見出し画像

蒼穹の見聞録16

エノクです

固有結界の
天地創造

蒼穹と
交代し

円環の
空間内に
立つ

私の
固有結界

ドキドキ
しながら
身構える



とは言え

エノク
「どうやって創造したら良いかしら?」
「灼熱の岩石に小惑星ぶつけ‥」

遥華
「 」
ラドゥ
「‥零から想像するには、膨大な質量、素材が必要なのだがな」


遥華
「イメージ‥出来ませんか?」


エノク
「イメージ‥想像ですか?」

物事には
順序が
あるもの

想像から
創造へ
シフト‥

そう言う事?

私の
固有結界

真っ白な
キャンパスの
様に

まるで
雲の中‥

なるほど

エノク
「やってみます」


遥華
「落ち着いて」


エノク
「はい」

じっと

目を凝らし

集中する

モヤの様に

雲から
晴れる様に

蒼穹

立木

大気の流れ

根を支える
草原

嗚呼

これだ

エノク
「凄い‥!見える!」
遥華
「そう。壮大なイメージですね」
エノク
「!‥ん!」


岩肌

切り立つ
岸壁

奇岩

奥にみえる
大陸

島々が
浮遊する

遥か彼方まで


凄い

創造が
加速する

大気層

奈落の
絶海

エノク
「下層、中層、上層‥」
遥華
「 」


ラドゥ
「おお‥!」

エノク
「大陸、島々は船の様に蒼穹を漂う」
ラドゥ
「接触しては離れて行く仕組みか」
エノク
「はい」


島々の
接触

その衝撃で
岩礁が
飛び散る

大気の
流れの中に
広がっていく

エノク
「巨岩石、岩礁群」
ラドゥ
「アステロイドベルトの様だな」
「大気中の濃度に紛れる岩礁帯」
エノク
「フェードアウト‥」


遥華
「これが‥」
ラドゥ
「エノク、お前の世界か」
エノク
「はい。ラグラ・ドール」
「惑星ラグラ」

ラドゥ
「素晴らしい。蒼穹、何故涙を流す」

エノク
「え?」

蒼穹が

初めて
私に
涙を
見せた

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?