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ダンガンロンパシリーズ好きが語る『超探偵事件簿 レインコード』は面白かったのか(クリア感想)

『超探偵事件簿 レインコード』
この作品のPVをニンテンドーダイレクトで見た時、震えました
「またダンガンロンパのような興奮や感動を味わえるんだ!」と
3Dになって見た目こそ少し異なるとはいえ、明らかにアクの強いキャラクター、血生臭い事件の数々、推理要素、事件背景にある巨大な陰謀等なんとなくPVをみただけでそんな雰囲気を感じ取ったのです
じゃあ実際にクリアしてみて面白かったのか。満足できたのか。なるべくネタバレは控えてまとめさせていただこうと思います

概要

タイトル:『超探偵事件簿 レインコード』
ジャンル:ダークファンタジー推理アクション
配信プラットフォーム:Nintendo Switch
プレイ人数:一人
対象年齢:17歳以上対象


結論「面白かったのか?」

結論から言うと本作は面白いです。
つまらなかったという感想で本作をクリアする事はほぼないと思います
ただし
ダンガンロンパシリーズのような作品を期待している方にとっては
本作が満足できる作品となるかは正直微妙な所だとも思いました。
なぜそのように思ったのか。あくまで私個人の感想ですが
・面白いと思った部分(面白い順)
・気になった部分(気になった順)
・惜しいと思った部分
・全体の感想
この4つに分けて書かせていただきます

1.面白いと思った部分(面白い順)

◎ストーリー(特に序盤と終盤)
ストーリーの序盤の展開はかなり衝撃的でこの後の展開に期待が持てましたし、終盤はレインコードという物語の確信に迫る謎が次々出てくるので考えられた内容だと思いました。
ストーリーは特に面白かった部分だと感じています
◎キャラクター
キャラクターもかなり魅力的でした。作品に出てくる超探偵はどれも個性豊かな性格ですし、能力もかなり生かされていて面白かったです
個人的にはヴィヴィアさんが好きです
人気投票等をやったらどのような結果になるのか気になります

ある話では大活躍のヴィヴィアさん

〇世界観
カナイ区の設定が面白かったです。話を進めていく内に街の謎が明らかになっていきますし、行ける場所も多くかなり作りこんでいるなと驚きました
ストーリーやキャラクターにも言える事ですが作品の基盤はよく作りこまれていて、魅力的でした

カナイ区の街の作りこみは凄かったです!

〇超推理フィナーレ
ダンガンロンパシリーズで言うクライマックス推理で、今回もかなり演出に力が入っていて、この部分で事件の全容がわかるため面白かったです

2.気になった部分(気になった順)

×事件解決後の真相部分が薄い
物語的には犯人を当て真相を解明する事になるのですが、今作は謎迷宮の仕様上犯人から真相について多く語られる場面がありません
ここがどうしても気になってしまいモヤモヤしました。
後々補足があったとしても出来れば、なぜその事件が起こってしまったのかという経緯をもっと聞きたかったです
×ロードの長さ(テンポが悪い)
舞台がとても丁寧に作りこまれている本作ですが
その分街が広いためファストトラベル自体はあるものの、移動する機会が多いです。しかし街が広いという事はその分読み込み時間もかかるということでどうしてもロードが長いなという印象を受けました
またそれは謎迷宮のパートでも同様で、様々なアクションで楽しませてくるのですが細かく作りこまれているためかこちらもロードが多くテンポが悪く感じてしまいました
△長距離移動や一部目的地が分かりづらい
捜査パートも謎迷宮でも移動が多く、その距離も長いためどうしても単調に感じました。サブクエストなどの意味がある要素もあるのですが
サブクエは話は面白かったのですがより高得点が得られるギミックがあってもよかったなと思います
また上下移動するスポットがいくつかあるのですが、目的地が分かりづらいなとやっていて思う事がありました

謎迷宮の直線が長い(笑)

△死に神ちゃんのキャラクターについて
立ち位置的には主人公の味方のようなポジションなのですがクセが強く
味方としての発言をあまりしないため、人によってはかなり気になると思います(後半は多少印象が良くなりますが)

死に神ちゃん。癖が強い

3.惜しいと思った部分

□アクション部分について
本作はダンガンロンパシリーズよろしく推理パートに様々なアクション要素が入っています。どれも演出や世界観にこだわりを感じて楽しめました。
しかし、そのアクションが面白いかと言われると、すごく面白いとは思わなかったです。それはアクションそのものが微妙というより別な要因があると思っています(後述します)

カットインは相変わらずカッコイイ!

□中盤のエピソードについて
事件そのもの解決は面白いのですが、一部事件が突発的と言うか
少し背景の描写が足りないため内容が薄いな感じる部分がありました
□音楽について
バランス良く構成されていたのですが、印象にはあまり残りませんでした

4.全体の感想

※ここからは少し作品の方向性についてネタバレ要素も含みますのでご注意ください。

最初にもお話ししましたが本作は面白いです
謎解きや推理が好きな方はまずやってつまらないという感想は持たないと思います
じゃあなぜダンガンロンパシリーズが好きだった私がシリーズ好きな方にとっては微妙に思われるかもしれないと言ったかというと
この作品は探偵になって真相を解明するゲームであり、ダンガンロンパのような極限状態での推理劇とは違うからです
その方向性の違いが何を意味しているのかというと、人間関係の厚みや危機感に大きく直結していると思います
レインコードはダンガンロンパとやっていること自体(事件を解決する)は変わりません。ですがダンガンロンパと違いその事件に登場する主要な人物たちに思い入れはほぼない状況で事件に挑んでいきます
危機感については、あるにはあるのですが謎迷宮という超能力の仕様上かなり安全に推理が出来ます
なので、プレイしていてそこまで緊張感を感じないんですよね
(死に神ちゃんの性格も要因としてはあると思います)
それは惜しいと思った「アクション部分」でも言える事なのですが
本作の謎解きアクションが詰め込まれている謎迷宮では謎怪人という存在が出てきます。彼らはあくまで当人ではなく迷宮が作り上げた者という設定です。それがなんというか微妙に熱くなれないんですよね
事件関係者や容疑者本人と戦う設定であれば、主人公が葛藤する意味も生まれますし敵としても張り合いも出るかと思うのですが
謎怪人という存在はあくまで謎を解決するための存在であり、容疑者っぽくても容疑者本人ではありません
設定上しょうがないとは思うのですが、それゆえにこの作品は謎を解き真相を解決する事を楽しむゲームであって、ダンガンロンパのような極限状態での推理劇や人間模様を楽しむのとは違うのかなと思った次第です
もちろんそれが悪い事だとは思っていません。この作品の結末には感動しましたし、クリアしてよかったと思っています

最後に

情熱やチャレンジ精神を感じるとても面白い作品でした
こういったオリジナル作品が世に出されると、嬉しいですし
私自身も想像力を刺激されます
日本の市場だけでみれば、これだけの規模の作品で
推理やミステリーというジャンルは珍しいと思います
だからこそ、出来るだけ積極的に手にとって作品の良さを伝えられればと思っています
ジャンルだけで見ればゲームに限らず、多くのメディアで見る事が出来る物ではありますが、ゲームだからこそ解決した時の喜びは大きいですし、その世界に自分が入れているという感覚は唯一無二です
素晴らしい作品をありがとうございました
またどこかの記事でお会いできれば幸いです

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