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丁寧に作られたものを食べたら「ふくふく」したはなし

パスタ、うどん、カレー、そうめん。
1人暮らしのわたしの、毎日のレパートリー。

料理ができないわけではないけれど、1人暮らしで野菜を買うとすぐに腐らせてしまうし、自分のために手の込んだ料理を作るのも、洗い物も面倒になり、1品物のメニューばかりになっていた。

楽でお腹が満たされる、麺か米。
夜は、それに缶チューハイを2本。
お決まりのメニュー。

そんな日々の中で、会社の先輩のご夫婦がやっている、割烹にお邪魔する機会があった。

1〜2組でいっぱいになるこじんまりとした店内で、20代のわたしにするとだいぶ高級な価格設定の、落ち着いた割烹。イタリアンやフレンチのコースは行ったことがあったけれど、和食のコース(というのか?)ははじめてだった。

・先輩が丁寧につくった、桜漬けののった先付
・手で1,000個の穴を開けた、青梅の甘露煮
・全ての食材を違う調理法でつくった、煮物
・今の時期しか取れない桜エビの土鍋ご飯
(…ぜんぶ親切に説明してもらったはずなのに、凄すぎてあまり覚えていなくて悔しい)

わたしが1ヶ月で摂取する食材の数をゆうに追い抜き、ガチの「生まれてはじめて食べますゥ」を何度もいい、たぶん人生でいちばん手の込んだ食事を食べた。

…すごい、すごい!!!

丁寧に作られたものを、丁寧に食べると、こんなにもふくふくした気持ちになるのか!ふくふく、なんて猫を表すときでしか聞いたことがなかったけれど、この気持ちは「ふくふく」としか言い表せない!満たされた、笑顔になるような、他人に分けてあげたいような、まあるい気持ち。

安い酒で愚痴を言い合ってべろべろになるのもまぁ好きだ。でも、その数倍のお金を払って丁寧にごはんをたべると、こんなにこんなに満たされる気持ちになるのかと、本当に衝撃だった。

生きている中で、何を食べるかって結構大きいのかも。食べたもので自分が作られるのだ。カロリーがうんぬんとか、太るとかそういうのはあまり気にしないタチだけど、やっぱりいいものを食べると、いい気分になる、そしたらきっといい人にもなれる気がする。

よし、丁寧なご飯を食べよう!

自分の気分が上がるようなもの。
1人分だっていい。
面倒な日はカップ麺でもいい。
でも、たまにご飯をもっと意識してみよう。

そう決めて、2週間。
ちょっとだけ実践できています。やっぱり美味しいご飯は、健やかな心を作る気がします。

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毎回写真をパシャパシャするわけではないので、たまたまとったやつ。

海街ダイアリーを見た次の日に食べたくなった、しらすトースト(トースターはないので、魚焼きグリル)
鯖と梅のカレー。さっぱり!
なにもかも嫌になった時、
お酒じゃなくてご飯に課金してみた。(定食屋)
脳には効かないけど、心には効くかんじする。

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