り上げた

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蒼穹の見聞録10

蒼穹の見聞録10

意識が
飛んだ

此処から
蒼穹の
証言を元に
再現する

蒼穹の
叫びは
私には
届かなかった

だらりと
力尽き

握り潰された
義体頭部の
欠片が
奈落に
落ちていく

掴まれた
魂となる

悪鬼
「残念だなぁ。エノク」
「ガッカリだ。生前と変わんねえ」

固有結界から
輪廻の
様子を見に
転移した
悪鬼

蒼穹の叫び
すら動じない

悪鬼
「お?」
「何だ、思ったより頑張ってるじゃねーか」

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蒼穹の見聞録9

蒼穹の見聞録9

悪鬼は
笑う

救いの無い
人類に

こっちは
笑えない

エノク
「だから壊すの?」
「貴方、表情無いから読み取れないわ」

悪鬼
「どうした?仲間の居ねえ農村で16年‥俺と調和取ろうってか?」
「書物で神殺しを果たす。宣戦布告もした」

蒼穹
「‥興味無いっスね」

悪鬼
「嗚呼、俺もお前に興味無ぇ」
「用があるのはエノクだからな」
蒼穹
「さっきみたいに‥笑いながらエノクを引き裂いたんスか?

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蒼穹の見聞録8

蒼穹の見聞録8

悪鬼が
目の前にいる

蒼穹に
振り切って
もらうしか

いや

振り切れない

悪鬼の
瞬間移動

俊敏な
動きで
背後を
取られてしまう

悪鬼
「俺から距離を取ろうと思うな」
エノク
「 」

悪鬼の
手の内

何処かに
転移され

連れて
行かれる

‥エノクです

此処は
一体

エノク
「何処?」
悪鬼
「俺が救済する為に集めた」
「固有結界」
エノク
「卵を救う為‥?」
悪鬼
「お前

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蒼穹の見聞録7

蒼穹の見聞録7

エノクです

蒼穹に
聖釘の
主導権を
共有し終え
すぐ

蒼穹から
伸びる
暗雲が
再び現れた



冷たい‥⁈

霊的
絶対零度

魂まで
凍りつく
冷気

エノク
「式を組まないと連続で発生出来ない筈‥書物の力じゃない⁈」

蒼穹
「さっきの暗雲とは違うスね」

エノク
「蒼穹、頭のリングは隠せるわ。隠すでも何でも良いから消して。式を破壊されたら‥私達終わりよ!」
蒼穹
「了解」

転移反

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