理想の職場を考えてみる
今回は「自分が思う理想の職場」というお題をいただきましたので、考えてみたいと思います。「理想の職場」とは、「働きやすい環境の整った職場」だと思います。「働きやすい環境の整った職場」とは、考え方やライフスタイル、職場での地位、年齢や性別によって異なりますが、要は「自分の働きやすい環境である」ということですね。では「働きやすい環境」とは、どのような環境なのでしょうか。私が重要だと思うものだけをピックアップしてみました。
①人間関係が良好である
②残業がなく、有給が取得しやすい
③適切な給与であり、福利厚生が充実している
④出産・育児への理解がある
⑤コンプライアンスがしっかりとしている
⑥社内の風通しが良く、意見が言い易い
⑦自分のペースで働ける
⑧能力を認めて仕事を任せてくれる
①人間関係のトラブルは離職理由の第1位です。基本的に、上司や同僚、部下は選ぶことが出来ません。性格や考え方、趣味も人それぞれ、自分と合う人もいれば、苦手、嫌いな人もいるでしょう。様々な人が集まる職場において、良好な人間関係を構築するためには、職場全体で努力することが必要だと考えます。挨拶をしっかりとする、間違いは素直に謝る、感謝の気持ちを伝える、嘘や隠し事をしない、良いところは褒める、悪いところは注意する、相手に興味を持って接する、報連相を徹底する、これらは全員が取り組まなくてはなりません。会社側では、傾聴の姿勢をもつ、決め付けをしない、意見を押し付けない、全員で取り組むなどをしていかなければなりません。
②適切な労働時間は理想の環境には必須です。労働時間の不満は離職理由第2位となります。働き方改革で、時間外労働規制や有給5日取得が定められましたが、多くの企業が上限を守ることに必死になっているのではないでしょうか。中にはサービス残業を黙認、強制する企業もあります。人手不足による負のスパイラルに陥っていることが原因ですが、いくらやりがいのある仕事でも長くは続かないでしょう。自分は何のために働いているのか、仕事が趣味の人であれば問題ありませんが、ほとんどの人が生活をするための手段でしかありません。残業は極力少なく、有給も年間の付与分くらいは躊躇することなく取得出来る環境が必要だと感じます。
③適切な給与と福利厚生の充実も大切なことです。給与の不満は、離職理由第3位です。給与については、先に述べた残業とセットで考えなければなりません。給与が満足に貰えないから、ある程度の生活残業をしなければならない。これでは無駄な時間を生み、生産性が上がりません。理想は、残業を加味しない給与額で不満があってはなりません。昇給のない職場においては、出来る人、出来ない人の評価がなく、モチベーションが上がりません。スキルに応じて評価され、適切な給与が支給されることも必要です。福利厚生についは、あればあるほど従業員に心のゆとりが生まれます。会社の強みにもなります。ホワイト企業は、福利厚生が充実しています。会社が従業員ことをどのくらい思っているのかは、福利厚生を見れば分かるのかもしれません。
④出産や育児への理解、近年では大分理解が進んできたように感じますが、まだ十分ではありません。女性の産休、育休は取得できますが、男性には取得し難い環境です。男性が働き、女性が子供を育てるという風習はまだ無くなってはいません。育児中の働き方についても、フレックスや在宅勤務など、導入している企業は少ないと思います。厚生労働大臣から「子育てサポート企業」として認定されると発行される「くるみんマーク」も4,000社程度の取得に留まっています。結婚して子供が生まれても、安心して働ける職場が理想的ですね。
⑤コンプライアンスがしっかりしている、これも重要な環境となります。コンプラ遵守が当たり前になりましたが、表では遵守してると言い、隠蔽する企業が多いことも事実です。セクハラ、パワハラ、データ改ざん、その他不祥事などの発生が無く、あらゆる面で秩序がありルールに基づいて運営されていることが必要です。ハラスメントについては受け手次第のところもありますが、透明性を保つことで回避可能と考えます。言葉だけではなく、隠蔽の無い環境でなければなりません。
⑥社内の風通しが良く、意見の言い易い職場は、働きやすい環境の特徴でしょう。風通しが良ければ、コミュニケーションが盛んになり、向上心が芽生えます。周りに相談出来るという安心感からミスが減り、現場間の意見も活発になります。このような環境を実現するためには、上司の力が重要となります。従業員の話を傾聴し、真摯な対応が必要です。従業員から「上司に言っても変わらない」と思われないように、迅速なアクションも必要となります。上司の能力によってムラがあるので、ある程度の標準化は必要だと感じます。
⑦自分のペースで働ける、これも働きやすい職場の条件として考える人は多いと思います。自分のライフスタイルに合わせて働くことで、ストレスを感じ難く、充実した生活を送ることが出来ることでしょう。コロナ禍において、在宅勤務が広く普及しました。わざわざ物価の高い地域に住み、満員電車で通勤することに疑問を感じる人が増え、地方の自然の中で在宅勤務をすることも選択肢となりました。全ての業種において導入することは出来ませんが、働き方の多様化については検討していかなければなりません。
⑧能力が認められ仕事を任せてもらえること、仕事のやり甲斐があることも働きやすい環境で大事なことです。評価されなければ向上心は無くなり、与えられた仕事のみ黙々とこなす機械のようになってしまいます。仕事を任せてもらえないことで自信が付かず、責任感も生まれません。失敗や成功を体験することで成長し、やり甲斐や達成感を感じることが出来なければ、理想の環境とは言えないでしょう。
「自分が思う理想の職場」として、「理想の働きやすい職場とは」についてダラダラと挙げてみました。全てを満たすことはとても難しいことですが、少しでも理想の職場に近づけるように、上司や部下を巻き込んでいきたいと思います。ここまで約2,500文字、お付き合い下さりありがとうございました。
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