気になるニュース

　今回いただいたお題は「気になるニュース」ということで、今年5月8日から感染症法上の位置付けが2類相当⇒5類へ移行となった『新型コロナウイルス』について書きたいと思います。
気になった理由は、先日私の知人が「新型コロナウイルス」に感染し、「とても辛かった」と聞いたからです。知人の年齢は30代前半で、過去にワクチンを2回接種していました。ワクチン接種も当の昔で、抗体が減少していたのかもしれませんが、「最近の新型コロナウイルスは弱毒化して症状も出にくいものだ」と思っていました。薬も完成し、完治も早いんじゃなかったの？しかし知人に話を聞くと、当時私が感染した時と変わっていないことに気付きました。

　私は昨年8月に感染し、当時は10日間の療養期間が必須でした。ワクチンは一度も接種していなかったので、発症してからの7日間は地獄のような日々でした。体温はMAX39.6℃まで上昇、高熱と関節のとてつもない痛みが3日間継続。4日目には昨日の高熱が嘘のように熱は下がりましたが、その後は頭痛、咳き込み、喉の痛み、息苦しい症状が私を襲いました。処方された薬を服用していましたが、「この咳き込みは治るの？」って感じで苦しい日々を過ごしました。それでも8日目からは回復し、発症から11日目には無事職場へ復帰することが出来ました。
療養中に大変だったことは、同居している両親へ感染させないこと。お風呂はペーパータオルで凌ぎましたが、問題はトイレ。使い捨て手袋を装着し、便器はアルコールで都度消毒、咳き込みは絶対にNG。トイレに行く回数も極力減らしました。1日2～3回くらい？幸いなことに両親は感染しませんでしたが、「私のせいで」と思うと気が気ではありませんでした。

　ここで「新型コロナウイルス」が蔓延した2020年について、多少調べながら記憶を辿ってみたいと思います。
2019年12月31日、中国湖北省武漢市で病因不明の肺炎が集団で発生。翌年1月9日、中国当局がこの肺炎の原因について、「新しいタイプのコロナウイルスである」と発表しました。この時は発生源の武漢市がロックダウンされることで、感染の拡大は無いと思っていました。しかし、高い感染力と凄まじい変異で、あっという間に世界中へ感染が拡大し、WHOは同年3月11日に「パンデミック」を宣言。今では感染者数が6億7千万人を超え、死者は680万人以上と歴史的なパンデミックとなりました。
中国外での感染は、2020年1月13日にタイで初めて確認され、日本では同年1月16日に神奈川県横浜市で初の感染者が確認されました。いずれの方も、武漢市に滞在歴あり。当時は感染した方の、年齢、性別、住居、症状、行動歴等の個人情報が全国へ拡散され、個人が特定されて被害に合われた方もいたと記憶しています。この時に感染していたらと思うと、「ゾッ」とします。アメリカ、イタリア、韓国、スペイン、イランで感染者が急増する中、2020年2月の日本の感染者数は僅か15人程でしたが、香港から着港した大型
クルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス号」、札幌雪祭りや医療機関でのクラスター発生により、感染者数が急増しました。
人から人への伝播は咳や飛沫を介して起こり、特に3密（密閉・密集・密接）の空間での感染拡大が頻繁に確認されるようになりました。防衛手段としてのマスク、除菌グッズ等が需要過多となり、どこの店も品切れ状態。
ネットを見ると、定価の10倍～20倍の値段で足元を見るように販売されている状況に愕然としましたが、当然私も買いました。使い捨て不織布マスク1枚50円、当時としては安い方だったと記憶しています。「アベノマスク」をいただきましたが、結局使わず終い。皆さんは使われましたか？
2020年3月29日、タレントの志村けんさんが新型コロナウイルス感染による重篤化から亡くなったことには、大きな衝撃を受けました。「死亡リスクの高い危険な未知のウイルスだ」ということ、頭に強く刷り込まれた出来事でした。
2020年4月7日、政府は7都道府県を対象に『緊急事態宣言』を発令。4月16日には全都道府県に対象を拡大し、5月25日まで続きました。不要不急の外出の自粛により人流が8割も減少し、人が消えた街は異様な光景でした。
「新しい生活様式」はこの頃から始まりました。マスクの着用、人との間隔、手の洗い方、3密の回避、こまめな換気と消毒、どこ行くにも検温、そしてテレワーク。コロナ禍でテレワークの普及率は大幅に上昇しました。
アメリカやイギリスに比べたら、まだまだ普及率は低いですが、テレワークの普及だけは唯一の良かった点かもしれません。
「新型コロナウイルス」は、短い期間で変異株も沢山発生しました。
アルファ株、ベータ株、デルタ株、ガンマ株。新しい株が発見される度に、感染力と重篤度が高くなる状況に、不安が募りました。
一人10万円の現金給付もありましたね。私は何に使ったのだろうか。
時期的に、自動車税と固定資産税の足しにした気がします。

　今年5月までは、毎日のようにテレビやラジオで報道されていた「新型コロナウイルス情報」ですが、5類となってからはパッタリと聞かなくなりました。ほんの数ヶ月で様々な株に変異してきた「新型コロナウイルス」が、このまま弱毒性化して感染力にのみ特化していくのか。今回のパンデミックで有効性の高いワクチンが次々と開発され、前例のないスピードで人への接種が実現しました。その中でも新しい技術で作られた「mRNAワクチン」の普及が急速に実現したことは、人類の感染症対策における大きな前進といえるでしょう。しかし、ワクチン接種も6回目を迎え、数えきれないほどの変異株が発生している今、効果のほどはどうなのでしょうか。5類へと移行し、感染リスクの高まる環境の中、また「緊急事態宣言」を発令する事態とならないように、早期終息することを切に願っています。